「メディアは『女性はこうあるべき』という“女性像”を形成していると思う」と回答したのは78% 『18-25歳対象ジェンダーに関する調査報告書2022』を公開

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公益社団法人ガールスカウト日本連盟(東京都渋谷区 代表:和田照子)は、『18-25歳対象ジェンダーに関する調査報告書2022』を公開しました。
調査の結果、個人差があることでも「女性だから」と一括りにされることでさまざまな影響を受けていること、生理や避妊のことなどをどこに相談していいのかわからない女性が多いことなどがわかりました。

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■調査結果サマリー

  • "女の子/女性だから"という理由で、「何かをしなさい/しなくていい」などと言われたり何かをあきらめたりしたことがあると回答したのは79%
  • 「女性はこうあるべき」という“女性像”を形成していると思うのは、「学校」59% 「家庭」50% 「メディア」78%
  • 妊娠出産について「女の子/女性だから」と一括りにされていると感じることがあると回答した人は51%
  • 生理に関する体調不良で休暇を取ったことがあると回答したのは26%
  • 生理休暇を取得して休暇を取ったことがある人はたったの3%
  • 避妊・性感染症などについて、相談できる場所や機関を知らないと回答した人は44%

社会全体でジェンダー教育をしていく必要性


今回の調査から、女性は「女の子らしさ」という言葉に縛られており、多様さを認められず「女性だから」と一括りにされることの影響はキャリアにも及んでいること。さらに、女性特有の生理についてオープンに話すことをためらう現状と、避妊アイテムに関する情報が少なく、いざ相談先が必要になっても「どこに相談したらよいのか分からない」女性もいることがわかりました。

「女性らしく」ではなく「自分らしく」生きられる社会へと少しずつ変化が起きている今、「考え方」が形成される子どものときから、性別に縛られない言葉がけや生き方が当たり前の環境が必要です。そのために必要なことは「教育」のあり方の変革です。今回の調査によせられたさまざまな声からも、教育の現状に課題があることや、その現状を改善していく必要があることがわかりました。

学校教育のカリキュラムにジェンダーに関するさまざまな教育を組み込むことで、子どもが思考力・判断力を形成するための必要な知識を得られます。そのためには、まず性別役割分担につながる先生たちの無意識な言葉がけをなくしていく必要があります。そして学校だけでなく、家庭や社会でも学ぶ機会を作っていく必要があります。

■概要


調査対象:全国の18~25歳の女性
調査期間:2022年3月18日~4月30日
調査方法:インターネット回答 全45問
回答者数:491人
協賛:マイクロン女性リーダーネットワークメンバー

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■調査結果では?

"女の子/女性だから"という理由で、「何かをしなさい/しなくていい」などと言われたり何かをあきらめたりしたことがあると回答したのは79%

回答した女性たちは、さまざまな場面で「女性だから」という言葉のイメージや固定観念に疑問を持ち、行動や選択を制限をされていると感じてます。前回調査での同じ質問で「経験がある」と回答したのは66%でした。「何らかの制限を受けている」と認識する女性が増えたといえるのではないでしょうか。

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「女性はこうあるべき」という“女性像”を形成していると思うのは、「学校」59% 「家庭」50% 「メディア」78%

学校では、先生から固定観念のある声かけがあったという声がある一方、女子校など環境によってはそういう経験はなかったという声がありました。
家庭でも、家事や育児、結婚などの女性像を形成しているという意見がある一方で、性別にとらわれない環境が作られている家庭もあることがわかりました。
しかしメディアで「そう思う」と答えた人は78%ととても高く、メディアからの影響が大きいことがわかります。

 

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妊娠出産について「女の子/女性だから」と一括りにされていると感じることがあると回答した人は51%

これらの項目はすべて、考え方や症状に個人差があるものです。しかし、「女性だから妊娠、出産するのがあたりまえ」など人々の意識には無意識の固定観念があると考えられます。人々が思い描くイメージにより、知らず知らずのうちに女性の選択肢は狭められているのかもしれません。

