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宇宙食料領域の研究開発プロジェクトが本格始動
近年、国内外において月や火星における有人活動を含む持続的活動を目指した動きが官民を問わず拡大しています。このような動向を踏まえながら、SFSでは参画メンバーである多種多様な企業や大学、研究機関の方々と共に、地球と宇宙の食の課題解決に向けて必要となる研究開発や共創基盤などについて議論を重ねて参りました。
この度、内閣府が主導する「宇宙開発利用加速化プログラム(スターダストプログラム)」の一環である農林水産省の「月面等における長期滞在を支える高度資源循環型食料供給システムの開発」戦略プロジェクト(以下「本事業」)の公募において、SFSを代表機関とするコンソーシアムの提案が採択され、宇宙食料領域の研究開発プロジェクトが本格始動することとなりました。本事業の事業期間は、2021年度から5年間(初年度の委託事業費は総額3.1億円)の予定です。
月面利用と地上波及を目指す野心的な研究開発計画
今回採択された提案では以下に示す3つの小課題を掲げ、最終目標として国際的に新規性及び優位性の高い高度資源循環型食料供給システムとQOLマネージメントシステムの実証モデルを開発すると共に、それらの実証のために必要となる共創型実証基盤の設計等を目指す野心的計画となっています。
小課題① 高度資源循環型の食料供給システムの開発
4人以上が必要とするほぼ全ての栄養素とQOLの持続的な確保を可能とする、国際的に独自性・競争優位性の高い資源循環型食料供給システムのサブスケール機能実証モデルの開発等を目指します。
小課題② QOLマネージメントシステムの開発
4人以上のクルーの心身の健康や健全な人間関係の維持を支援するQOLマネージメントシステムを構成する、長期滞在中の継続的な状態把握を可能とするQOL計測・観察システム、及び限られたリソース環境下における食の支援ソリューションの実証モデルの開発を目指します。
小課題③ 共創型実証基盤の設計
①及び②を地上で統合実証するために必要となる月面基地模擬施設の設計に加え、将来的な月面でのシステム実装に向けて1/6Gや宇宙放射線環境の生物影響等を検証するための宇宙実験モジュールの設計及び試作開発/初期試験を実施します。
本事業終了後は、共創型実証基盤を利用し、地上および宇宙における実証を経て、2030年代の月面基地への実装を目指します。それにより、宇宙探査領域における日本のプレゼンス向上に寄与すると共に、地上での技術利用による地上波及効果の最大化に向けた活動も推進します。
↑図. 各小課題の取り組みイメージと関係性
多様なコンソーシアムメンバーによる共創活動の推進
本コンソーシアムは、上記に掲げる目標の達成に向け、SFSを代表機関とし、国際的に優位性の高い技術や知見、設備等を有する研究機関及び企業で構成されています。多種多様なプロフェッショナルの集結により、本取り組みにおける研究開発・実証を着実に推進します。加えて、将来的な研究開発成果の月面滞在ミッション等への実装、地上ビジネスやSDGs目標の達成を含む社会課題解決等への成果波及に向けて、JAXA等の協力機関や海外の機関等とも連携を図りながら、産学官の有機的なコラボレーションを促進します。
↑ 表. コンソーシアムで取り組む各課題の概要と担当機関の一覧
コンソーシアム参画組織名(五十音順)
- 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康栄養研究所 https://www.nibiohn.go.jp/eiken/
- インテグリカルチャー株式会社 https://integriculture.jp/
- 宇宙システム開発株式会社 http://www.space-sd.co.jp/
- 株式会社NTTデータ https://www.nttdata.com/jp/ja/
- キユーピー株式会社 https://www.kewpie.com/
- 公立大学法人大阪 大阪府立大学 大学院生命環境科学研究科 https://www.upc-osaka.ac.jp/
- 国際医療福祉大学 https://www.iuhw.ac.jp/
- 国立大学法人千葉大学 大学院園芸学研究院 https://www.h.chiba-u.jp/
- 千代田化工建設株式会社 https://www.chiyodacorp.com/
- 国立大学法人筑波大学 つくば機能植物イノベーション研究センター https://www.t-pirc.tsukuba.ac.jp/
- 辻料理教育研究所 https://www.tsujicho.com/company/index.html
- 株式会社TOWING https://towing.co.jp/
- 学校法人東京女子医科大学 http://www.twmu.ac.jp/univ/
- 日揮グローバル株式会社 https://www.jgc.com/
- 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 https://www.naro.go.jp/
- 株式会社ヒューマノーム研究所 https://humanome.jp/
- 特定非営利活動法人フィールドアシスタント https://www.fieldassistant.org/
- 株式会社プランテックス http://www.plantx.co.jp/
- 株式会社ユーグレナ https://euglena.jp
- 有人宇宙システム株式会社 https://www.jamss.co.jp/
宇宙開発利用加速化プログラム(スターダストプログラム)について
宇宙政策全体を俯瞰し、戦略的に取り組むべきプロジェクトを特定し、関係省庁の連携や産学の多様なプレーヤーの参画の下で技術開発に取り組んでいく枠組として2020年度に内閣府にて創設されたプログラム。
SPACE FOODSPHEREについて
SPACE FOODSPHEREプログラムは、地球と宇宙の共通課題である「食」の課題解決を目指す共創プログラムです。リアルテックホールディングスやJAXAらが主導し、多種多様な40以上 の企業、大学、研究機関等のキーマン、プロフェッショナルが集い、分野横断的、かつ有機的な連携による研究開発や事業創出に向けた活動を推進しています。詳しくは、以下プレスリリース、ウェブサイト、YouTubeチャンネル等をご参照ください。
- プレスリリース: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000036405.html
- ウェブサイト: https://spacefoodsphere.jp/
- YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCMTsXSuvhn3WI02V7skEauw
<過去のプレスリリース>
- 地球と宇宙の食の課題解決を目指す「SPACE FOODSPHERE」に新規メンバーが参画し、共創型の研究開発を加速へ(2021年8月5日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000060903.html
- 地球と宇宙の食の課題解決を目指す「SPACE FOODSPHERE」がカンファレンスを開催し、食の未来構想実現に向けた取り組みや新メンバーを発表(2020年9月1日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000060903.html
- 地球と宇宙の食の課題解決を目指す「SPACE FOODSPHERE」のメンバーが未来構想を語るカンファレンスをオンライン開催(2020年8月18日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000060903.html
- 地球と宇宙の食の課題解決を目指すSPACE FOODSPHEREが新規会員の募集を開始(2020年6月30日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000060903.html
- 地球と宇宙の食の課題解決を目指す共創プログラム「SPACE FOODSPHERE」が食の未来構想の実現に向けて始動(2020年4月22日) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000036405.html
<お問い合わせ>
広報担当:成田(一般社団法人SPACE FOODSPHERE)
https://spacefoodsphere.jp/index.html#contact