本日、 2022年日本民間放送連盟賞 テレビ報道番組部⾨において福島中央テレビ制作のドキュメンタリー「1Fリアル あの⽇、原発の傍らにいた⼈たち」、特別表彰部門・放送と公共性 において「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」が優秀賞を受賞しました。
「1Fリアル」は、原発の⽔素爆発映像を撮影した唯⼀の地元テレビ局として、福島で取材・報道を続けてきた福島中央テレビが、10年にわたる取材活動から辿り着いた⾃衛官や消防隊員、作業員たちなど、当時を知る⼈たちの貴重な証⾔や映像をもとに、決死の覚悟で原発の暴⾛を⾷い⽌めた彼らの思いに迫りました。本番組は、6月に発表された「ギャラクシー賞」 (放送批評懇談会) 2021年度テレビ部門において大賞を受賞しています。
「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」は、福島中央テレビの夕方の情報番組「ゴジてれChu!」で放送中の企画で、2020年1月から“ブンケン”こと郡山市出身の俳優・鈴木文健と福島県内のごみ拾い旅のロケを行っています。これまで歩いた距離は1,756km、拾ったゴミの量は10t818.4kg(2022年9月12日現在)。ブンケンさんは拾い集めたごみを福島県をきれいにするための「希望のカケラ」と呼び、地元の子どもたちも参加するなど、活動は広がり続けています。
各部門の表彰は、11月8日に「第70回民間放送全国大会」の式典席上で行われます。
- 受賞理由
・「1Fリアル あの日、原発の傍らにいた人たち」
…10年間、取材を続けた貴重な証言や映像がある。克明な現場の証言と忘れてはいけない彼らの思いや証言は後世に伝えるべきという地元局の責任感を感じさせる。使命感を持って事故に立ち向かった一人ひとりに焦点をあて、どのような葛藤や困難があったのかを示した良作。
・「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」
…明るく魅力的なブンケンさんが企画の原動力となっている。取材クルーだけでなく、社員や社内スタッフがごみの分別に取り組むなど、活動を地道に継続し、福島県民も巻き込んだSDGs活動へと発展させてきたことが評価された。
- 作品概要
作品タイトル:「1Fリアル あの⽇、原発の傍らにいた⼈たち」
放送:2021年9⽉11⽇(⼟)午後4時~午後5時
制作:福島中央テレビ
ディレクター:岳野⾼弘(報道局報道部 部次⻑)
プロデューサー:⽊村良司(報道局報道部 部⻑ 兼 福島報道部 部⻑)
2011年3⽉に歴史上最悪の事故を起こした福島第⼀原発・通称1F。その原発のすぐ傍らにいた⼈たちがいる。原発の安全神話、⽇本の技術⼒神話の崩壊の瞬間を⽬の当たりにした⼈たち。そこでは⼀体何が起きていたのか。
当時の東京電⼒のテレビ会議の映像には、⽇本の技術者たち、科学者、官僚、政治家たちの右往左往する姿が映し出されている。⽔素爆発で空からガレキが降ってくる建屋のすぐ傍らにいた⼈たちは、死と隣り合わせの現場に何度も突⼊していった。
「ケーブルを接続したのにすぐに電気を通さなかった、あの時に電気を通していれば電源は復旧していた」
「死ぬ思いだった、幸運でしかなかった」
「爆発対策をしていると思ったのに何もしてなかった」
そして、最後まで現場を守ろうとしたのは1F の吉⽥昌郎所⻑だった。
「何とか⼈的⽀援を…」
最悪の事態に備えて、⾃衛隊は極秘の救出作戦を準備していたことも明らかになる。救出作戦が実施されれば、暴⾛する原発をどうするつもりだったのか。その謎を、10 年経った今、当時のトップが福島中央テレビに答えてくれた。
原発と地域、⼈間の驕り、危機に⽴ち向かった⼈たち…。あの⽇、原発の傍らにいた⼈たちの証⾔は後世に伝えるべきものばかりだった。
作品タイトル:「ブンケン歩いてゴミ拾いの旅」
放送:2020年1月~ 「ゴジてれChu!」内(月~金ごご3時50分~福島中央テレビで放送中)
制作:福島中央テレビ
ディレクター:皆川実成(コンテンツ局制作部 制作担当部長)
中テレSDGs推進チームリーダー:中山可那子(ビジネスプロデュース局事業部)
2020年1月から“ブンケン”こと郡山市出身の俳優・鈴木文健と福島県内のごみ拾い旅のロケを行っています。これまで歩いた距離は1,756km、拾ったゴミの量は10t818.4kg(2022年9月12日現在)。ブンケンさんは拾い集めたごみを福島県をきれいにするための「希望のカケラ」と呼び、地元の子どもたちも参加するなど、活動は広がり続けています。
企画のきっかけは、県内の野球場が東京オリンピックの会場となり、国内外からのお客様を「ごみのないきれいなふくしまにお迎えしたい」との思いからだった。東日本大震災で傷ついたけれども、福島はこんなにいいところだというのを知ってほしいという思いもあった。ただ、始めてみるとあまりにもゴミが多いことにブンケンが心を痛め、企画の継続を決定。明るく魅力的なブンケンが企画の原動力となっている。