岡山大学とベネッセの3ヵ年の共同研究「瀬戸内サステナビリティ&ウェルビーイング研究プロジェクト」最終報告会をベネッセアートサイト直島にて開催

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 岡山大学(岡山県岡山市:学長 槇野 博史)と、株式会社ベネッセホールディングス(岡山県岡山市:代表取締役社長 CEO 小林 仁、以下:ベネッセ)は、2020年度から3ヵ年をかけて、地域の持続可能性と「well-being:ウェルビーイング」の学術的研究を行う「瀬戸内サステナビリティ&ウェルビーイング研究プロジェクト」を実施しました。

 本研究の最終報告会を10月8日に香川県直島町で実施し、瀬戸内国際芸術祭「SETOUCHI企業フォーラム2022」内のプログラムとして、「ベネッセアートサイト直島(以下:BASN)/瀬戸内国際芸術祭のインパクトとモデルとしての可能性」というテーマのもとに報告いたしました。本研究では、直島メソッド(※1)ならびに公益資本主義が、直島・犬島・豊島の3島を中心とした地域や住民の「well-being:ウェルビーイング」にもたらした変化とそのメカニズムについて調査し、学術的成果としてまとめるものです。2022年度内に岡山大学より報告書としてまとめ、ホームページにて発信する予定です。

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▲槇野博史学長(岡山大学)の発表の様子

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▲福武總一郎名誉顧問(ベネッセ)が所感を述べる様子

【「瀬戸内サステナビリティ&ウェルビーイング研究プロジェクト」概要】

 2020年度から2022年度(3ヵ年)で、直島・犬島・豊島の3島を中心として、いわゆる「直島メソッド」ならびに「公益資本主義」が地域や住民の「well-being:ウェルビーイング」にもたらした変化ならびにそのメカニズムについて調査し、学術的な成果としてまとめ、発信する。

<目的>

・直島・犬島・豊島(以下3島)における過去・現在の地域課題の整理
・3島における、いわゆる「直島メソッド」ならびに「公益資本主義」の諸活動・エコシステム・効果の分析、および地域発展モデル化
・3島他における主観的並びに客観的ウェルビーイング指標の設計、および調査分析

<共同研究メンバー>

a. 岡山大学(主なメンバー)

研 究 科 専 門 分 野 担 当 分 野
釣 雅雄 
学術研究院社会文化科学学域
特命教授(研究)
経済政策 ウェルビーイング・
モデル構築ならびにその評価
西田 陽介 
学術研究院社会文化科学学域 教授
経営戦略 企業戦略・
CSRとしての直島モデル
賴藤 貴志 
学術研究院医歯薬学域 教授、
高尾 総司 同 准教授、
松本 尚美 同 助教
疫学、
社会関係資本
健康・環境面における
ウェルビーイング
青尾 謙 
学術研究院社会文化科学学域 准教授
社会イノベーション、 
フィランソロピー
直島モデルのエコシステムと
社会イノベーション、
SDGsとウェルビーイング

 

b. 海外協力機関
・ Center for Japanese Studies, University of Michigan
・ The Harvard T.H. Chan School of Public Health
・ Oxford University
・ Sheffield University 他

c. ベネッセグループ・関連組織
・ 株式会社 ベネッセホールディングス
・ 株式会社 直島文化村
・ 公益財団法人 福武財団
・ 公益財団法人 福武教育文化振興財団

 ベネッセは今後も、あらゆるステークホルダーが「よく生きる」持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。

【ご参考:共同研究の背景】

 岡山大学は、理念「高度な知の創成と的確な知の継承」、目的「人類社会の持続的進化のための新たなパラダイム構築」の下、教育研究と社会実装に取り組んでいます。「SDGsに関する岡山大学の行動指針」を策定し、岡山大学SDGs推進本部などの体制を整備し、SDGsを推進しています。2017年には、日本政府から国立大学で唯一の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。
 「岡山から世界に新たな価値を創造し続けるSDGs推進研究大学」として、地域とともに社会課題解決への取り組みをデザインし、そのプロセスを岡山から世界に発信し、また世界で実証しています。地域や世界のさまざまなステークホルダーと連携し、互いの経験や知見を持ち寄り、新たな知や価値を創り出す「オープンイノベーション」の取り組みを積極的に進めています。
 ベネッセグループは、「Benesse=よく生きる」の企業理念のもと、お客さまの向上意欲と課題解決を生涯にわたって支援する企業グループとして、創業以来 65 年にわたり、「教育」や「介護」分野を中心に社会課題の解決に取り組んでいます。企業理念「よく生きる」を英語でwell-beingと訳されることが多く、理念に基づいたベネッセグループの活動は、近年取り組みが加速する「持続可能な開発目標:SDGs」 の目指す方向性や精神と根底で合致しています。
 持続可能な社会の実現に向けた取り組みをグループ全体で強化することを目的に、2018年度には、全常勤取締役を委員とするサステナビリティ推進委員会(※2)を設置し、グループの進む方向を示す「サステナビリティビジョン」を策定しました。2019年度には、そのビジョンに基づき、事業戦略と連動した重点活動であるマテリアリティ(※3)を決定しました。

 本共同研究は、岡山大学の研究力により、ベネッセグループが掲げる「サステナビリティビジョン」の5つの活動方針にもある、「地域との価値共創」を学術的に検証するものであり、研究成果を社会へ発信・共有することで、「知見の社会還元」を実現するものです。

※1:「直島メソッド」:
ベネッセホールディングスは、福武財団とともにベネッセアートサイト直島の活動を通して、アートを媒介とした地域づくりに30数年にわたり取り組んでいます。瀬戸内の自然や、建築の特性を活かして制作、展示されるアートは、その場所固有の空間をつくり出し、作品の発するメッセージをより強く体感できます。そうしたアート体験や風景、地域の人々との交流を通し、「よく生きる」を考える機会となることを目指してきました。直島を中心とした活動は、「瀬戸内国際芸術祭」の開催につながり、その手法は「直島メソッド」として海外でも紹介されています。

※2:2022年現在は、「サステナビリティ・ESG推進委員会」の名称で、サステナビリティ・ESG担当常務執行役員を委員長とし、代表取締役社長CEOを含めた常勤取締役および事業部門責任者を委員としたメンバー構成で推進しています。

※3:ベネッセの「サステナビリティビジョン」(5つの活動方針)と「マテリアリティ」(重点活動)
https://www.benesse-hd.co.jp/ja/sustainability/materiality/index.html

 

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