【今年29年目 途上国への子どもワクチン支援実績報告】暫定政府から少数民族へのワクチン供給が停止されているミャンマーをはじめ、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国にポリオなどのワクチン及び関連機器を支援

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【今年29年目 途上国への子どもワクチン支援実績報告】暫定政府から少数民族へのワクチン供給が停止されているミャンマーをはじめ、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国にポリオなどのワクチン及び関連機器を支援のメイン画像

感染症で命を落とす子どもたちを救うため、開発途上国の子どもたちへのワクチン支援活動を行う、「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(以下JCV)は、今年も12月初旬に、総額1億1,606万6,601円分のワクチンや関連機器をミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国に贈りました。
昨年起こった、軍事クーデターに揺れるミャンマーでは、暫定政府からのワクチン供給が停止されている少数民族への支援を中心に。その他ラオス、ブータン、バヌアツを合わせた4カ国に対して、継続支援を実施いたしました。JCVによる子どもワクチン支援活動は1994年に始まり、今年で29年目となります。

【今年29年目 途上国への子どもワクチン支援実績報告】暫定政府から少数民族へのワクチン供給が停止されているミャンマーをはじめ、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国にポリオなどのワクチン及び関連機器を支援のサブ画像1_ブータンでのワクチン接種の様子 ©UNICEF Bhutan/2022S/Peldenブータンでのワクチン接種の様子 ©UNICEF Bhutan/2022S/Pelden

  • 【2022年の支援内容】
支援国 金額 内容
ミャンマー 2,773万2,000円 ●ワクチン
ワクチン、注射器等の購入
※BCG(結核)ワクチン約1,250人分、MR(はしか/風疹)ワクチン約1,250人分を予定。現地でワクチンを調達するため、種類や接種可能な人数などの詳細はUNICEF事務所により後日決定

●コールドチェーンなど
少数民族の保健機関育成・接種実施費用、看護師やボランティアへワクチンやコミュニティへの働きかけのトレーニング費用、技術アシスタンス費用

ラオス 3,286万2,420円 ●ワクチン
経口ポリオワクチン34万人分
MR(はしか/風疹)ワクチン5万人分
TD(破傷風/ジフテリア)ワクチン30万4,000人分
髄膜炎桿菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎ワクチン15万4,000人分
ブータン 2,912万6,781円 ●ワクチン
経口ポリオワクチン6万6,000人分
BCG(結核)ワクチン13万人分
MMR(はしか/おたふく風邪/風疹)ワクチン4万2,500人分
DPT(ジフテリア/百日咳/破傷風)ワクチン6万5,000人分
TD(破傷風/ジフテリア)ワクチン10万人分
髄膜炎桿菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎ワクチン1万5,000人分

●コールドチェーンなど
注射器、コールドチェーンメンテナンス訓練費用、プログラム管理費用

バヌアツ 2,634万5,400円 ●ワクチン
五価(ジフテリア/百日咳/破傷風/B型肝炎/髄膜炎桿菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎)ワクチン2万1,700人分
MMR(はしか/おたふく風邪/風疹)ワクチン6万7,500人分

●コールドチェーンなど
注射器、​セーフティボックス、保護者への啓発活動費用、ヘルスワーカー研修費用

  • 【支援国のワクチン接種状況】

(1)ミャンマー

2021年2月のクーデター以降、市民生活の混乱は収まらず、5歳未満の子どもの5人に1人がワクチンを受けられていないと推測されています。暫定政府からのワクチン供給が停止している少数民族地域の子どもたち約1,000人へBCG(結核)やMR(はしか・風疹)等のワクチンを贈り、同時に地域のワクチン接種体制の構築を支援します。

(2)ラオス

山岳地帯での子どもたちへワクチンを届けるための努力が重ねられていましたが、新型コロナウイルスの影響で定期ワクチン接種体制が手薄になり、課題は山積しています。接種の状況や課題、必要とされている支援内容を直接確かめるため、現地UNICEF事務所と視察訪問の調整を進めています。

(3)ブータン

今年も95%の子どもたちに必要なワクチンを接種することができました。皆さまの支援で贈られたワクチンは都市部や町の子どもたちだけでなく、ヒマラヤ山脈の村々に暮らす遊牧民の子どもたちや山奥の集落の子どもたちにも届けられます。

(4)バヌアツ

83の島からなる南太平洋の小さな国では、ワクチンの運搬が大きな課題です。現地スタッフは全ての子どもにワクチンを届けるために診療所を出て、ボートや徒歩で数多くの集落へ向かいます。場所によっては、泊まりがけで訪問ワクチン接種を行っています。

【今年29年目 途上国への子どもワクチン支援実績報告】暫定政府から少数民族へのワクチン供給が停止されているミャンマーをはじめ、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国にポリオなどのワクチン及び関連機器を支援のサブ画像2_ワクチン接種を終えたバヌアツの子どもと母親 ©UNICEF Pacific2022/Olulワクチン接種を終えたバヌアツの子どもと母親 ©UNICEF Pacific2022/Olul

  • 【新型コロナウイルスの感染拡大で再認識された感染症の脅威とワクチンの必要性】 

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、多くの人々の命を奪い、今も感染拡大が続く中で、経済や医療の発展により、先進国では身近でなくなった感染症の恐ろしさが、あらためて浮き彫りになりました。そして、その感染症の脅威は、途上国においては日常の脅威として、日々、多くの子どもたちの命と笑顔を奪い続けています。 
世界中の人々の健康や生命を脅かし、社会全体に深刻な影響を及ぼす感染症に国境はなく、ワクチン接種が抑止力のひとつです。特に、医療が行き届かない国では、感染症を予防するワクチンが、子どもたちの命を守るために大きな効果を発揮しますが、自国でワクチンを賄えない多くの国の子どもたちが、支援を必要としています。

  • 【団体概要】
団体名 認定 NPO 法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会
代表 理事長 剱持 睦子 (ケンモチ ムツコ)
創設者 会長 細川 佳代子 (ホソカワ カヨコ、細川護煕元首相相夫人)
本社所在地 東京都港区三田 4-1-9 三田ヒルサイドビル8F
URL www.jcv-jp.org
設立 1994 年 1月29日
スペシャルサポーター 竹下景子(ワクチン大使・女優)、和田毅(プロ野球選手)、早見優(歌手・女優)、三國清三(オテル・ドゥ・ミクニ・オーナーシェフ)、進藤奈邦子(WHOメディカルオフィサー)、鏡リュウジ(翻訳家・心理占星術研究家)、安藤優子(ジャーナリスト)、キャップ革命 ボトルマン(株式会社タカラトミー)
事業内容 1日 4,000人と言われている、世界でワクチンがないために感染症で命を落とす子どもたち。5 歳未満で亡くなる子どもの約3人に1人はワクチンで予防可能です。JCV はこの子どもたちの命を救うため開発途上国にワクチンを贈り、子どもたちの未来を守る活動を行う民間の国際支援団体です。支援者の皆さまからお預かりした寄付をワクチンや関連機器に換え、現地の国連児童基金(UNICEF)事務所及び現地政府と連携して毎年支援国の子どもたちに届けています。2021 年はミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツの 4 カ国に1億1,641万7,060円分の⽀援を実施しました。

 

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