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〜森永製菓の1チョコfor 1スマイル15周年企画。2023年1~2月に実施〜
「子ども・若者が自らの意志で人生や社会を築ける社会をつくるために、子どもや若者の権利を奪う社会課題を解決する」ことをめざし活動する認定NPO法人ACE(東京都台東区、代表 岩附由香)は、今年15周年を迎える森永製菓の「1チョコ for 1スマイル」キャンペーンと連携し、バレンタイン・デーを前に、児童労働のない世界の実現に向けた取り組みへの幅広い参加を日本の消費者へ呼びかけます。
ACEはチョコレートの原料カカオの生産における児童労働の撤廃をめざし、日本の主要なチョコレート企業との連携を強化してまいりました。このたび、ACEが支援パートナーのひとつである森永製菓の「1チョコ for 1スマイル」キャンペーンが15周年を迎えるにあたり、限定商品「1チョコ for 1スマイル<ベイクドチョコ>」が2023年1月10日に新発売されます。キャンペーン特別月間の2023年1月5日から2月14日には、この限定商品を含む対象商品を1つ購入するごとに1円が寄付として積み立てられ、これに加えて、“溶けない”ベイクドチョコも、通年暑いカカオの国の子どもたちに送られます。ACEは2023年1月下旬に、これまでガーナで支援してきた10村の子どもたちにベイクドチョコを届けます。日本で応援する消費者と現地の子どもたちが同じチョコを食べることでつながりを感じ、メッセージを伝えあうことで応援の輪を広げたい。バレンタイン・デーを前に、この活動を通じて、児童労働のない世界の実現に向けた取り組みへの幅広い参加を日本の消費者へ呼びかけます。
ACEが2009年から実施しているスマイル・ガーナ プロジェクトでは、地域住民が児童労働をモニタリングする仕組みの構築や、学校環境や教育の質の改善、カカオ農家の経済的自立などを支援する活動を通じて、アシャンティ州、アハフォ州の10村で児童労働のないコミュニティづくりを行ってきました。2009~2022年の13年で、595人の子どもが児童労働から抜け出し、4,354人の子どもの継続的な就学を実現しました。
活動当初は中学校への進学もままならなかった地域で高校や大学に進学する子どもが増え、ガーナで栽培されたカカオが日本でチョコレートになることを知った農家が仕事に誇りをもつようになるなど、長期にわたる支援の波及効果も出てきました。
森永製菓「1チョコ for 1スマイル」は、日本のチョコレート企業による児童労働の撤廃に向けた支援活動におけるフロントランナーとして、消費者の継続的な参加を促すとともに、業界内外の他の企業による支援も促進してきました。支援の拡大によって、ACEはガーナのカカオ生産コミュニティでの活動を拡大するとともに、これを土台としてガーナ政府との連携による児童労働フリーゾーン(CLFZ)認定制度の構築を進めることもできました。森永製菓とACEの連携は、児童労働の撤廃に取り組む国内外のアクターを動かす大きなうねりにつながっています。
この活動に長年取り組むACE共同創業者で副代表の白木朋子は、「チョコレートの原料カカオ豆の世界第2位の生産を誇るガーナでは、77万人もの子どもたちがカカオ生産における労働に携わっています。この現状を大きく変えるためには、企業、NGO、政府だけでなく、消費者を含むあらゆる関係者の協力が不可欠です。15周年を迎える森永製菓の『1チョコ for 1スマイル』を通じて、チョコレートによるしあわせを広げ、つなげ、加速する輪にぜひ加わってください。」と協力を呼びかけています。
【ACEのスマイル・ガーナ プロジェクトについて】
ACEは、ガーナのカカオ生産地の子どもたちを危険な児童労働から守り、教育の質の向上と就学の徹底をめざす取り組みとして「スマイル・ガーナ プロジェクト」を2009年より実施しています。地域住民の児童労働や子どもの権利に対する意識改革と、問題を解決できるコミュニティの組織化を図り、住民が子どもたちの就学と労働状況をモニタリングできる仕組みの構築、子どもの教育への理解を促すための家庭訪問、収入の少ない家庭に対する学用品支給、収入向上のための農業技術指導などを行っています。
