シンガポール航空グループ、サステナビリティをテーマにした社内学習イベント「LIFE 」ラーニングフェスティバルでサステナビリティ目標の達成に向け従業員が団結

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シンガポール航空グループは、3月下旬に3日間にわたって開催されるサステナビリティをテーマにしたグローバル・ラーニング・フェスティバルを実施しました。同イベントは、シンガポール航空グループの従業員の生涯学習文化を支援するものです。

2年に1度開催される「LIFE(Learning and Innovation for Everyone)」フェスティバルでは、2023年3月21日から23日まで、世界各地で50以上の活動が行われました。同フェスティバルは、シンガポール航空グループが掲げる長期的なサステナビリティ目標の重要性を組織全体で強化することを目的にしています。

パネルディスカッションや世界各国の外部講師による講演では、シンガポール航空グループが掲げる2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標の達成や、従業員のサステナビリティに関連する活動の推進と課題に焦点が当てられました。具体例として、航空機の将来的な発展や生物多様性の保護、テクノロジーがどのようにサステナビリティに関する問題を軽減できるかなどのトピックの他、他者や地域、社会全体を重視するリーダーシップの形態であるスチュワードリーダーシップについての講演が行われました。

シンガポール航空グループでは、グループ全体で行われている多様なサステナビリティに関する取り組みへの理解を促進するために、展示やワークショップを実施しました。また、シンガポールでおこなわれている垂直栽培の農園やリサイクル工場、博物館への見学なども実施し、他の産業でのサステナビリティに関するトレンドについてより理解を深める機会を設けました。

日本では、株式会社ファンケルから講師を招き、「ファンケルの取り組むSDGs」をテーマに地域社会への貢献や従業員への取り組みに関し、当社の世界中の社員に向けて講演が行われました。講演では従業員の働きがい・働きやすさを​両立させるための環境整備について詳しく語られたほか、ファンケルの創業理念に基づいたさまざまな社会貢献活動を通じ、どのように地域社会と関わってきたかを学ぶ機会となりました。

シンガポール航空グループでは、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする脱炭素化、事業活動の過程で出る廃棄物の削減、社会貢献という3つの柱を軸にしてサステナビリティに関する取り組みを実施しています。

当グループの戦略を推進するため、シンガポール航空のシニアバイスプレジデント(経営企画担当)であるリー・ウェンフェンが、シンガポール航空グループ初のチーフ・サステナビリティ・オフィサーを兼任することになりました。リーは、これまでグループを代表してさまざまなサステナビリティに関連した取り組みを主導してきましたが、特にシンガポール民間航空局(CAAS)およびテマセクと共同で、シンガポールにおける持続可能な航空燃料(SAF)の導入を研究・運用するSAFのパイロット版の実施をリードしています。

シンガポール航空グループの主なサステナビリティに関する取り組みは、添付資料をご覧ください。

シンガポール航空について


シンガポール航空グループは、マラヤンエアウェイズ・リミテッドを前身に1947年に設立しました。その後、マレーシアエアウェイズ・リミテッド、さらにマレーシア・シンガポール航空(MSA)に社名を変更。1972年には、MSAがシンガポール航空とマレーシア航空に分離しました。当初は保有機10機で18か国22都市に運航をしていましたが、現在は世界的なインターナショナルエアライングループに成長しました。シンガポール航空は、そのブランドの果たすべき役割として3つの柱である「Service Excellence」、「Product Leadership」、「Network Connectivity」の向上に継続的に取り組んでいます。

シンガポール航空は「スターアライアンス」に加盟しています。シンガポール航空公式ウェブサイト: singaporeair.com

添付

 シンガポール航空グループのサステナビリティ


シンガポール航空グループは、サステナビリティ目標に対して長年積極的に取り組んでおり、お客様、株主、投資家、そして従業員にとって重要項目だと考えています。当グループは、より持続可能な方法で事業を行うための活動を実際に行い、事業活動を通じて環境・社会・ガバナンス(ESG)の取り組みをグループ全体で実施しています。

2050 年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目指す

2021年5月、シンガポール航空グループは2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標を発表しました。これには、次世代航空機への投資、運航効率の向上、持続可能な航空燃料(SAF)などを使用した低炭素技術の導入や高品質なカーボン・オフセットの調達など、あらゆる手段が必要です。

今日、航空会社にとって、二酸化炭素の排出削減へ最も効率的かつ直接的につなげる方法は新しい機材を運航することです。世界的に航空機の平均機齢が15年以上(注1)であるのに対し、シンガポール航空グループは、平均機齢が6年2ヶ月(注2)と、世界で最も新しい機材を運航する航空会社グループの一つです。それを代表するものとして、エアバスのA350やA320ファミリー、ボーイングの787ファミリーや737-8といった最新機材が挙げられます。これらの機材は、旧型機に比べて燃費が約25%向上しています。

