ICT教材eboard、漢字学習の遅れにより勉強が進められない子をサポートする「ふりがな」機能の提供を開始

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NPO法⼈eboard(イーボード)は、不登校経験や学習障害、日本語支援が必要などの理由から、漢字の学習が遅れてしまい、各教科の学習が進められなくなる子のサポートを目的として、ICT教材eboard上で提供する小中学生向けデジタルドリルに、「ふりがな」をつける機能の提供を開始しました。

ICT教材eboard、漢字学習の遅れにより勉強が進められない子をサポートする「ふりがな」機能の提供を開始のサブ画像1

  • 取り組みの背景

NPO法人eboard(イーボード)は「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、2013年の設立より、映像授業とデジタルドリルで学習できるICT教材eboardの開発・運営に取り組んできました。eboardは、個人のご家庭や公立学校、ボランティアの非営利活動では無償で利用することができ(学習塾や放課後等デイサービス等民間での利用については料金が発生)、全国2,000カ所以上の現場で利用され、毎月20〜30万人が利用しています。

コロナ禍で教育現場のICT化が進む中、学習環境が整備されづらかった ろう・難聴の子、外国につながる子などを対象に、映像授業に字幕をつける「やさしい字幕」プロジェクトを実施するなど、様々な理由から学べない・学びづらい子ども達のための取り組みも進めています。

ICT教材eboard、漢字学習の遅れにより勉強が進められない子をサポートする「ふりがな」機能の提供を開始のサブ画像2_▲ICT教材eboardの映像授業につけられた「やさしい字幕」▲ICT教材eboardの映像授業につけられた「やさしい字幕」

この度、ICT教材eboardを利用する子どもや保護者、学校教員等へのヒアリングから、不登校経験や学習障害、日本語支援が必要などの理由から、漢字の学習に遅れが出てしまい、各教科の学習につまずいてしまうケースが多くあることが見えてきました。

漢字の学習に遅れが挙げられたのは、主に以下の子ども達です。小学校では学年ごとに、中学校では3年間で、習う漢字が文部科学省より定められているため、漢字の学習が遅れてしまうと「漢字が読めない」ことが理由で、各教科の学習が進められない・進めづらい状態になってしまうことがあります。

●不登校の子

2022年10月に文部科学省から発表された最新の調査では、不登校の小中学生の数は、過去最多の24万4,940人に上りました。不登校期間に漢字の学習が遅れてしまうことで、欠席期間や学校復学時の学習が困難になってしまいます。

●読字障害(ディスレクシア)など学習障害(LD)の子

読字障害(ディスレクシア)は、学習障害(LD)の中で一番多く見られる症状と言われています。知的に遅れはないものの、見た文字を音にすることが苦手で、「読む」能力に極端に困難があります。ディスレクシアの子は 漢字の読みが難しい子が多く、中学生であっても小学校で習う漢字が読めない場合もあります。

●日本語指導を必要とする外国につながる子

外国につながりがある「日本語指導が必要な児童生徒」は、年々増加傾向にあり、全国で約6万人が学校生活や教科学習を進める上で、日本語の支援を必要としています。日本語での会話ができても、教科の学習に必要な語彙や漢字の学習には多くの時間がかかるため、学校では教材にふりがなをつけるなど、個別の対応を行っていることもあります。
 

  • ふりがな機能について

ICT教材eboardでは、映像授業とデジタルドリルを組み合わせながら、基礎的な内容を1つずつ学習できます。ドリルを解いていて、わからないだけ動画にもどれるのもeboardの特徴です。動画からドリル、ドリルから動画へと、どちらの順番でも勉強を進められます。
 

ICT教材eboard、漢字学習の遅れにより勉強が進められない子をサポートする「ふりがな」機能の提供を開始のサブ画像3_▲ICT教材eboardでの学習の流れ▲ICT教材eboardでの学習の流れ

この度、新しく提供された「ふりがな機能」により、デジタルドリル上の「ふりがなをつける」ボタンを押すと、問題文、解答、解説中のすべての漢字に、ふりがながつけられます

この取り組みへ賛同をいただいたアシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社からご支援、社員ボランティアのご協力を受け、ふりがな機能の開発を進めました。

ICT教材eboard、漢字学習の遅れにより勉強が進められない子をサポートする「ふりがな」機能の提供を開始のサブ画像4_▲ふりがながつけられた中学理科のデジタルドリルの問題▲ふりがながつけられた中学理科のデジタルドリルの問題

  • NPO法人eboardについて

NPO法人eboardは「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、子ども達一人ひとりの学びを保障する活動を行う団体です。映像授業とデジタルドリルで個々に応じた学習をサポートするICT教材eboardは、公立学校および個人には無償で提供され、全国2,000カ所以上の現場で毎月20〜30万人が利用しています。ろう・難聴の子、外国につながる子等を対象に、映像授業にわかりやすい字幕をつける「やさしい字幕」プロジェクト、ふりがな機能の追加に取り組み、学べない・学びづらい子ども達のための支援を継続しています。

【受賞歴】
・第11回日本eラーニング・アワードにて、文部科学大臣賞を受賞(2014)
・第1回社会課題の解決を支えるICTサービス大賞「社会課題解決部門」にて、部門賞を受賞(2017)
・第5回ジャパンSDGsアワードにて、SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞を受賞(2021)
 

  • 関連URL

・NPO法人eboard:https://info.eboard.jp/
・文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」: https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
・文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況に関する調査(令和3年度)」:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/09/1421569_00004.htm

 

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