コロナ禍、おうち時間の過ごし方として自宅でDIYをする人が増えている今、建設現場で余った廃材を無償提供することで、本来捨てられるはずものを必要な人のもとへ届け、建材の廃棄ロスにつなげたいと考えています。先月は、3組限定で残材の希望者を募りテスト運用を実施。今後は月1回のペースで本格的に運用していく予定です。
【 建設現場の課題 ―なくならない廃材― 】
昭和から令和へと、時代の変化により進む技術革新やコストカットによって建物の建築時に出される廃材はかなり削減れれてきました。しかし、ゼロではありません。
建物自体を建てる際に使用する構造材とは別に、木材の切れ端や、僅かではありますが品質基準に満たなかった資材などが出てしまい廃棄の対象となることが、これまで課題となっていました。
【 11月からスタート!廃材を無償提供!「残材BANK」って? 】
そこで楓工務店では、廃材を一般消費者に無償で提供する「残材BANK」の取り組みを11月から本格的に開始します。
「残材BANK」では建設現場で廃材が出た場合、建築主の許可を得て余った資材の画像、サイズや種類、本数などを専用インスタグラムに投稿。希望者にはインスタグラムのダイレクトメッセージで連絡して頂き、日程等を調整の上、本社事務所(高の原本店)で引き渡しを行います。
インスタグラムアカウント 「残材BANK supported by 楓工務店」
https://www.instagram.com/zanzaibank_nara/
◆条件・注意事項◆
車で引き取りに来ることができる方
引き渡し時に材木の加工は不可
積み込み作業はご自身でお願いします
【 テスト運用は大好評! 】
9月上旬、テスト運用を兼ねて楓工務店の倉庫に保管している21本の残材の無償提供を行いました。インスタグラムの投稿で希望者を募ったところ、弊社で家を建てたオーナーさんを含む3組が集まりました。
「家の一部をセルフリノベーションしたい」「木材で子ども用のおもちゃを作りたい」など、用途は様々。5日間の申込期間を設けていましたが、投稿初日に3組が決まってしまうなど非常に好評でした。今後は月に1回のペースで、インスタグラムで募集をかけ定期的に残材の提供を行っていく予定です。
【 コロナ禍、空前のDIY人気 】
経済産業省がまとめた、百貨店・スーパー、コンビニエンスストアなどの卸売業・小売業の動向を示す「商業動態統計調査(2020年度)」によると、ホームセンターの年間販売額は前年度比の6.4倍となり4年ぶりの増加に。さらに商品別にみると、DIY用具・素材は、9.4%の増加となっていることが分かりました。
おうち時間の過ごし方として自宅でDIYしながら過ごす人が増えていることから、資材の提供は今後も需要があると見込んでいます。
【 建設業界におけるSDGsと地域貢献への取り組み 】
本来捨てられてしまうはずの廃材を必要な人のもとへ届けるこの取り組みは、建設現場での建材の廃棄ロス問題を解決し、SDGs(持続可能な開発目標)の「陸の豊かさも守ろう」に通ずるもの、また楓工務店が掲げる「笑顔の創造」という理念に一致する地域貢献活動であるとも言えます。
当社では、取材申し込みを随時お待ちしております。詳細についても、お気軽にお問合せください。