AIとロボットで有機農業を自動化するトクイテンがシードラウンドで資金調達を実施〜様々な農作業を自動化する農業ロボット「ティターン」を発表〜

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AIとロボットで有機農業の自動化を進める株式会社トクイテン(愛知県名古屋市、代表 豊吉隆一郎、以下 トクイテン)は、XTech Venturesと、MTG Venturesが組成する「Central Japan Seed Fund」を引受先とする第三者割当増資及び、日本政策金融公庫の融資によるシードラウンドの資金調達を実施しました。

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また、当社が開発するAIや遠隔制御で農作業を自動化する農業ロボット「ティターン」を発表しました。

今後は、調達した資金をもとに、ロボットエンジニアや生産スタッフなどの人材を採用し、農業ロボット「ティターン」の開発、ロボットやAIを活用して有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」の開発に注力していきます。

【株式会社トクイテンについて】

トクイテンは「持続可能な農業へのシフトを加速する」をミッションに掲げ、2021年8月に設立された農業×テクノロジーのスタートアップです。愛知と東京を拠点に、生産者として有機農業を営みながらAIとロボットによる有機農業の自動化を目指しています。トクイテンでは未来の農業を一緒に作る仲間を募集中です。オンライン会社説明会に気軽にご応募ください。

公式サイト:https://about.tokuiten.jp/

オンライン会社説明会:https://forms.gle/2i6sMGU7pSe8wya78
 

  • 資金調達の背景

近年、世界中で気候変動対策として、温室効果ガスの排出を実質的にゼロにするため、「脱炭素社会」の実現を目指した取り組みが進められています。この中で、温室効果ガス排出量の約11%を占める農業分野においても、製造過程で CO2 を排出する化学肥料や環境負荷が大きい化学農薬を使用しない「有機農業」への移行が推進されています。

日本でも2021年に農林水産省が、2050年に有機農業の割合を現状の1%未満から25%に増やすという目標を盛り込んだ「みどりの食料システム戦略」を策定し、有機農業への移行が急務となっています。*1

日本の農業は、農業従事者の減少・高齢化という大きな課題を抱えています。農林水産省の調査によると、2015年から2020年の5年間で、農業従事者の22.5%にあたる約39万6千人が減少しました。また、農業従事者の平均年齢は67.8歳であり、65歳以上が占める割合は69.8%に達しています。*2

化学肥料や化学農薬を使わない有機農業は従来の慣行農業に比べて手間が多くかかります。農業従事者の減少・高齢化が進行する状況において、有機農業への移行を進めるためには、スマート農業やロボットの活用による省力化に期待が寄せられています。

当社は「持続可能な農業へのシフトを加速する」ことをミッションに掲げ、2021年8月に設立されました。生産者として有機農業を営みながら、AIやロボットを活用した有機農業の自動化を目指し、環境負荷の小さい有機農業への移行を促進します。

【トクイテンのこれまでの歩み】

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*1「みどりの食料システム戦略」 – 農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/
*2 「2020年農林業センサス」 – 農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/tokei/census/afc/2020/
 

  • 資金調達の主な用途

調達資金の主な使途は、以下の通りです。

第三者割当増資

– ロボットエンジニア、生産スタッフなど人材の採用
– 農業ロボット「ティターン」の開発
– 有機農業を自動化を実現する「トクイテンパッケージ」の開発

融資

– 農地の取得・栽培施設の建設
 

  • 今後の展望:有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」の開発・提供

当社は、生産者として愛知県知多市の自社農場でミニトマトを有機栽培しながら、有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」を開発しています。

トクイテンパッケージは、環境モニタリングや設備の遠隔操作を行う「スマート農業」、AIや遠隔制御を用いて様々な農作業を行う「農業ロボット」、そしてデータ活用と植物生理学の理論を基にした「再現性のある有機農業」を組み合わせ、有機農業の収量アップとコスト削減を目指します。

 

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現在は、約2,000平米の高軒高ハウスで、10台の農業ロボットと人が協調しながら働く、半自動化の状態を目指して開発を進めています。

2023年後半には、収穫・液体散布(水、薬剤、液肥など)・管理(葉かき、芽かき)、運搬、モニタリング(収量予測、病害虫発見)の自動化を進めていき、人件費換算で半分の削減を目指すとともに、農業への新規参入を検討する企業などへ「トクイテンパッケージ」の提供を開始します。
 

  • AIや遠隔制御によって農作業を自動化する農業ロボット「ティターン」

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当社が開発している農業ロボット「ティターン」は、AIや遠隔制御によって自律的に農作業を行い、省力化を実現します。アタッチメントを変更することで様々な農作業に対応します。現在はミニトマトの収穫に対応したアタッチメントを実装しています。

今後は葉かきなどの管理作業、薬剤の噴霧、重量物の運搬作業などに対応するアタッチメントの開発を進め、将来的にはミニトマト以外の作物にも対応できるようにしていきます。

 

 

※ティターン単体での販売・レンタル等は予定していません。自社農場での稼働やトクイテンパッケージ内での提供を想定しています。

 