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生理に関する体調不良で休暇を取ったことがあると回答したのは26%

休暇を取らなかった理由として、「いつも我慢していた」「利用していい症状の程度か分からなかった」「制度を利用できる雰囲気では無かった」「生理痛があまりなかった」「仕事が忙しく利用するのが申し訳ないと思う」という声がありました。

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生理休暇を取得して休暇を取ったことがある人はたったの3% (n=116)
生理に関する体調不良で休暇を取得した人の内訳では、「生理であることを伏せて休んだ」という人が全体の
59%と半数以上を占めました。生理であることをそのまま伝えることに抵抗がある人が多いことがわかります。

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避妊・性感染症などについて、相談できる場所や機関を知らないと回答した人は44%

「相談機関に相談したことがある」人は7%であることから、実際に女性が避妊アイテムを使用する機会はかなり少ないと考えられます。パートナー間で同意のもと互いが納得できる避妊方法を探すことが最も大切です。また、女性が性犯罪の被害にあうことも現実として多くあります。自分の身を守る一つとして、相談機関があるということを多くの人に知ってもらいたいと考えます。

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■調査背景


政府は2022年度に「女性版骨太の方針(女性活躍・男女共同参画の重点方針)」を発表し、女性活躍・男女共同参画の取り組みを加速させようとしています。しかし残念ながら、2022年7月に世界経済フォーラムが発表した「ジェンダーギャップ指数において、日本は146カ国中116位と、改善の傾向は今だ見出せません。
ガールスカウトでは、ジェンダーギャップについての考え方や現状を調査することで、日本における女性への差別や暴力の現状をとらえ、適切な対策に役立てるために、2019年から調査を実施しています。

■調査の目的


2020年におこなった「ジェンダー」に関する女子大学生調査では、女性は人生の選択の可能性を狭められていること、多くの女性は性的な嫌がらせや性差別を受けたことがあること、女性のあり方はメディアから大きく影響を受けていることが分かりました。
2年経ち、社会ではジェンダーにかかわる出来事がニュースなどで取り上げられることが増え、コロナ禍では女性が置かれている社会の現状や課題が浮き彫りになりました。そこで今回は、女性たちは性別による固定観念を何から植え付けられているのか、また心理的・経済的・社会的に生きづらさを感じる理由を探ることをねらいとしました。

■調査報告書のダウンロード・ご購入

詳しい調査報告内容はこちらからダウンロード・ご購入いただけます。

『18-25歳対象ジェンダーに関する調査報告書2022』

価格:1,100円(税込)
お申し込み(ガールスカウト日本連盟ウェブサイト)

https://www.girlscout.or.jp/report/20220023362/

 

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■ガールスカウト日本連盟について

・ガールスカウト日本連盟のリサーチのページ

https://www.girlscout.or.jp/activities/project/research/
これまで本連盟が実施してきたジェンダー関連の調査報告をご覧いただけます。

・ガールスカウトのジェンダー教育プログラムのページ

https://www.girlscout.or.jp/activities/project/sdg5/
内閣府とともに作成した中高校生向けのオンラインプログラム「me and them」ほかを掲載しています。

【ガールスカウト日本連盟とは】

ガールスカウト運動は152の国と地域に広がる世界最大の女性のための社会教育団体です。
少女と女性が自分自身と他の人々の幸福と平和のために、自ら考え、行動できる人材を育成することを目的に活動しています。日本では2012年から少女と女性へのジェンダー差別について考える教育プログラムを展開しています。

【取材・お問い合わせ】

公益社団法人ガールスカウト日本連盟 宮岡、篠宮
https://www.girlscout.or.jp/
Tel:03-3460-0701 
Fax:03-3460-8383 
E-mail:[email protected]
〒151-0066 東京都渋谷区西原1-40-3

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