「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(以下JCV)は、感染症で命を落とす開発途上国の子どもたちを救うため、今年も12月初旬に、昨年を上回る総額1億2,348万9,371円分のワクチンや関連機器を、開発途上国である支援国ミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツの4カ国に贈りました。
ブータンでは、現地の医師、看護師を始めとした多くの方々と協力し、子どもワクチン接種率99%を達成。また、かつて長きにわたる民族間の内戦も発生し、現在も40以上の民族が暮らす多民族国家ラオスにおいても、民族や言語の壁を越え、ポリオワクチン接種率92%を達成。支援国各国で、多くの子ども達の命を感染症から守ることに成功する中で、継続した支援の効果が大きく表れてきています。
一方、バヌアツでは、12月17日(火)にエファテ島の西海域を震源とするマグニチュード7.3の大地震が発生いたしました。首都ポートビラを中心に、建物の倒壊、大規模な崖崩れなど大きな被害が発生していると報道されています。JCVとしても、現地UNICFE事務所と連絡を取り合い、今後できる限りの支援を行ってまいります。
目次
【2024年支援総額:総額1億2,348万9,371円の内訳】
支援国 |
金額 |
内容 |
ミャンマー |
2,725万 5,600円 |
●ワクチン ワクチン、注射器等の購入 ※経口ポリオ、不活化ポリオなど約5,000人分を予定。現地でワクチンを調達するため、種類や接種可能な人数などの詳細はUNICEF事務所により後日決定。 ●コールドチェーンなど 冷凍庫、アイスライン保冷庫、コールドボックス、少数民族の保健機関育成・接種実施費用、技術アシスタンス費用、プログラム管理費用 |
ラオス |
4,391万4,526円 |
●ワクチン 経口ポリオワクチン 21万4,600人分 BCG(結核)ワクチン 20万5,600人分 TD(破傷風/ジフテリア)ワクチン 18万6,370人分 B型肝炎ワクチン 7万1,300人分 ●コールドチェーンなど 注射器 |
ブータン |
2,354万9,445円 |
●ワクチン 経口ポリオワクチン 3万5,000人分 BCG(結核)ワクチン 7万人分 MMR(はしか/おたふく風邪/風疹)ワクチン 1万5,000人分 DPT(ジフテリア/百日咳/破傷風)ワクチン 3万人分 TD(破傷風/ジフテリア)ワクチン 4万5,000人分 B型肝炎ワクチン 4万人分 ●コールドチェーンなど 注射器、使用済み注射器回収箱、温度計、コールドチェーンメンテナンス費用、診療所へのワクチン輸送費用、プログラム管理費用 |
バヌアツ |
2,876万9,800円 |
●ワクチン 不活化ポリオワクチン 1万1,500人分 五価(ジフテリア/百日咳/破傷風/B型肝炎/髄膜炎桿菌b型(Hib)による細菌性髄膜炎)ワクチン 2万8,000人分 MMR(はしか/おたふく風邪/風疹)ワクチン 2万2,500人分 ●コールドチェーンなど 診療所へのワクチン輸送費用、看護師のトレーニング・プログラム管理費用 |
【支援国の子どもワクチン支援活動状況】
(1)ミャンマー
2021年2月のクーデターから混沌とした状況が続く中、内戦から逃れる国内避難民に加えて、昨年は洪水も発生し、国民の約半数が人道支援を必要としています。暫定政府からの物資が届かないまま、取り残されている少数民族地域の子ども5,000人にポリオ等のワクチンや、注射器・保冷庫などを贈り、今年も継続して地域のワクチン接種活動を支えます。
(2)ラオス
