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「SDGs未来都市」北九州で世界の水問題を考える
アフリカで医療支援を行う認定NPO法人ロシナンテス(福岡県北九州市、 理事長:川原尚行)は、3月22日の世界水の日にあわせて、アフリカの水問題を考えるパネル展示を行います。展示にあたっては、福岡銀行小倉支店様(福岡県北九州市、支店長:中川英二郎)が場所をご提供くださいました。
毎年3月22日は、国連が定めた「世界水の日」です。ロシナンテスはこの「世界水の日」にあわせて、福岡銀行小倉支店のATMコーナーにて、アフリカの水問題に関するパネル展を開催しています。北九州市の皆さまとともに、世界の水問題に思いを馳せるきっかけになれば幸いです。
- 展示場所:福岡銀行小倉支店 1階ATMコーナー(福岡県北九州市小倉北区船場町2-1)
- 展示期間:2023年3月13日(月)~3月24日(金)
3人に1人が清潔な水を利用できない
サハラ以南アフリカでは、3人に1人が清潔な水を利用できない環境で生活しています。ロシナンテスが活動を行うスーダンでは、国土の大半が砂漠で、水が十分に手に入らない地域も多くあります。ロバなどの家畜が排泄したため池の水を飲料水として使用し、感染症にかかる人がたくさんいます。特に小さな子どもたちは、下痢で命を落とす可能性が高まります。
ロシナンテスは、医療を中心に据えて活動していますが、安全な「水」で病気を予防することも大切な活動のひとつです。汚染された水は病気の原因になります。患者をいくら治療しても、原因を取り除かなければ、同じことを繰り返してしまいます。医療支援とあわせて水事業も行うことで、病気の予防に努めています。
SDGsの1つにも定められた水の課題
SDGs(持続可能な開発目標)においても、17の目標のうちの1つ、SDG6として「安全な水とトイレを世界中に」が定められています。水質環境に恵まれている日本では、水がなくて生活が困難になることは多くありません。しかし世界では、水インフラの不足や砂漠化など、水の問題に苦しむ人々がいます。SDG6が達成されない場合、不衛生な水による健康被害や農作物の不足、生態系の乱れ、水を起因とする紛争や対立の増加など、世界的に多くの問題が発生すると考えられています。
- 福岡銀行小倉支店よりコメント
- 遠いスーダン・ザンビアの地で高い志を持ってご活躍されているロシナンテス様の活動に共鳴し、 弊行をご利用頂く北九州市民の方々に広く知って頂く機会になればと思い、場所を提供させて頂きました。今回は「世界水の日」にあわせた展示ということで、展示物には普段目にすることのできないスーダンの手洗い道具なども展示されています。私共も来店されるお客さまがアフリカの水問題を考える良いきっかけになれば幸いです。
■世界水の日とは
水がとても大切であること、きれいで安全な水を使えるようにすることの重要性について世界中の人々と共に考えるための日。1992年12月に国連総会で定められた。
■SDGsとは
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2030年までに達成することを目指す国際社会共通の目標。2015年9月に、150カ国を超える世界のリーダーが参加して開かれた「国連持続可能な開発サミット」で定められた。「17の目標」と「169のターゲット(具体目標)」で構成されている。
北九州市は、SDGsの理念に沿った取組を推進しようとする都市・地域の中で、特に持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い都市・地域として選定される「SDGs未来都市」に指定されている。
■認定NPO法人ロシナンテスについて
内戦中のスーダンに外務省医務官として赴任した川原尚行が、外務省を辞して2006年に立ち上げた国際NGO。病院が無いなどの理由で必要な保健医療が受けられない地域に、医療が届く仕組みを整備することで、誰もが健やかに生きることができる環境を作ることを目指して活動する。アフリカのスーダン・ザンビアを中心に、巡回診療や診療所建設、給水所建設などを実施している。
ロシナンテスの名前は、小説「ドン・キホーテ」に出てくるドン・キホーテの乗る痩せ馬のロシナンテに由来している。「私たち一人ひとりは痩せ馬ロシナンテのように無力かもしれない、しかし、ロシナンテが集まりロシナンテスになれば、きっと世界を笑顔にできるはず」という想いをこめて名づけられた。
■団体概要
団体名 :認定NPO法人ロシナンテス
代表者 :理事長 川原尚行
所在地 :〒802-0082 福岡県北九州市小倉北区古船場町1番35号
設立 :2006年5月1日
ウェブサイト :https://www.rocinantes.org/