「誰一人取り残さない」社会の実現には、多分野にわたるSDGsを軸にした施策が必要。140の市民社会グループらが提言
SDGs市民社会ネットワーク(以下、SDGsジャパン)は、9月22日に「SDGsボトムアップ・アクションプラン2021 ー 市民社会によるSDGs達成に向けた政策提言 ー」(以下、BAP2021)を発表しました。10月1日にはBAP2021執筆者たちが登壇し、提言の重点ポイントをご紹介するウェビナーを開催します。
BAP2021は、日本政府が2018年以降毎年発表している「SDGsアクションプラン」に対し、SDGsジャパンに参加する140あまりの市民社会団体による、私たちのめざす「誰一人取り残さない」社会の達成に向けた政策提言を取りまとめたものです。
<BAP2021(PDF)ダウンロード>
以下のアンケートにご回答後、BAP2021をダウンロードすることができます。
https://forms.gle/ZjvVrPHvLK3qWY7x8
4つの重点事項への市民社会からの提言のキーワード
政府が示す「日本のSDGsモデル」の4つの重点事項に対してボトムアップの視点で、市民社会の優先課題に注目した分野別の政策提案をまとめています。
重点事項1【感染症対策と次なる危機への備え】
- 国籍や性別、障害、LGBTIQ等に関わらず、誰もが保健・医療へのアクセスが保障される、「誰も取り残さないユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の実現
- 生活困窮者・移民労働者など弱い立場に置かれた人や団体がさらに困窮化することをを防止するための対策は不可欠
- コロナ下での社会の持続性(安定的雇用の確保・COVID-19対策への多国間・二国間支援・市民社会の支援など)
重点事項2【よりよい復興に向けて、ビジネスとイノベーションを通じた成長戦略】
- 雇用の促進と格差是正の推進
- 社会参加の機会をすべての人に保障
- 人権デューデリジェンス(企業が事業活動に伴う人権侵害リスクを把握し予防や軽減策を講じること)と行動計画(NAP)の着実な実施
重点事項3【SDGsを原動力とした地方創生、経済と環境の好循環の創出】
- 地域の住民やコミュニティ、市民社会組織、起業、自治体と連携したボトムアップ型の地域活性化を推進
- 外国人労働者や難民など多様なルーツをもつ人々との共生社会の形成
- 社会的責任に配慮した公共調達を実現
重点事項4【一人ひとりの可能性の発揮と絆の強化を通じた行動の加速】
- 貧困・格差の解消
- ジェンダー・SOGI(性的指向/性自認)・障害等に基づくあらゆる人々に対する差別の撤廃・エンパワーメント
- 国際教育支援をはじめとする「誰一人取り残さない」ための国際協力の推進
SDGs達成に向けた約180の提言を発信
「誰一人取り残さない」社会の実現に向け、多様な分野でSDGsを軸にした政策/施策が必要です。BAP2021では教育支援や保健、ジェンダーなど多様な分野での提言を行っています。
- 外国籍の子どもたちに義務教育と日本語教育を含む総合的支援を
- コロナ禍からの復興におけるジェンダー主流化の推進、ジェンダー視点に立った対応の強化
- 「東京栄養サミット2021」に向けたリーダーシップとコミットメント
- 地方自治体におけるローカル指標の策定推進
- SDGsの実現に直結した企業ガバナンス改革のルール作りに主導権を
- ハード面の「防災」に加え、被害を最小化させるソフト面の「減災」「適応」への取り組みを
- 子どもに対するあらゆる暴力の撤廃と子どもの保護に着目した国際協力を
10月1日にはSDGsジャパンでは、BAP2021執筆者らが登壇し、同提言書のポイントを開設するウェビナーを開催します。ぜひご参加ください。
ウェビナー | 「SDGs達成期限まで残り9年。今、最も重要なことー 市民社会の視点から」 |
主催 | (一社)SDGs市民社会ネットワーク |
日時 | 2021年10月1日(金)16:00~18:00 |
参加費 | 無料 |
申込先 | https://zoom.us/webinar/register/WN_yqDEAn0lT2yvTrQbB1AZKw |
問合せ先 | SDGsジャパン事務局(担当:久保田、西村)Email: [email protected] |
プログラム |
(予定) (1)開会 (2)基調報告 (3)BAP2021の紹介 (4)執筆に参加した各団体から提言の重点の発表と、質疑 (5)閉会挨拶 |
詳細 | https://www.sdgs-japan.net/single-post/10-1-webinar |