動物福祉後進国・日本。ハウスクリーニング事業者が意識の底上げに挑戦
国際獣疫事務局(OIE)では、動物福祉とは「精神・身体的に快い環境で生き、死ぬこと」と定義されている。
しかし残念ながら日本ではこの「動物福祉」という言葉があまり取り沙汰されることはない。
世界動物保護協議会(WAP)が発表する動物保護指数 API(Animal Protection Index)という指標がある。
これは主に、その国の動物福祉に関する法律や態度を総合してその国がどれだけ動物に優しいのか、を審査するもの。
全A~Gの評価のうち、日本はE。
総合的にどの項目もよくないが、日本には畜産動物や、鑑賞、娯楽用動物の法的保護がないということが評価を下げている大きな原因の一つだと考えられる。
一方でコロナ禍、在宅時間が増える中、新規でペットを飼い始める人が増えている。
ペットフード協会によれば、2020年の新規の飼育頭数は犬が46.2万頭(前年比14%増)、猫が48.3万頭(同16%増)と増加傾向にある 。
しかし在宅時間が増え生活に癒やしを求めてペットを飼ったものの、動物の習性や特性に詳しくないまま生活をし、ペットたちが知らずの内に多大なストレスを抱えていることも多い。
長年ハウスクリーニング事業を営んでいる大阪の(株)Snailtrackのスタッフ・倉垣(34)は、保護犬を引き取って育てていたりペットにまつわる資格を複数持っていたりと、元々動物福祉に強い関心を持っていた。
ハウスクリーニングで使用する洗剤・薬剤は強烈なものも多く、中には薬局で買う際に印鑑が必要な劇物もある。
倉垣は今までもご家庭に上がる時にペットがいた際は、「犬や猫は人間の数万倍の嗅覚を持っていますから、プロが使うこういう強い洗剤は控えた方がいいかもです。極力低刺激な洗剤で洗わせていただきますね」と案内してきた。
そんな倉垣が1年間の調査・研究を重ねて、この冬「ペット家庭専門ハウスクリーニング・アニマルフレンドリー」を立ち上げた。
動物に極力ストレスを与えない洗剤薬剤を使い、洗剤などの残留も極力ない手法で丁寧にハウスクリーニングする。
まだプレスタートしたところだがすでに50件を超える依頼が殺到しており、家族同然のペットにストレスのないクリーニングを依頼したいという顧客心理はもちろん、数々のペット関連資格を持つ知識を活かして、クリーニングしながらお客さんのペットにまつわる悩み相談にも乗るスタイルが人気だ。
今後は動物福祉の観点からも、動物好きのメンバーを増やして大阪以外の街にも幸せなペットとその家族を増やしていくサービスを提供していきたいと語る。
大阪 ペット家庭専門のハウスクリーニング
アニマルフレンドリー (株)Snailtrack
https://ani-fure.com/
0120-987-195
10:00〜18:00
(年中無休※GW/夏季/年末年始を除く)
〒533-0023大阪市東淀川区東淡路1-5-51
担当 倉垣