山岳地帯の子ども達の命もしっかりと守るため、看護師やボランティアは未舗装の道を通って診療所のない村を訪問し、「出張ワクチン接種」を継続しています。子どもの約半数は出張ワクチン接種を受けている状況の中で、ポリオの接種率は約92%(2023年)を達成し、民族や言語の壁を乗り越えて子どもの命を守る体制が広がってきました。
(3)ブータン
支援で贈られたワクチンを子どもたちに届けるために、看護師はヒマラヤの険しい山を越えて、時には徒歩で8時間かけて集落へ向かい「出張ワクチン接種」を行っています。日々積み重ねられた懸命な努力により、子どものワクチン接種率は99%を達成しています。医療スタッフがしっかりと接種を進め、1人でも多くの”ちいさな命”を守れるよう、継続した支援を進めてまいります。
(4)バヌアツ
昨年10月に視察で訪問したレレパ島には電気がないため、必要なタイミングで子どもたちにワクチンを接種できるよう、支援で贈られたソーラー保冷庫が活躍していました。12月に発生した地震により、首都ポートビラ市内のビル倒壊、土砂崩れなどによる道路の寸断、2つの貯水池が破壊されるなど大きな被害に見舞われています。感染症から子どもの命を守るため、できる限りの支援を届けてまいります。
【途上国の子どもたちにワクチンを贈る方法】
子どもワクチン支援への参加方法は様々なものがございます(下記ご参照)。古本や衣類、アクセサリーなど使わなくなったものを生かした方法もあり、誰もが手軽に参加できる活動です。
感染症を予防するためのワクチンはとても安価。ポリオワクチンであれば、わずか約20円、比較的高価なMMR(はしか、おたふくかぜ、風疹)ワクチンでも約280円です。
例えば、100円のご支援でポリオワクチン5人分、1,500円のご支援で、JCVが贈る全ての感染症のワクチン※3人分に相当します。
※ポリオ、はしか、おたふくかぜ、風疹、結核、ジフテリア、百日咳、破傷風、B型肝炎、Hib
世界の子どもたちの笑顔と未来を守るため、皆さまに合った方法で、ぜひ子どもワクチン支援活動にご参加ください。
寄付 |
毎月決まった額を寄付する毎月募金「子どもワクチンサポーター」と1回ごとに金額を決めて寄付をする都度募金があります。 |
詳細はこちらをご覧ください。 |
募金箱の設置 |
募金箱をオフィス、学校、病院、あなたのお店に設置する支援です。 |
詳細はこちらをご覧ください。 |
はがき、切手、テレホンカードなどの回収 |
ご家庭に眠っているはがきや切手、テレホンカード、商品券などをJCVにご郵送ください。 |
詳細はこちらをご覧ください。 |
ペットボトルキャップ回収 |
集めたペットボトルキャップは、回収業者に買い取られて、買取金額の一部が寄付になります。 |
こちらから最寄りの持ち込み先を探し、ペットボトルキャップを引き渡してください。 |
使わなくなったもので協力 |
身の回りにある使わなくなったものを通じて、子どもワクチン支援にご協力いただけます。 |
詳細はこちらをご覧ください。 こんなものも寄付にならないかなどのご質問がある方もぜひご連絡ください。 |
【団体概要】
団体名 |
認定 NPO 法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会 |
代表 |
理事長 剱持 睦子 (ケンモチ ムツコ) |
創設者 |
会長 細川 佳代子 (ホソカワ カヨコ、細川護煕元首相夫人) |
本社所在地 |
東京都港区三田 4-1-9 三田ヒルサイドビル8F |
URL |
www.jcv-jp.org |
設立 |
1994年1月29日 |
スペシャルサポーター |
竹下景子(ワクチン大使・女優)、和田毅(プロ野球選手)、早見優(歌手・女優)、三國清三(シェフ・株式会社ソシエテミクニ 代表取締役)、進藤奈邦子(WHO 健康危機管理プログラムシニアアドバイザー)、鏡リュウジ(翻訳家・心理占星術研究家)、安藤優子(ジャーナリスト)、キャップ革命 ボトルマン(株式会社タカラトミー) |