国家安全保障戦略等の「安保3文書」に反対する声明を発表しました

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生活クラブ連合会(本部:東京都新宿区 会長:村上彰一 以下、生活クラブ)は、岸田政権が12月16日に閣議決定した「安全保障3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)」について反対し、ただちに撤回することを求める声明を公式Webサイトで発表しました。

当生協では、2022年に食や環境、エネルギー、福祉、そして平和な社会づくりの分野にまで至る、11の重要目標を定めた「生活クラブ2030行動宣言」を定めました。これは、当会の活動(事業)を通じて持続可能な社会を実現するための行動指針です。その重要目標8では、「非戦と共生の立場を貫き、平和で公正な社会をめざします。」と定めています。これまで、暮らしの安定と生活文化の向上に取り組み、世界中の人々が戦争のない安心して暮らせる平和な社会を維持し、発展させていくことを願う立場から、「安全保障3文書」の閣議決定に反対します。そのため、このたび声明を発表し、政府に撤回を求めています。

【声明文 全文】
22023年1月17日
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

生活クラブ連合会は、国家安全保障戦略等の「安保3文書」について反対し撤回を求めます。
私たち生活クラブ連合会は、岸田政権が12月16日に突如として閣議決定した「安全保障3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)」が、戦争に反対し核のない平和を求める多くの国民の声を無視し、国会での議論をも軽視するものとして反対し、ただちに撤回することを求めます。

私たちは、2015年7月の「安全保障法制の整備関連法」について撤回、反対の立場を表明してきました。今回閣議決定された「安全保障3文書」は、「戦後のわが国の安全保障政策を実践面から大きく転換する」趣旨として表明されていることから、集団的自衛権発動を前提に「反撃能力(敵基地攻撃能力)」を発揮するきわめて危険な内容として受け止めざるを得ません。敵基地攻撃能力とは、自衛の措置として他国(想定敵国)の領土等へ有効に攻撃する能力です。これは日本単独で行うのではなく、米国と一体化して米国の指揮のもと実行されるものです。このことが「専守防衛の範囲内」といえるのでしょうか。そのために米国製の攻撃能力の高いステルス性F35戦闘機や長距離巡航ミサイルトマホークなど、これまでにない攻撃能力のある武器を米国から購入しようとしています。

第一次産業をはじめとする生産や生活に充てるべき国家予算が削減され続け、エネルギー・食料を巡る安全保障政策が後退するなか、軍事のみに偏重した政策であり、東アジアの軍事的緊張を高め、さらなる軍備増強競争の悪循環を招き相手国の報復を引き出し、双方の国を戦場化する行為と言わざるを得ません。政府は「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」としていますが、その緩和と解決に向けてまず「外交」という努力を行うべきです。憲法25条にある健康で文化的な最低限度の生活が保障されない人が増えています。防衛費を倍増することは、いっそうの貧困を生み出します。戦争が起きなくても、軍事力と軍事同盟を強化することに特化した国づくりが進められる中で、さらに国民に痛みを伴う増税が課され、社会保障費が削られ、個人の意見を表明しづらい重苦しい世の中になっていくことが想像されます。

私たちは、「生活クラブ2030行動宣言」を決定し、SDGsの理念に通じ、かつ留まらない活動を推進し、実行しています。その重要目標8では、「非戦と共生の立場を貫き、平和で公正な社会をめざします。」と定めています。いかなる国の一方的な武力による現状変更の試みや人権侵害、言論弾圧について強く抗議し、いのちを脅かす戦争に反対し、憲法9条のある日本で、敵基地攻撃能力を保有することに反対します。くらしの安定と生活文化の向上を願うとともに、世界中の人々が戦争のない安心して暮らせる平和な社会を維持し発展させていく立場から、「安全保障3文書」の閣議決定に反対し、政府に撤回を求めます。

 

■生活クラブについて

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生活クラブは組合員数約42万人の21都道府県、33の地域生協で組織される生活協同組合です。事業高は約1千億円。生産から廃棄に至るまで安全や健康に配慮した品物の共同購入活動を通じ、持続可能な生活スタイルを実践しています。また、現在では、生活クラブ生協の活動をきっかけにワーカーズ・コレクティブが設立され、各組織エリアを中心に300以上展開し、福祉や居場所づくりなど地域に必要な事業を作り出しています。

意志ある生産者など生活クラブとかかわるすべての人々と協力し、地域や世代をこえ、循環と共生の輪を広げる「ローカルSDGs」を推進しています。この取組みによって食(F)、エネルギー(E)、福祉(C)を自給し循環させるサステイナブルな社会の実現を目指しています。

‣ホームページ: https://seikatsuclub.coop/

■生活クラブの受賞歴
<世界的評価>
1989年 「THE RIGHT LIVELIHOOD AWARD(ライト・ライブリフッド)名誉賞」受賞
(※“もう一つのノーベル賞”とも呼ばれる)
1995年 国連設立50周年記念「国連の友」による「われら人間:50のコミュニティ賞」受賞

<国内>
1999年 開発した超軽量牛乳びんグッドデザイン賞
2006年 グリーンピース・ジャパンの「トゥルーフード特別賞」
2007年 Rびんの活動(びん再使用ネットワーク)が環境大臣賞
2009年 「Food Action Nippon アウォード2009」優秀賞受賞
2010年 フード・アクション・ニッポンアワード 2010製造・流通・システム部門 入賞
(国産消費材の供給で145億キロカロリーの自給を高めたことによる)
2013年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏/近畿 1位
2013年 フード・アクション・ニッポン アワード2013入賞「食べるチカラ”キャンペーン」
2014年 フード・アクション・ニッポン アワード2014入賞「生活クラブの健康な食デザイン『ビオサポ』」による食料自給率向上への寄与
2014年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏 1位
2015年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏/近畿 1位
2015年 <本選びの会>が第8回日本女子大学家政学部賞
2016年 オリコン顧客満足度®調査 食材宅配サービス 近畿 1位
2018年 生協法制定70周年 厚生労働大臣表彰2018年 第6回環境省グッドライフアワード 優秀賞
(NPO・任意団体部門)
2020年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏 1位
2021年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏/近畿 1位
2022年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏/東海/近畿 1位
2022年 第10回環境省グッドライフアワード 「環境大臣賞 優秀賞」
2023年 オリコン顧客満足度Ⓡ調査 食材宅配サービス 首都圏 1位

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