「もったいない」を無くし、ものづくりの循環を目指す 若手マネージャーの挑戦
「SUSブランド」と名付けた食品廃棄物などサステナブルな素材を使用したオリジナルグッズは、加速するSDGsの取り組みに取り入れやすいと、取扱開始以来、予想以上の反響をいただいています。
このSUSブランドを開発したのは、グッズディレクションチームでマネージャーを務める手塚康佑です。手塚は2017年に異業種から転職して入社以来、現在28歳と若手でありながら、さまざまな実績を上げています。
- コロナ禍ではじまった新規事業「社会や地球に役立つことをしたい」という想い
当社は設立以来、企業のオリジナルグッズやノベルティの企画・製造・販売を行ってまいりました。しかし、昨年、新型コロナウイルス感染症拡大により、イベントの中止や企業の販促活動が減少していくことを考え、これまで培ってきた海外生産ネットワークを生かした新事業として、マスクや手指消毒アルコール、飛沫防止アクリルパーテーションなどのウイルス対策グッズの企画・製造・販売を開始しました。この世の中の流れを素早くキャッチして舵をきったことで、同業他社が苦戦する中、当社は昨年設立以来の最高益を出すことができました。
当社はウイルス対策グッズを早々に着手したことで、国内でマスク不足がいわれていた3月に法人向けに不織布マスクを供給し、一時は電話回線がパンクするほどの問い合わせをいただきました。そして、マスクは日本全国へ累計4,000万枚を販売するに至り、グッズ開発に携わった手塚も社会貢献を行っている実感を得ることができました。
しかし、「今必要なもの」という観点で開始し観点で開始したウイルス対策グッズは、永遠と求め続けられる訳では決してありませんし、私たちの製品が売れなくなり、通常の日常生活がおくれるようになることが、一番の願いでもあります。ウイルス対策グッズの事業が軌道にのった10月頃から、手塚はアフターコロナになったとき、引き続き社会や地球に役立つことをしたいと考えるようになりました。
そのような時、部下との何気ない会話で、「いつも社員のほとんどがコンビニのコーヒーを飲んでいるけれど、使い捨てのプラスチック容器が毎回捨てられていてもったいないよね。」という話があがりました。当社は創業からずっとものづくりをしている企業として、プラスチックをはじめ、地球環境問題についても課題と捉えていました。
この機会に資源を再利用して脱プラスチックを目指しつつ、廃棄後も土に還るような自然に優しい素材を使用したり、エコグッズの開発以外にも、販売収益を寄付に回すなどの構想などを考えました。それがSUSブランド立ち上げのはじまりです。
- エコなのに納得できる価格や品質にこだわる
手塚は開発を進めるにあたり、まず環境問題を積極的に取り組む企業はもちろん、まだ取り組んでいない企業まで、さまざまなヒアリングを行いました。そこでわかったのは、ほとんどの企業が環境問題に興味はあるものの、課題が多く着手できていないということです。特に大きな問題と思われたのが、エコ素材は高価だということです。特殊な素材も多く、価格をどれだけ下げられるか、しかし、価格は下げてもお客様が納得できる品質を提供できるかが勝負となります。
さらに、積極的に環境問題を取り組む企業では、「なぜこれがエコと言えるのか」「サプライチェーンすべてが環境に配慮しているか」「SDGsの実態に伴っているか」など、細部に至るまで気を配っています。そのため、当社は環境に優しい素材を使用してグッズを製作するだけでなく、生産や運搬、労働環境など、すべての過程を把握して説明できる透明性が必要ということもわかりました。
これらの課題を乗り越えるのに、素材探しから製造に至るまで、さまざまな確認をおこないながら、発案から約半年の2021年7月、SUSブランドは誕生しました。
- 普段使いできるサステナブル製品を開発
現在、世の中には環境に配慮したグッズは数えきれないほどあります。その中で、当社のSUSブランドは他とは違う、自慢できるようなもの、そして廃棄されるはずだったものを新たに生地や素材として生まれ変わらせています。SUSブランド開発にあたりこだわったのは、ただエコということだけでなく、使いやすいかどうかです。
例えば、カトラリーは小さすぎず、大きすぎず、絶妙な大きさにしたり、エコバッグは折りたたんでもシワになりにくいなど、苦労しながら何度も改良を重ねました。そして、いつでも使いたくなるものにするため、デザインにもこだわり、普段使いできるグッズの開発を進めました。
- 展示会でも大きな反響に
SUSブランドのお披露目は、2021年6月30日~7月2日に東京ビックサイトにて開催された「国際サステナブルグッズEXPO」で行いました。中でもコーヒー豆を抽出した後のかすを使用したエコ雑貨「SUS coffee(サスコーヒー)」など、食品廃棄物は珍しいのに親しみがあるようで、大きな反響を得ました。そして、早々に商談がまとまり、7月より東急ハンズ銀座店での取り扱いが開始になったほか、大手量販店など順次販路が拡大しています。現在も毎日のようにさまざまな企業から問い合わせをいただいています。
- お客様目線でチャレンジを続ける
手塚が商品開発でもっともこだわっているのは、お客様目線であるということです。そして、決して「できません」とは言わずに、どんな小さなことでも相手が何を求めているのか一歩先以上まで考えてコミュニケーションをとりながら、お客様の要望を叶えるためにチャレンジを続けています。
