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2022年9月7日 オンライン
特定非営利活動法人離島経済新聞社(リトケイ)は、離島地域の海の幸の魅力を届けることを目的に、グルメやお酒に詳しい愛好家と専門家をゲストに招き、海の旨味と島酒をたのしむオンラインイベント「離島のレア旨肴(おつまみ)を味わう 海の幸×島酒ペアリングの会」を2022年9月7日に開催しました。
参加者には佐渡島(新潟県)、八丈島(東京都)、奄美大島(鹿児島県)、伊平屋島(沖縄県)の4島から選りすぐりの肴(おつまみ)を事前にお届け。島々を歩きながら密かに各島のグルメとお酒をたのしむリトケイ編集長・鯨本あつこや、離島地域のグルメやお酒に詳しいゲストとともに、島々が誇る海の幸と島酒のペアリングの話をオンラインでお楽しみいただきました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- イベント概要
開催概要:くさや味噌(東京都・八丈島)、焼ふぐの子(新潟県・佐渡島)、夜光貝のコンフィ(鹿児島県・奄美大島)、沖縄産まぐろ入りディップソース(沖縄県・伊平屋島) の紹介と島の紹介、島々が誇る旨肴(おつまみ)と島酒のペアリングについてのトークセッション、島の肴のアレンジレシピ紹介
日程:2022年9月7日(水)20時~21時30分
開催場所:Zoom MTGによるオンラインイベント
参加人数:限定10人
出演者:ゲスト・幸 秀和(島コーディネーター)、内藤 輝、司会・鯨本あつこ(離島経済新聞社)
- 4地域から集めた離島のレア旨肴(おつまみ)を食べ比べ!
本イベントでは、参加者に佐渡島(新潟県)、八丈島(東京都)、奄美大島(鹿児島県)、伊平屋島(沖縄県)の4島から選りすぐりの肴(おつまみ)4種を事前にお届け。2022年9月7日にオンラインイベントを開催し、離島地域のグルメやお酒に詳しいゲストによる島々の海の幸と島酒のペアリングの話をお楽しみいただきました。
オンラインイベントでは、リトケイ編集長の鯨本が、4島の風景写真と思い出に残るエピソードなどを交えながら島を紹介。島と食にまつわるコミュニティ運営や発信をされている幸秀和さんが、参加者の手元に届いたレア旨肴を紹介し、おいしい楽しみ方を提案。酒屋に勤めるお酒のプロで、離島をはじめとする地域の食や土地の文化を愛する内藤輝さんより、レア旨肴にぴったりのおすすめ島酒やおいしい楽しみ方を語っていただきました。
参加者は、食に携わる方や島旅をたのしむブロガー、島酒ファンなど、島や島酒、おいしいものが大好きな男女10人。中には、前回のオンラインイベント「離島の極上ダシを味わう旨味体験会」(2022年7月8日開催)に参加いただいたリピーターも。イベント中は、参加者からのコメントも多く寄せられました。
離島経済新聞社が選んだ島のレア旨肴、第一弾は海山の幸に恵まれたグルメの宝庫・佐渡島(新潟県)の知る人ぞ知る伝統珍味、「焼ふぐの子」(須田嘉助商店)。11月〜2月に捕れる「ごまふぐ」の卵巣を2年以上塩蔵。フグの卵巣に含まれる猛毒を乳酸菌の力で毒抜きし、焼いた発酵食品「焼ふぐの子」には、熟成された海の旨味がたっぷり。
「焼ふぐの子」とのペアリングとして、内藤さんが提案したのは同じく佐渡島の純米酒「雅楽代(うたしろ)」(天領盃酒造)。魚卵の生臭みや塩気が和らぎ、旨味が膨らむという提案に、参加者も「雅楽代のコクや甘さが、焼ふぐの子の塩気と良く合う」と絶賛。話を聞いてお酒が進んでしまった方もいるようで、チャット欄に「お酒を補給してきます」と投稿し、台所へ向かう参加者も現れました。
二つ目のレア旨肴は、伊豆諸島が誇る干物「くさや」を食べやすくアレンジした、八丈島(東京都)の「くさや味噌」(長田商店)。「くさや」といえば東京の島々が誇る干物。くさやをこよなく愛するつくり手が丹精こめた「くさや味噌」は、独特の香りは抑えられつつ旨味がしっかり味わえる、いいとこどり。くさやに初めて触れるきっかけとしてもおすすめの一品です。
内藤さんが提案するペアリングは、くさやに負けないコクと香ばしさのある八丈島の麦焼酎「麦冠情け嶋」(八丈興発)。ストレートや水割りのほか、くさやの香りをより楽しみたい方にはお湯割りもおすすめとのこと。くさやの初心者の方に向けて、幸さんから「マヨネーズに混ぜて野菜ディップもおすすめ」とアドバイス。参加者からも「くさやマヨネーズいいですね」「くさや味噌をカマンベールチーズと合わせたら良い感じでした。ブルーチーズもいいかも」などの、コメントが寄せられました。