本プロジェクトの対象地域は、ガーナ国内でもカカオ生産量の多いアシャンティ州とアハフォ州で、ガーナ第2の都市クマシから車で約3時間程度で交通の便が非常に悪く、自治体の行政サービスが届きにくい地域です。住民の大半がカカオ栽培で生計を立てており、ガーナ北部や近隣諸国からの移住者も多く、その中で児童労働や子どもの人身取引が起きています。この活動の結果、2009年から2022年の13年間で、10村595人の子どもたちを児童労働から解放しました。2022年8月にプロジェクトを終了した2村では、100%の出席率を達成しました。
【森永製菓株式会社「1チョコfor 1スマイル」キャンペーンについて】
「1チョコ for 1スマイル」キャンペーンはカカオ生産国の子どもの支援を目的としたキャンペーンで、2008年に始まりました。年間を通じた寄付に加え、毎年の特別期間では対象商品の売上1個につき1円がカカオ生産国の子どもの支援のために寄付されます。ACEは、2011年よりキャンペーンの支援先パートナーになりました。当キャンペーンを通じたご寄付は、ACE「チョコ募金」として「スマイル・ガーナ プロジェクト」およびカカオ生産における児童労働撤廃に向けた活動に活用しています。
キャンペーンの詳細及びベイクドチョコ含む対象商品情報は、以下森永製菓のプレスリリースをご覧ください。
https://www.morinaga.co.jp/public/newsrelease/web/fix/file63a162efd3a00.pdf
【認定NPO法人ACE(エース)について】
ACEは、「子ども、若者が自らの意志で人生や社会を築くことができる世界をつくるために、子ども、若者の権利を奪う社会課題を解決する」ことをパーパス(団体の存在意義)に掲げ、インド、ガーナ、日本で活動を展開し、世界に対して提言活動を行っています。インドの人権活動家、カイラシュ・サティヤルティ氏(2014年ノーベル平和賞受賞)が呼びかけ、1998年に世界103カ国で展開された「児童労働に反対するグローバル・マーチ」の日本での実施をきっかけに活動を開始。2022年12月で設立25周年を迎えました。
【ACEのチョコレートの取り組みについて】
ACEは、カカオ生産における児童労働の解決に向けて、2009年から「しあわせへのチョコレート プロジェクト」を実施。ガーナのカカオ生産コミュニティにおける「スマイル・ガーナ プロジェクト」のほか、森永製菓や有楽製菓、江崎グリコなどと連携して、日本企業のカカオサプライチェーンにおける児童労働の予防と撤廃の仕組みづくりを実施。現地支援の知見を活かし、2018年からは、ガーナ政府による「児童労働フリーゾーン(CLFZ)」認定制度の構築支援に取り組んでいます。2020年1月に設立された「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」(事務局:JICA)の設立にも協力。2021年12月にはプラットフォーム内に「児童労働撤廃分科会」を発足させ、日本のチョコレート業界、政府機関、NGOによる連携を推進しています。
その他詳細については、下記のサイトをご覧ください。
- 「しあわせへのチョコレート プロジェクト」:https://acejapan.org/choco
- 「チョコレート企業との連携」バレンタインデーに向けた企業との連携事例:https://acejapan.org/choco/ladybird-choco
- 「児童労働フリーゾーン(CLFZ)」認定制度の構築支援について:https://acejapan.org/info/2022/11/347373
- 「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」について:業界団体、食品メーカー、商社、NGO、コンサルティング企業など49団体、94個人が参加(2022年12月22日時点)。2022年9月に、同プラットフォーム児童労働撤廃分科会の参加組織が共同で策定した「児童労働の撤廃に向けたセクター別アクション」を発表。大手メーカーを含む24組織が賛同を表明。https://acejapan.org/info/2022/10/347228