2月6日は「女性器切除(FGM)根絶の日」:今年430万人がFGMの危険に【プレスリリース】

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In September 2022 in Guinea, Nantenin (left), 15, poses for a photo with her sister. The girls live in the locality of Damaro in the Kankan region of Guinea. Nantenin is a member of the club of young girl leaders in her commune and works with local elected officials to fight against female genital mutilation. Thanks to training on advocacy that she received from UNICEF, she sensitizes her community on the subject of the abandonment of female circumcision. The actions of the club of young girls leaders have made it possible to prevent the excision of several young girls from Damaro. Female genital mutilation has been banned by Guinean law since 1985, but the practice is still common in the country. The fear of social exclusion is often so strong that parents cannot bring themselves to give up having their daughters circumcised. Nantenin and her sister were spared this practice thanks to their father, despite their mother's insistence on having them circumcised. Nantenin says, “I was lucky to have a father who categorically opposed this practice, so my sister and I were spared from circumcision thanks to his opposition. It was not easy for us, because our mother wanted us to be circumcised at all costs despite the opposition of our father and our aunt. We had to spend the holidays at home with dad, so as not to be circumcised.” Nantenin 's father explains that he was made aware via the radio of the consequences of excision. “I would rather my daughters be treated uncleanly than have health problems; excision is really not a good practice for girls, even the doctors support that,” he says. “The women give their testimonies on the radio, they talk about the pains they have and which are caused by the excision. Since our Iman confirmed to me that this practice is not religious, but rather traditional, I have promised myself not to have my two daughters excised. Today, many people in my family have understood the importance of not having their daughters circ

SDGs達成には男性の参加も必要、とユニセフ事務局長ら

 

【2023年2月6日 ニューヨーク発】

2月6日「国際女性器切除根絶の日」に際し、ユニセフ(国連児童基金)事務局長キャサリン・ラッセルらは以下の共同声明を発表しました。

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2月6日は「女性器切除(FGM)根絶の日」:今年430万人がFGMの危険に【プレスリリース】のサブ画像1_母親から女性器切除(FGM)を受けさせられそうになったが、父親が反対してくれたおかげでFGMを受けずに済んだ15歳のナンテニンさん(左)と妹。ナンテニンさんは、この地域の若い女の子たちとともに、FGMの慣習をなくすための啓発活動を行っている。 (ギニア、2母親から女性器切除(FGM)を受けさせられそうになったが、父親が反対してくれたおかげでFGMを受けずに済んだ15歳のナンテニンさん(左)と妹。ナンテニンさんは、この地域の若い女の子たちとともに、FGMの慣習をなくすための啓発活動を行っている。 (ギニア、2

国連人口基金(UNFPA)の最新の推計によると、今年430万人の女の子が女性器切除の危険にさらされています。紛争、気候変動および貧困と不平等の拡大が、この有害な慣習を下支えするジェンダー規範と社会規範を変えようとする努力を阻み続け、女の子を守るための支援プログラムの実施を妨げることが今後も予想されるため、この数は2030年までに460万人に達すると予測されています。

女性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)は、女性と女の子の権利を侵害し、将来の健康・教育・収入を得る機会を制限するものです。これはジェンダーの不平等と権力の不均衡に根ざしており、女の子の身体を傷つけ、未来を暗くし、命を危険にさらす、ジェンダーに基づく暴力行為です。

しかしながら私たちは、現状を変えることは可能であると信じています。FGMを根絶する、というSDGs(持続可能な開発目標)のターゲット達成期限まであと8年。この有害な慣習に終止符を打つことができるのは、多様なステークホルダーが協働する、十分な資金調達に支えられた行動だけなのです。
 

2月6日は「女性器切除(FGM)根絶の日」:今年430万人がFGMの危険に【プレスリリース】のサブ画像2_FGMの慣習に反対する家庭で育ったことから、ファティマさんは、FGMの健康へのリスクを同級生に伝えている。(スーダン、2022年10月撮影) © UNICEF_UNI396250_ZehbrauskasFGMの慣習に反対する家庭で育ったことから、ファティマさんは、FGMの健康へのリスクを同級生に伝えている。(スーダン、2022年10月撮影) © UNICEF_UNI396250_Zehbrauskas

FGMを助長するジェンダーと社会の規範を変えることが極めて重要です。男性や男の子は、この取り組みにおける強力な盟友です。彼らはますます、家族やコミュニティの中の力関係を変えようとしており、変化の担い手として女性や女の子を支援するようになってきています。

ユニセフと国連人口基金のFGM根絶のための共同プログラムは、過去5年間で、男性や男の子が積極的にFGMの廃絶を働きかける3,000以上の取り組みを支援しています。

私たちは、多くの国で、男性や男の子がFGMに大きく反対しているのを目の当たりにしています。例えば、エチオピアはFGMを受けた女性の割合が世界で最も高い国の一つですが、ユニセフの最近の分析によると、この慣習に反対する男性の割合は87%に達しています。

今年の国際女性器切除根絶の日に際し、われわれは国際社会に対し、以下を呼びかけます。

  • 不平等な力関係を変え、FGMにつながるようなジェンダーの不平等に起因する態度や行動に異議を唱えるため、男性や男の子と協力し、参加してもらう。
  • 不平等な現状の改善、女性の地位向上と参画、社会規範の変革などを、FGM根絶プログラムに組み入れる。
  • FGMをなくすための国家行動計画の策定を含め、女の子と女性の権利を守る国家レベルの政策策定と法制に資金提供する。

本日は、FGMを終わらせるという私たちの共通の目標を実現するために、さらに的を絞った協調的な取り組みが緊急に必要であることを思い起こさせる日です。私たちは、危険にさらされている何百万人もの女の子と女性を守り、この悪習を過去のものとするために、男性や男の子を含むすべてのステークホルダーと協働しなければなりません。

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■ 注記
ユニセフと国連人口基金のFGM根絶のための共同プログラムについて
本プログラム「The UNFPA–UNICEF Joint Programme on the Elimination of Female Genital Mutilation: Delivering the Global Promise」は、女性器切除が広く行われている17カ国への支援を通じて、女性器切除の根絶を目指しています。女の子と女性が健康、教育、収入、平等における権利を実現する機会を作るとともに、この有害な慣習の裏付けとなっている力の不均衡を終わらせることに寄与します。

■ 「国際女性器切除根絶の日」に関してはこちらをご覧ください。
https://www.unicef.or.jp/news/2023/0014.html

■ 関連動画「FGMとは?~女の子と女性の権利を守るために」はこちらをご覧ください。
https://youtu.be/Gjybgyyw8B4

■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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