また運航面の手順を改善し、燃費を向上させることにも注力しています。例えば、シンガポール航空グループでは、空気抵抗を減らして性能を最適化する航空機やエンジンの改善プログラムに投資をしてきました。当グループであるシンガポール航空およびスクートは、機体の重量管理や飛行ルートの最適化を通じて、燃料使用量を削減しています。技術面やデータ分析のイノベーションは、目標に向けより大きく前進するために必要不可欠であり、シンガポール航空グループは今後も研究機関と協力し、更なるアイデアを探求していきます。

持続可能な航空燃料(SAF)は、長期的な脱炭素化目標を成功させるための重要な手段であり、航空業界におけるSAFの開発、製造、導入を加速させるためには、政府や航空業界に関連する企業各社との協力が不可欠です。

シンガポール航空は、2011 年から持続可能な航空燃料のユーザーグループ「Sustainable Aviation Fuel Users Group(SAFUG)」に加盟し積極的に活動をしています。2021年11月には、シンガポール民間航空局(CAAS)、テマセク、チャンギ空港グループ(CAG)、その他のステークホルダーと連携し、シンガポールにおけるSAF展開の検討と運用を目的とした実証実験を実施しました。2022年7月、チャンギ空港の燃料給油設備に混合処理されたSAFが採用され、チャンギ空港にてシンガポール航空およびスクートの出発便に混合処理されたSAF が初めて供給されました。

また同時期に、シンガポール航空グループは法人顧客や貨物輸送業者に対して、二酸化炭素排出量の削減支援として、1,000 SAFクレジットの販売を開始しました。これにより、SAFの需要喚起、SAF産業の発展支援、およびSAF の導入促進を支援し、この試験的な取り組みから得られた知見は、当グループの二酸化炭素の排出実質ゼロの目標達成およびSAFの導入拡大のために活用されます。

二酸化炭素の排出を直接削減する取り組みの他に、カーボン・オフセットも重要かつ補完的な役割を果たしています。

シンガポール航空グループでは、国際民間航空機関(ICAO)が提案する「国際航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム(Civil Aviation Organisation’s Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation:CORSIA)」に参画しています。これは、技術や運用の改善、持続可能な燃料によって削減できない二酸化炭素の排出を相殺する、世界初の市場原理による措置です。CORSIAは、航空業界が費用対効果の高い方法で脱炭素化を進める上で不可欠な役割を担っており、当グループは、2027年からの全航空会社への義務化に先駆けて、2019年から自主的に参加しています。

2021年6月、シンガポール航空グループのエアラインをご利用のお客様や貨物を取り扱うお客様が、二酸化炭素排出の相殺をご自身で行うことができる自主的なカーボン・オフセットプログラムを開始しました。このプログラムを通じた当グループのお客様によるご支援は、インドネシアの森林保護や、インドでの再生可能な太陽エネルギー・プロジェクト支援、ネパールの農村地域に住む世帯に向けた煙汚染の少ない料理用コンロの提供に役立てられています。当グループは、今後も質の高いカーボン・オフセットを実施できるようパートナーシップの構築を続けて参ります。

シンガポール航空グループ内の航空会社による取り組みに加え、同グループの傘下にあるSIAエンジニアリング(SIAEC)は、ガソリンとディーゼルで動く車両を電気自動車に置き換えるためのフィジビリティスタディを実施しました。また、従来のトーイングカーと比較して二酸化炭素排出量が55%少ない電動トーイングカーの運用試験にも着手しました。SIAECは、これらの検証を経て、2023/24年度に第1陣の電動トーイングカーを導入する予定です。

(注1) 2023年1月現在、航空業界の平均機齢は15年7ヶ月(CAPAのデータより)

(注2)2023年4月1日現在

資源保護

シンガポール航空グループは、水の保全活動や再生可能エネルギーの導入を通じて、資源の節約に努めています。当グループのシンガポールにある全てのオフィスビルに2万枚のソーラーパネルを設置し、毎年4,300トンの二酸化炭素の排出を削減しています。また、節水活動を通じて、シンガポール航空本社で使用する非飲料水の88%を賄うことができています。

資源の使用と廃棄物管理を改善するため、5R(辞退:Refuse、削減:Reduce、再利用:Reuse、リサイクル:Recycle、新たなものに作り替える:Repurpose)の支援、機内食やアメニティ等で使用するパッケージの代替材料の調達、地上と機内業務プロセスや資料のデジタル化などの取り組みに着手しています。

