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2022年9月30日 【愛知県蒲郡市立蒲郡南部小学校】
“陸養”プロジェクト実行委員会は、ヒラメの養殖を始めてから3週間がたった愛知県蒲郡市の蒲郡南部小学校で、実際にヒラメ等の養殖を仕事にしている専門家を講師に招いた「特別授業」を9月30日に実施しました。本委員会では「陸上養殖」の体験を通して水産資源の大切さ・自分たちが住む地域の海の問題について学んでもらう取り組みを展開しており、今年度の実施校は東京都渋谷区立神宮前小学校、千葉県松戸市立馬橋小学校、大阪府堺市立東深井小学校、郡山ザベリオ学園小学校、富山県魚津市立よつば小学校、愛知県蒲郡市立蒲郡南部小学校の6校です。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」の一環です。
- イベント概要
・開催概要:「第1回 特別授業」養殖や仕事内容、ヒラメの育ち方の紹介、児童たちへのアドバイスなど
・日時:2022年9月30日(金) 13時55分~14時40分
・開催場所:愛知県蒲郡市立蒲郡南部小学校(愛知県蒲郡市神明町22-3)
・参加人数:6年生 58名
・講師:マリンテック株式会社(愛知県田原市) 職員
・協力団体:蒲郡市竹島水族館
・プロジェクト共催・水槽考案:NPO日本養殖振興会
- 魚を育てるプロ
学校にヒラメを受け入れてから3週間。小さな命にとまどいながら養殖にチャレンジしていた児童たちのもとに、心強い助っ人がやってきました。渥美半島の田原市で、三河湾の地下海水を利用してヒラメやアユ、カワハギ、メバルなどの魚の種苗(稚魚)を生産しているマリンテックの職員です。養殖の種類や方法、どのような流れで1日の仕事をしているかなど、“魚を育てるプロ”からの貴重なお話に、児童たちは真剣な表情で聴き入っていました。また、今後予想される水産資源の枯渇や食糧問題などを背景に、養殖が救世主になるかもしれないと期待を語り、児童たちの養殖体験に対する意欲も高まった様子でした。
- 児童たちへのアドバイス
事前に児童たちがヒラメを育てている水槽の様子も見ていたマリンテックの職員は、プロの視点から様々なアドバイスをしてくれました。まずヒラメが孵化してから稚魚になるまでどのように育ってきたか、ヒラメの特徴をわかりやすく解説。次に、ヒラメを育てるうえで気をつけることを教えてくれました。「健康状態を常に確認すること」「餌をやりすぎていないか」「水が汚れていないか」「水温が急激に変化していないか」など、児童たちは日頃のお世話で大切なことを必死にメモを取って学ぼうとしていました。
- 参加した児童たちの声
最後に、「ヒラメにとってストレスになることは何か?」「どれくらいの大きさまで成長するか?」「餌の分量はどれくらいがよいか?」「陸上養殖のメリット・デメリットは?」など、児童たちがたくさんの質問をしていました。これから約半年間、小さな命を大切に育てていくなかでどんな経験をし、何を感じてくれるか、児童たちの成長が楽しみです。
<団体概要>
団体名称:”陸養”プロジェクト実行委員会
URL:https://rikuyou.uminohi.jp/
活動内容:「陸上養殖」を通し、水産資源の貴重さ、生命の大切さ、自分たちが住む地域の海の問題について学んでもらい、こどもたちに海の未来について考えてもらう機会を提供すべく活動しています。
2018年4月 陸養プロジェクト実行委員会発足 。これまで、全国10地域23の小学校(青森・千葉・東京・静岡・埼玉・栃木・富山・長野・愛媛・長崎)で陸養プロジェクトを実施。実施地域の企業や専門家と連携し、地元の海に関する問題や魚の生態等を学びながら、プロジェクトの最後には育てたヒラメをどうするか、学校ごとに結論を出してきました。
※プロジェクト協賛
団体名称:NPO日本養殖振興会
URL:https://npojco.org/home/
活動内容:これからの日本を背負って立つ子ども達に、この日本が誇る
『人工種苗による養殖技術』の素晴らしさを伝えることを趣旨とし、日本の漁業の将来を担う人財育成及びその人財が活躍できる農山漁村地域での活性化、雇用促進を最終的な目標としています。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/