アフリカの妊産婦・新生児に革新的なソリューションを提供
協定文書について
本協定文書は、コンゴ民保健省とSOIK corporation sarlとの間で、既存の保健省の政策・システムと調和をとりつつ、テクノロジーとイノベーションを用いた新たなソリューションを開発するための連携について定めたものです。保健分野のデジタル化、特に母子保健分野における革新的なソリューションの開発・導入を進め、89,561,404人[1](✳︎1)の国民にその成果を普及するために、官民が一体となって取り組むことが合意されています。
株式会社SOIKおよび現地子会社SOIK corporation sarlは、2019年の設立以来、IoT医療機器やデジタル産科健診ソリューションに関する現地人材育成や普及計画の立案を、コンゴ民保健省母子保健局と共同で取り組んできました。今回の保健省事務次官署名による協定文書締結に先立ち、保健省はSOIK corporation sarlの技術的審査を行い、保健大臣署名による官民連携協定締結に関する推薦文書を発出しました。保健省がこの推薦文書を発出した企業は、SOIK corporation sarlが初めてです。
コンゴ民の妊産婦死亡は693/10万、新生児死亡は30/1,000で(✳︎2)、日本と比較して数十倍から数百倍の差があります。この背景には、医療サービスの質・アクセスが悪く、必要な検査が十分に行われていないことがあります。例えば日本では通常14回行われる産前超音波検査は、アフリカの農村部で3回以上行われているのは、わずか1% (✳︎3)です。このような状況を短期間で改善させるため、コンゴ民政府はデジタル大臣設置を始め、テクノロジーを活用した革新的なソリューションの導入に注力しています。
今後の展望
本協定に基づくプロジェクト第一弾として、スマホで使える超音波エコーの普及のための機材導入と人材育成事業を行います。妊産婦・新生児死亡率の高い州をパイロットとして6州程度選定し、普及展開のためのプロジェクト計画書を保健省とSOIK Corporation sarlが共同で作成します。同プロジェクトは、コンゴ民の国家保健開発計画の一部として位置づけられ、保健省事務次官自ら援助機関に資金支援を求めることになります。
超音波エコーのパイロット州への導入および全国への展開に並行して、株式会社SOIKはスマホで完結するデジタル産科健診ソリューションを開発中です。電気やインターネットへのアクセスが難しい貧困地帯にある末端の診療所においても、適切な産科健診が誰もが受けられる世界の実現に向けて、現地の行政官や医療従事者と共同してソリューションを開発し、普及に向けて取り組んでいきます。
実証事業パートナー募集
現地の保健サービスの質を向上させるための共同実証事業パートナーを募集しています。弊社と共同で事業を行うことで、許認可の取得や実証サイトの確保を迅速に行うことができます。
株式会社SOIKについて
会社名:株式会社SOIK(読み方:ソワック)
所在地:沖縄県読谷村
代表者:古田 国之
設立:2019年9月
URL:https://www.soik.co.jp/
事業内容:コンゴ民現地法人を活用した以下の事業
- ヘルスケアサービス事業開発
- 医療機器販売
- コンサルティング・調査
*1出典 世界銀行 https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.TOTL?locations=CD
*2出典 UNICEF https://data.unicef.org/wp-content/uploads/country_profiles/Democratic%20Republic%20of%20the%20Congo/country%20profile_COD.pdf
*3出典Obstetric Ultrasounds in Africa https://www.semanticscholar.org/paper/Obstetric-Ultrasounds-in-Africa%3A-Is-it-Necessary-to-Carrera/4479d851fe3275a91b190e015d328fe112dbc570