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2022年6月16日(木)10時45分~ 大曲農業高校
CHANGE FOR THE BLUE in秋田県実行委員会は、6月16日(木)に秋田県立大学の境英一准教授を講師に、雲雀農園の雲雀明徳氏をゲストに迎え、大曲農業高校の生徒90名、教員や関係者10名を対象に海洋プラスチックごみ問題を学ぶ出前特別授業を開催いたしました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。
- イベント概要
・開催概要 海洋プラスチックごみ問題と脱プラスチック農業の理解を深めることを目的とした、海洋プラスチックごみ問題を学ぶ出前特別授業
・日程 2022年6月16日(木)10時45分~12時35分
・開催場所 秋田県立大曲農業高校(秋田県大仙市大曲金谷町26-9)
・参加人数 100名(生徒90名 教員や関係者10名)
・協力団体 秋田県立大曲農業高校、秋田県立大学、雲雀農園、わかじぇファーマーズ
- アカデミックな特別授業に生徒は真剣
講師の境英一先生は「海洋プラスチック問題を考えよう」をテーマに「プラスチックの何が問題なのか?」から始まり、プラスチックの生産量と排出量、リサイクルの実態や農業との関わり、海に漂うプラスチックごみの現状などを説明しました。農業分野のプラスチック排出量が総排出量約1%の10.7万tで、農業はプラスチックを多く使用していることや、被膜肥料のプラスチックカプセルは用水路から川を伝って海に流れてしまうという事実を知り、驚いた様子の生徒たち。農業とプラスチックの関係や、海洋プラスチックごみ問題を学び、今後の農業実習に役立てようと真剣に授業に取り組んでいました。境先生は、農業を学ぶ大曲農業高校の皆さんが自然と調和した環境にやさしい脱プラ農業の先駆けとなって脱プラ農業を全国に広めて欲しい、とメッセージを述べました。
- 脱プラ農業のきっかけはカエルの卵?
実際に脱プラ農業に取り組むゲストの雲雀明徳氏(雲雀農園 代表)は、数年前から葉タバコの栽培で土に還る植物由来の「生分解性マルチ」を使用していると明かしました。通常のポリエチレンマルチに比べると、購入時のコストは3倍。しかし、生分解性マルチは使用後の廃棄作業や廃棄費用面でメリットがあり生育や数量も変わらないと話しました。また、稲作では田んぼに約5mmぐらいの大量のカエルの卵が浮かんでいることを不思議に思い調べたところ、肥料を被膜しているプラスチックのカプセルと知り、今年からプラスチックで被膜加工されていない化成肥料や、魚粉からできた有機肥料を使用した脱プラ農業に取り組むことを宣言。「農家のほとんどが、肥料の被膜にプラスチックが使用されていることを知らないと思う。稲の生育やお米の数量、質に変化がないことを実証して、脱プラ農業を広めたい」と、生徒に伝えました。聴講した生徒は、農業に欠かせない便利なプラスチック製品は海洋ごみの原因にもなるということを学び、海洋プラスチックごみ削減の理解を深めることができました。
- 聴講した生徒の声
・身近なプラスチックについて知ることができた。特別授業で学んだことを農業実習に活かしたいと思う。
・ウミガメの鼻にストローが詰まっている動画が衝撃的でした。ごみを拾う習慣を身に付けたい。
・農業分野では沢山のプラスチックが使用されていることを知り、海洋ごみとならないようにしたい。
<団体概要>
団体名称:CHANGE FOR THE BLUE in秋田県実行委員会
URL:https://akita.uminohi.jp/
活動内容:海洋ごみ対策に向けた取り組みとして街のごみ拾いを中心に行い、多くのごみ拾い参加者を獲得。清掃活動やオリジナル企画などで、海ごみゼロのアクションを実施し、認知向上・意識向上を目指す。
CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/