三つ目のレア旨肴は、奄美群島ではスーパーでも販売されている身近な高級食材「夜光貝」を実山椒・ニンニク・島唐辛子・ローズマリーとオイルで煮込んだ、奄美大島(鹿児島県)の「夜光貝コンフィ」(前川水産)。刺身で食べるとコリコリとして鮑のような食感を持つ夜光貝ですが、フランス料理の調理法の一つコンフィで身を柔らかく煮込み、熟成された旨味にハーブとスパイスを効かせた味わい。チーズと合わせたり、軽く焼いたバゲットに乗せるなど、洋風の楽しみ方ができる一品です。
「夜光貝コンフィ」に合わせる島酒として内藤さんは、同じ奄美群島より喜界島の黒糖焼酎「朝日」(朝日酒造)をセレクト。貝の旨みに、しっかりとした飲み応えある焼酎がぴったり。ソーダ割りにすると、黒糖焼酎と山椒の爽やかな香りが引き立ち、すっきりとした余韻が楽しめるペアリングに、参加者からは「夜光貝のコンフィ、実山椒の香りが効いててうまいです」「朝日を炭酸割りにしたら山椒がさらに爽やかになりました」などのコメントが寄せられました。
最後のレア旨肴は、美しい海と海の幸に恵まれ、離島には珍しく湧水があるため稲作も行われている伊平屋島(沖縄県)の「沖縄産まぐろ入りディップソース」。島で人気の鮪(マグロ)のスパイスカレーをおつまみに仕上げた一品です。
「島のおつまみのイメージを裏切られる斬新さ。洋風なアレンジなど幅広く楽しめそう」と幸さん。参加者からも「伊平屋島といえば、もずくのイメージがあったが覆った」と驚きの声が上がりました。
「沖縄産まぐろ入りディップソース」におすすめのペアリングは沖縄本島の「カリー春雨」。飲み方は「生(ストレート)で、度数が高く感じる場合はロックがおすすめ」と内藤さん。ちなみに「カリー」は沖縄の方言で「乾杯」の意で、駄洒落ではありません。
- イベント参加者の約9割が島の肴を「また購入したい」と回答
楽しい時間はあっというまに過ぎ、閉会の時間となりました。最後に、届いた肴をより楽しんでいただけるよう、クックパッドで島食材を使ったレシピも多数発信されている幸さん特製の「島の肴のアレンジレシピ」を当日の参加者限定でプレゼント。オンラインで島や島の魚食へのイメージを膨らませた後に、ご自宅でも島の肴をじっくり味わっていただけるイベントとなりました。
参加者からは「島の写真から、とってもイメージが湧きました!島に行って、味わいたくなりました!」「リアルで乾杯したいですね」「島でお会いしたいですね」などのコメントが。オンラインでさまざまな地域から接続していた参加者同士、島々の風土や魚食や島酒も含めた地域の食文化への思いを共有しました。
事後アンケートでは、およそ9割の参加者が「(送付された島の肴を)今後も購入してみたい」と回答。イベントが参加者と島の縁を結び、今後も島の魚食に親しんでいただける機会となりました。
- 参加者からの声
・レシピ、どれも美味しそうです。試してみます!
・美味しそうな写真に、気になるペアリング、アレンジレシピ、耳も目も離せない。これからゆっくり楽しもうと思います!初めてのくさやに、ワクワクしています。
・島の雰囲気が分かる写真付きで解説してくださり、味わいながら、ZOOMイベントに参加できて、一体感がありました。
・島の食と酒、というどちらも魅力的なコンテンツを、その道に詳しい人に語ってもらうイベントは、リアルイベントではあったがオンラインではなかなかなかった。
・おそらく自分では、ちょっと高いなどの理由で現地では買わないような逸品に出会えて良かったです。
・島のおつまみを囲んで各々が好きなお酒と合わせて味の共有をしたり、内藤さんや幸さんのような専門の方からペアリングやアレンジレシピを教えて頂けて、酔っている暇のない盛り沢山な内容でした。
<団体概要>
団体名称:特定非営利活動法人離島経済新聞社
団体サイト:https://ritokei.org/
自社メディア:https://ritokei.com/
活動内容:「島の宝を未来につなぐ」をミッションに、約100万人が居住する国内約400島の有人離島地域に特化した有人離島専門メディア『ritokei』の発行および、SDGsを志す企業や行政、島々のキーマンと連携した地域振興プロジェクトを展開。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/