2022年11月より、シンガポール航空グループのお客様は、機内食が不要な場合、航空会社のウェブサイトやモバイルアプリを通じて、食事不要と選択することができるようになりました。これにより、食事の事前予約と合わせて、より正確な量の食事の搭載ができ、食品廃棄物を減らすことに繋がっています。

シンガポール航空グループでは、可能な限り環境に配慮した包装に切り替え、環境への影響を軽減するための一歩を踏み出しています。例えば、3時間半以内のフライトのエコノミークラスの食事は、より軽く再生可能な素材で提供されています。これにより、燃料の消費を抑え、機内食のトレイ上の使い捨てプラスチックの量を減らすことができます。

社会貢献活動

シンガポール航空グループは、地域社会への貢献活動にも力を注いでいます。2010年からは、インドネシア・スマトラ島の「ハラパン熱帯林再生プロジェクト」のパートナーとなっています。この活動は、生態系回復地域で懸念される種を特定し、それらが直面する可能性のある脅威に関してのモニタリングを支援するものです。また、同プロジェクトでは、同地域の先住民族コミュニティも支援しています。

シンガポール航空グループは、教育、スポーツ、芸術、環境保護の分野において、企業寄付、チケットスポンサー、スタッフのボランティア活動等のさまざまな取り組みを通じて、長年にわたって関係を構築しています。

シンガポール航空の日本における社会貢献活動
小児病棟へのクリスマス慰問(2006年〜)

2006年から10年以上にわたり、12月のクリスマスに合わせ成田市にある成田赤十字病院小児科病棟に病院訪問を行い、シンガポール航空の客室乗務員とサンタクロースに扮した地上職員が訪問し、入院しているお子様たちにプレゼントを届けました。2014年12月からは、福岡にて福岡市立こども病院へ同様の病院訪問を行っています。 

東日本大震災、復興義援金の寄付(2011年5月)


2011年5月、東日本大震災に対する支援を実施。 シンガポール航空およびシンガポール航空の社員は、被災された皆様の救援および被災地の復興に役立てていただくための義援金として、シンガポール赤十字社を通じて362,415シンガポールドル寄付しました。 このほか、シンガポール以外で勤務する社員は各地の赤十字社に、当社パイロットで構成されるエアライン・パイロット・アソシエーションは日本赤十字社にそれぞれ義援金を寄付しました。 

福岡空港での小学生教育活動の実施(2013年3月)


2013年3月 福岡就航25周年 福岡空港で小学生向けイベントを開催。 福岡空港ビルディング株式会社の協力のもと、駐機中の SQ656/655 便に地元の小学生を招待する体験イベントを開催しました。 

中部国際空港での小学生社会科見学会の実施(2019年10月)


2019年10月 名古屋就航30周年を記念した「小学生社会見学会」を中部国際空港にて実施。 アジアを拠点に世界中にネットワークを持つフルサービスエアラインとして、グローバルな教養を身につける機会を提供することを目的とし、地元の小学生約30名を招待し開催しました。イベントでは機内見学やビジネスマナー講座、客室乗務員による英語のレッスンを実施しました。 

名古屋市教育委員会との教員フォーラム実施(2019年11月)


2019年11月 名古屋就航30周年を記念して「名古屋市教育委員会-シンガポール航空共催教員フォーラム2019」を名古屋市内にて開催しました。名古屋市およびシンガポール両都市の教員を繋ぎ、情報・意見交換の場を提供することで両都市の教育レベル向上に貢献したいという思いから初めて実現したこのフォーラムには、両都市の教員約50名が参加しました。参加した教員は「メンタルヘルス及び教育相談」と「クリティカルシンキング及び教育内容」の2つのテーマのもと、双方の教育を学びながら議論し、互いに意見を交わしました。  

関西地区:子ども職業体験イベントの実施(2022年12月)


2022年12月 大阪就航50周年を記念して、関西エアポート株式会社と双日ロイヤルインフライトケイタリング株式会社(SRIC:大阪路線で機内食を製造するケータリング会社)の協力のもと、関西地区の子どもたちがグローバルな視野を持ち、将来、世界を舞台に活躍して欲しいという想いから、地上職スタッフの仕事を体験するイベントを開催しました。 

シンガポール航空グループのサステナビリティへの取り組みの詳細については、以下のリンクをご覧ください。
● 2021/22年度サステナビリティレポート(https://bit.ly/40q052X 英語のみ)
● サステナビリティに関するウェブページ(https://bit.ly/41kyz6W
● SIAエンジニアリング(SIAEC)の2021/22年度サステナビリティレポート(https://bit.ly/3Mhm8oz 英語のみ)

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