社会全体がサステナブルに興味を持ち、地球に優しいかどうかを重視している時代になっていることを、SUSブランドの反響から肌身をもって感じたと手塚は言います。ただ、価格や品質などの課題は多く、まだすべての企業の要望を叶えるには至っていません。これから既成概念にとらわれることなく、価格、品質、すべてにおいてさまざまな可能性を柔軟性をもって広げていき、多くの企業がサステナブルな選択を自由にできるよう工夫を凝らしたいと考えています。
新卒採用や社員教育に注力する当社では、若手社員が活躍できる場をたくさん用意しています。手塚も第一線で挑戦する環境に身を置いていることを実感していて、働く楽しさを実感しています。今後はさらに違うジャンルの新規事業にチャレンジしながら、組織づくりにも挑戦していきたいと言っています。
株式会社アイグッズはこれからもSDGsを推進し、光の当たっていない“もったいない”素材に目をつけて、ものづくりに革命を起こしてまいります。
- 【グッズディレクションチーム T課マネージャー】 手塚 康佑(てづか こうすけ)プロフィール
1993年3月11日生、東京都出身。
2011年立教大学異文化コミュニケーション学部卒業
2015年 某大手食品メーカーに新卒入社
2017年 アイグッズ株式会社入社
2020年4月より、マネージャー職就任。現在に至る。
好きな言葉は「正解を選ぶのではなく、選んだ道を正解にする」
- SUS coffee tumbler / SUS coffee notebook 販売情報
■実店舗
・ヨドバシカメラ
(東京・大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌 等 全国16店舗で販売)
・東急ハンズ
銀座店
■ネット
・ヨドバシカメラ:https://www.yodobashi.com/?word=sus+coffee
・Totonoeru(ロータスラボラトリーズ):https://totonoeru.life/?p=1206
販売詳細:https://www.i-goods.co.jp/sustainable/coffee/
※売り切れの場合がございます。在庫状況は直接店舗にお問い合わせください。
【SUSブランドについて】
アイグッズ初のサステナブル製品。代理店、量販店向けのコーヒー豆かすを使用したエコ雑貨「SUS coffee(サスコーヒー)」、ココナッツの皮とペットボトル再生繊維を使用したエコグッズ「SUS poke(サスポケ)」と、飲食店やフィットネスジム、ホテルに向けた竹素材のアメニティ「SUS organic(サスオーガニック)」、生分解性素材を使用したカトラリー「SUS CPLA(サスクプラ)」の計4ブランドを展開中。
商品ラインアップ:
■SUS coffee
SUS coffee tumbler350ml (コーヒータンブラー)
[全2種] ブラウンIGS-001-03 / グレージュIGS-001-04
SUS coffee notebook(コーヒーノートブック)IGS-003-03
■SUS poke
SUS poke ecobag(エコバック)
[全3種] ネイビー IGS-005-03 / カーキ IGS-005-04 /グレージュ IGS-005-05
■SUS organic
SUS organic toothbrush IGBT01(竹歯ブラシ 大)
SUS organic toothbrush small IGBT02(竹歯ブラシ 小)
SUS organic hair comb IGBC01(竹ヘアコーム)
SUS bamboo razor IGBR01(竹かみそり)
SUS organic bamboo mask IGBM01(竹マスク)
■SUS CPLA (生分解性プラスチック)
スプーン(個包装) IGCP01 / フォーク(個包装) IGCP02 /スプーン(バラ) IGCP03/ フォーク(バラ) IGCP04
商品詳細:アイグッズサステナブルグッズ特設ページ https://www.i-goods.co.jp/sustainable/
【会社概要】
社名:アイグッズ株式会社
代表者:代表取締役 三木 章平
設立:2016年1月20日
資本金:3,000万円
HP:https://www.i-goods.co.jp
本社所在地:東京都渋谷区恵比寿1-23-23 恵比寿スクエア6F TEL. 03-6447-7742
事業内容:フルオーダーメードのオリジナルグッズ、ノベルティのデザイン・製造・販売及び輸出入
【アイグッズとは】
フルオーダーオリジナルグッズの企画生産がコア事業。百貨店外商・アパレル・化粧品・コンサート業界の販売用雑貨、ノベルティや製品用資材を製造してきた当社ですが、コロナウイルスの感染拡大に伴い、これまでに培ってきた輸入・生産管理技術を活用し、2020年2月から業界に先駆けて様々なウイルス対策グッズの製造に着手。ウイルス対策用品の企画販売サイト「コロタツ(コロナ対策グッズの達人)」https://i-goods.co.jp/covid/を立ち上げ、グッズ情報と製品の正しい使用法などを積極的に発信。さらには、サステナブルな生活支援を行うためにSDGs関連製品の製造も開始するなど、斜陽化著しいものづくり業界にありながら、社会の要請を敏感に察知し、スピーディーに事業展開を行うことで安定成長を実現。『アジア太平洋地域の急成長企業ランキング2021』では、対象企業100万社以上の中、アジアランキング45位、日本5位にランクインするなど、国内外で高い評価を受けています。