「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞

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防腐防蟻処理木材を利用した、コンクリートを使わない新たな基礎工法を開発

住宅用防腐土台をはじめ、木材製品や木質建材などの幅広い事業を展開する越井木材工業株式会社(所在地:大阪府大阪市、代表取締役社長:越井潤、以下「当社」)は、2022年12月7日に東京ビックサイト(エコプロ2022 特設ステージ)にて開催されたウッドデザイン賞2022表彰式において、優秀賞「林野庁長官賞」を受賞致しました。

建築物の基礎に木材を用いるという新たな試み。これまでにない分野での木材利用を図り、木材利用の拡大・国産材の有効活用などSDGs達成に貢献する新しい基礎工法を開発しております。

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像1_木製浮き基礎工法 - 陽(ひかり)の楽屋 改修工事木製浮き基礎工法 – 陽(ひかり)の楽屋 改修工事

■ウッドデザイン賞2022「ライフスタイルデザイン部門」にて優秀賞を受賞


本賞は、2015年より毎年実施されており今年で第8回目となります。木を使うことによって、社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義し、木の良さや価値を、デザインの力で再構築することを目的として、優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を募集・評価し、表彰する顕彰制度です。

本年からは、SDGsやカーボンニュートラルといった要請が高まる機運を受けて、3つの表彰部門の審査ポイントを社会課題の状況に合わせて刷新された。応募総数330点のうち、188点がウッドデザイン賞を受賞し、そのうち「最優秀賞」が4点、「優秀賞」が9点、「奨励賞」が15点と、上位賞28点が選出されました。木製浮き基礎工法は、ライフスタイルデザイン部門にて優秀賞を受賞いたしました。
 

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像2_ウッドデザイン賞2022 表彰式ウッドデザイン賞2022 表彰式

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像3_ウッドデザイン賞2022 展示の様子ウッドデザイン賞2022 展示の様子

■木製浮き基礎工法とは


木製浮き基礎工法は、防腐防蟻処理を施した丸太を井桁状に組み土中に埋設する組立式の直接基礎工法で、従来のコンクリート基礎に変わる環境配慮型の基礎工法をコンセプトに、開発された技術です。

各建築物によって必要となる耐用年数に応じて適切に製造された基礎丸太は、解体後も別の建築物の基礎としてそのまま再利用する事や他の幅広い用途への転用が可能です。基礎を構成する丸太には、ほとんど制約がないため間伐材や大径材など、国産材を有効に活用できる、新たな利用用途となります。

審査員からの講評として「基礎部分は、建築物が完成した後では意識されることは少ないが、こうした分野にも木材を積極的に活用し、解体・廃棄・再利用までを含めたライフサイクルコストにおける優位性と環境配慮を施主や事業者が意識を向ける契機となる点は高く評価できる。防腐処理を施した解体部材は再利用も容易で、杭や擁壁などの土木分野での再利用も可能である点も有用性が高い。」と、高い評価を得ております。
 

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像4_2025年大阪・関西万博の予定地(大阪市夢洲) 実大実証実験2025年大阪・関西万博の予定地(大阪市夢洲) 実大実証実験

■有識者を含む研究会を主体として開発体制


建築物を支える基盤となる基礎工法を開発する上で、都市土木木材利用促進研究会(委員長:東畑郁生、関東学院大学客員教授)を立ち上げ、各分野の有識者による指導を受ける体制としております。地盤・建築・木材の有識者に加えて、本技術に関心のある各事業者の方々に参加頂き、需要に合わせた正しく新しい技術の創出を目指し取り組んでおります。

また、本研究会を主体とした取り組みに対して、木材製品の消費拡大対策のうちCLT建築実証支援事業のうちCLT等木質建築部材技術開発・普及事業による助成を受け実施しております。
 

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像5_都市土木木材利用促進研究会都市土木木材利用促進研究会

■持続可能な基礎工法を目指して


木製浮き基礎工法は、材料製造時・施工時・解体時の環境性能が優れるだけでなく、解体後の材料をそのまま再利用する事が可能です。他の物件への再利用だけでなく、地中杭や土留め擁壁といった土木分野などの用途を変えた再利用も可能です。複数回の再利用やカスケード型の利用により、再植林、育林の時間を稼いで適正なバランスにする事で循環型社会の維持を実現し、「SDGs目標15 : 陸の豊かさも守ろう」に繋がります。

具体的な事例による試算を実施し、本工法における環境性能を下記の通り確認しました。試算は、同規模の建築物(同じ床面積)を条件とし、各工法別の材料製造時におけるCO2の放出量を比較※しております。
(※2021年3月、木製浮き基礎工法の試験施工歩掛り完成時点、各種材料製造時における炭素放出量*を基に300m2相当のパビリオン建築を想定した試算として、自社調べ。 *大熊幹章「地球環境保全と木材利用」林業改良普及双書NO.143)
 

「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞のサブ画像6_製造時におけるCO2の放出量(※2021年3月、自社調べ。上部に記載)、木製浮き基礎工法 冊子製造時におけるCO2の放出量(※2021年3月、自社調べ。上部に記載)、木製浮き基礎工法 冊子

木製浮き基礎工法による木材の新たな価値の創出や新たな分野での木材利用の拡大により、脱炭素社会の実現に貢献し森林資源を次世代へと繋げていく事を目指します。

 

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