金銭面だけではない、広義の支援を実現する新しい寄付プラットフォームの成長。
HEARTiN(ハーティン)
https://heartin.com/
- ハーティンの成長
2006年8月にクリック募金ポータルサイトとしてスタートした「ハーティン」は、サイトスタートから15年をかけて少しずつ拡大し、累計寄付額が1千万円に到達しました。海外と比較し、寄付文化の遅れが指摘される日本ですが、ここ数年でクラウドファンディングをはじめ、寄付カルチャーも徐々に浸透してきていると感じます。
しかし、クリック募金は寄付プラットフォームとしてはまだまだ認知が低いのが現状です。そんな中でもグラフの通り、ハーティン利用者は拡大しています。
2009年11月サイトリニューアル後から2021年7月までの月間寄付額の推移
- クリック募金について
クリック募金とは、通常の寄付システムと違い、応援者(サポーター)・支援者(スポンサー)・被支援者の3者が存在します。プロジェクトを応援する「応援者」がハーティン内でプロジェクトページのハート部分をクリックすると、そのクリック数に応じて支援者から寄付が「被支援者」へ届く仕組みです。(応援者はクリック活動のみで金銭的な支援を行いません)支援者は通常、企業が担うのが一般的ですが、ハーティンでは個人の支援者も募っており、少額でも金銭支援に参加することができるような仕組みにしています。
一見すると非常に複雑な仕組みですが、様々な課題を抱える被支援者にとっては、金銭的な支援だけでなく、困難な状況や課題を理解しながら解決までのプロセスを共有し、応援してくれる存在も非常に重要で、このような包括的支援を必要としているケースが多くあります。
- 成長の背景
クリック募金は金銭面だけではない広義の支援を実現する数少ない寄付プラットフォームとして誕生しましたが、応援者と支援者の両者の共存が必要だという特異なシステムから、継続が難しい側面もあり、現在ではハーティンが国内唯一のクリック募金専門プラットフォームを有する存在となりました。
また、応援者にとっても「金銭的支援は難しいが誰かの役に立ちたい」という望みを叶える点で、ハーティンが重要な存在となっています。支援にもいろいろな形があります。ハーティンはそうした社会の多様な役割を許容できるプラットフォームとして、今後もあり続けたいと思います。
広義の支援を必要とする方々に、支援を届け、また、寄付行為がまだ当たり前と感じられない方々のきっかけづくりについても貢献し、日本において寄付文化を推進する役割を担っていきたいと考えています。また、クリック募金の新しい形として国外での展開も視野に入れています。
運営代表者プロフィール
佐藤 禎之(さとう よしゆき) 1975年12月生まれ
高校卒業後、海上自衛隊へ入隊。艦載ヘリコプターパイロットを経て2000年任官。任官後は救難ヘリコプターパイロットの機長として活躍。2005年特殊部隊である特別警備隊の訓練期間中に辞職。2006年ハーティンをボランティアでスタートさせたのち、タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太氏の出資をうけ輸入雑貨会社を起業するも2015年輸入元の倒産により事業縮小。現在は一般企業に勤める傍らハーティンを運用。