  • 各投資家からのコメント

XTech Ventures株式会社 代表パートナー 手嶋 浩己 / アソシエイト 鈴木 かおり

環境負荷の小さい有機農業への転換は、今後の日本農業において重要だが現状とのGAPが激しく、難しいテーマだと認識しています。

このテーマに、シリアルアントレプレナーの豊吉さん、国内外でロボット開発・研究員としてキャリアを積まれ高い技術力を持つ森さんがタッグを組み、自身が生産者となり農地で汗をかきつつ解を出そう、構想を実現しようとされているお二人に可能性を感じ、今回投資を実行させていただきました。

"既存方法・人の代替"ではなく、ロボット・AIなどの技術を前提に0ベースから構想している有機野菜栽培プロセス・方法が世に広まってく未来が今から非常に楽しみです。愛知の一農地から始まるトクイテンの果敢な挑戦、壮大なビジョンの実現に向けた道のりを応援してまいります!

株式会社MTG Ventures 代表取締役 藤田 豪

CJSファンドから中部地区を代表するシリアルアントレプレナーの豊吉氏とロボットエンジニア森氏が率いるトクイテンに投資実行致しました。

豊吉氏とは彼の最初の起業であるMisoca社時代からのご縁を頂き、会社創業からEXIT、その後のエンジェル投資家としての活動を拝見し、幅広い知見と視座を上げてパワーアップした豊吉氏の再挑戦に賛同しました。

東海4県の農業産出額合計は北海道に次ぐ7,000億円超。テクノロジー活用による環境負荷の小さい有機農業へのシフトを加速し、持続可能な農業の実現に向けて共にチャレンジして参ります。
 

  • 資金調達に寄せたコメント

共同創業者・代表取締役 豊吉隆一郎

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「ロボットをどうしても作りたいんだ!」という衝動と、COVID-19に向き合う医療関係者のように、私も世の中の役に立ちたいという想い、そして農業のやりがいから、トクイテンを立ち上げることになりました。農業大学校の研修にも1年通い、高専時代の友人も誘っての起業です。私はシリアルアントレプレナーと呼ばれることもありますが、失敗を想像するととても恥ずかしくて恐ろしいです。

農業は簡単ではなく、儲からないと言われます。私もそう思います。しかし、それぐらい難しいからこそ、命を賭ける価値がありますし、できたら胸を張れるすごいことではないでしょうか?というワクワクがあります。
既に大きな栽培施設も、個人保証をつけて建設しています。後戻りできません。

今回、こんなリスクの高い挑戦に賭けてくれる投資家が2社も現れました。シードVCとは、こうあるべきだという2社だと感じます。私は、今いる仲間と、投資家の判断が正しかったことを必ず証明する覚悟を決めています。今後のトクイテンの活躍にご期待ください。

【豊吉 隆一郎(とよし りゅういちろう)プロフィール】

1981年生まれ 岐阜県出身
岐阜工業高等専門学校でニューラルネットを学び卒業。2011年6月に株式会社Misocaを設立。クラウド請求管理サービス「Misoca(ミソカ)」は20万事業者以上が登録するサービスに成長。その後、会社を弥生株式会社へ売却、代表を退任。令和2年度 農業者育成支援研修に通い農業を学ぶ

共同創業者・取締役 森裕紀

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ロボットや人間の知能の本質を追求するための研究を行なってきましたが、豊吉から農業での起業を誘われたときには「これだ!」と感じました。不定形な作物の扱いや状況の変わる農場でほどほどに上手く動くことが求められている農作業はロボット工学のフロンティアだともいえます。この「ほどほどに上手く」がロボットには難しい。農業は現在のロボット工学と求められている技術が、今まさに絶妙に交差していると思うのです。

トクイテンの技術開発の方針としては、農場も含めた全体としての最適解を模索します。農場に合わせたロボット、ロボットに合わせた農場です。

全自動有機農業の完成へ向けて着実に進めていきます。暖かく見守っていただけると幸いです。

【森 裕紀(もり ひろき)プロフィール】

1981年生まれ 愛知県出身
岐阜工業高等専門学校でニューラルネットを学び、それ以来、人間やロボットの学習、認知、発達、運動制御について研究を行う。豊橋技術科学大学情報工学課程3年次編入・卒業、同修士課程修了。東京大学情報理工学系研究科博士課程単位取得退学後、博士(情報理工学)取得。科学技術振興機構研究員、阪大助教、フランスでの研究を経て、現在、早稲田大学次世代ロボット研究機構AIロボット研究所尾形哲也研究室にて研究院准教授・主任研究員として研究開発活動に従事。現在はトクイテンに軸足を移しているが、引き続き早稲田大学で研究院客員准教授・客員主任研究員として学術研究も継続している。
 

  • 株式会社トクイテンについて

社名:株式会社トクイテン
本社:愛知県名古屋市中村区井深町1番1号 新名古屋センタービル 本陣街142号室
代表:代表取締役 豊吉隆一郎
設立:2021年8月6日
https://about.tokuiten.jp/

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