フランス産チーズの未来を見据えて取り組むサステナブルな取組み 「フランス・テール・ド・レ(France Terre de Lait)」

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ミルクの大国フランスが取組む、乳製品のサステナブルな未来を見据えた活動「フランス・テール・ド・レ」

フランスの食文化遺産の中心的存在、チーズ。
そのサステナブルな未来のために、「フランス・テール・ド・レ」が掲げる目標とは。

チーズに代表される乳製品は、フランスの優れた食の文化遺産の中心的存在ともいえます。
CNIEL(フランス全国酪農経済センター)は現在、「フランス・テール・ド・レ(France Terre de Lait)」という施策を展開しています。国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された17の持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の活動が様々な分野で取り組まれている中、フランスの酪農においても、単純にオーガニックという観点に留まらない牛乳の生産に尽力しています。乳製品の未来を見据えたCNIELのサステナブルな活動についてご紹介いたします。

「フランス・テール・ド・レ(France Terre de Lait)」とは?

「フランス・テール・ド・レ」は、経済的、社会的、環境的な課題を乳業の持続可能性の中心に据えたいという願いをCNIELが施策として具現化したキャンペーンです。

国際規格ISO26 000「社会的責任」の創設原則を尊重しており、2025年を一つの目標に定め、進捗状況などを毎年発表しています。

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  • 「フランス・テール・ド・レ」の理念の4原則

フランスの酪農や乳製品の素晴らしさを紹介し、長年の経験に裏付けられた乳業モデルを推進し続けるために、「フランス・テール・ド・レ」では、フランスの乳業関係者の集団的かつ自発的なコミットメントを定めました。すべての施策は、国際規格ISO26 000に準拠した以下の4つの主要な原則に基づいています。

(1)責任の所在
フランスでは毎日、牛乳、チーズ、バター、クリーム、ヨーグルトといった乳製品が生産されています。これらの乳製品は、フランスや世界の人々にとって日常生活の一部となっているものですので、すべての消費者に満足していただくために、酪農家、加工業者、流通業者、小売業者など、乳製品業界のすべての関係者が責任を持って尽くすことを大切にしています。 

(2)継続的改善
乳製品業界のすべての関係者は、常に業務を改善し、新たな課題に取り組むよう努めています。「フランス・テール・ド・レ」は、フランスで生産されるすべての乳製品が高品質基準を満たし、すべての関係者の専門知識を反映していることを保証する「署名」のようなものです。

(3)透明性
乳製品の価値を示すために、フランスの乳業界は次の4つの重要な分野で透明性のある取り組みを行い、それを保証することを約束しています。

下記の4つの分野におけるパフォーマンス(活動)には、SDGsと連動している点も多く、細かく8つのコミットメントとしてまとめております。これらのコミットメントは、測定・定量化が可能な指標に基づいており、2025年に向け「すべての人にとってより良い、より持続可能な未来を創造する」という共通の目的のもと、国連サミットで採択された持続可能な17の開発目標(SDGs)のうち、11の目標を包含しているので、下記に紹介していきます。 

  1. 経済的・社会的な分野におけるパフォーマンス

①すべてのステークホルダーへの支払い能力の向上
半数以上の酪農家がフランスの給与水準の平均値を上回る収入を得ている:G10(人や国の不平等をなくそう)
酪農業の業績向上(技術革新、投資など):G8(働きがいも経済成長も)、G9(産業と技術革新の基盤をつくろう)

② 魅力的な産業のためのすべてのステークホルダーの労働条件の改善
職場での生活の質の測定と改善(認識、雇用保障、トレーニング、職場での幸福度など):
G3(すべての人に健康と福祉を)、G5(ジェンダー平等を実現しよう)、G8(働きがいも経済成長も)、G4(質の高い教育をみんなに)
 

  • 食品安全の分野におけるパフォーマンス

③牛乳に抗生物質が残留していないことを保証すること、抗生物質耐性との戦いを続けること
100%の牛乳を検査。牧場や酪農場に納入される牛乳を組織的にチェックする:G3(すべての人に健康と福祉を)

④食品安全性の強化
監視、制御、管理および調査方法の改善:G3(すべての人に健康と福祉を)、G17(パートナーシップで目標を達成しよう) 

  • 栄養に関する分野におけるパフォーマンス

⑤バランスのとれた食生活において乳製品が果たすべき重要な役割とその製造方法の推進
フランスの消費者が乳製品に対して抱いている高い信頼性を向上させる:G12(つくる責任、つかう責任)

⑥地場産業と食文化の観点から、持続可能なフランスの輸出を促進する
輸出、特に新興国への輸出においては、現地の提供物を補完し、競合しない高付加価値の乳製品を提供する姿勢をとる:G2(飢餓をゼロに)、G17(パートナーシップで目標を達成しよう)

  • 責任ある生産に関する分野のパフォーマンス

⑦乳牛群の福祉を評価し、必要に応じて慣行を改善する
農場を100%監査:G12(つくる責任、つかう責任)
科学的手法に基づいた、動物福祉に関する6つの評価指標:G12(つくる責任、つかう責任)

⑧酪農業のカーボンフットプリント(温室効果ガス排出量)の改善
気候変動ロードマップの一環として、工場から出荷される牛乳1リットルあたりのカーボンフットプリントを、17%削減する:G7(エネルギーをみんなに。そしてクリーンに)、G12(つくる責任、つかう責任)、G13(気候変動に具体的な対策を)、G15(陸の豊かさも守ろう)

(4)対話の自由
持続可能な開発目標へのアプローチは、消費者や社会全体を含むすべてのステークホルダーとの継続的な対話に基づいています。

【参考】上記文中で使用しているG2~G17の番号は、下記国連で採択された「SDGsの持続可能な開発目標」に準じています。
 

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フランス産チーズを変わらずに楽しんでもらえる「サステナブルな」未来のために
「ミルクの国」フランスには、1,200種類のチーズを含む1,500種類の乳製品があります。

乳製品はフランスの文化遺産の一部であり、海外におけるフランスの高級食品のイメージを如実に表しています。CNIELをはじめとしたフランスの酪農業界では、健康的で安全、倫理的かつ持続可能で手頃な価格の乳製品を国内外に提供できていることを誇りに思っていますが、信頼と評価は、地球環境と多様性を考えたサステナブルな活動の実行とその透明性によって得られることも認識しています。今回紹介した「フランス・テール・ド・レ」はその基軸にある取り組みです。今後も世界の消費者を魅了し続けていくために、酪農、乳製品加工、流通、販売に携わるすべてのステークホルダーを支援していきます。 

​CNIELの消費者向けイベント「フレンチチーズタウン 2021 in 二子玉川ライズ」 11月12日(金)~23日(火・祝)開催決定。
2020年〜2022年までの3年間、日本では、EU連合と CNIEL(フランス全国酪農経済センター)による共同キャンペーン「チーズの故郷、 ヨーロッパ。どこでも、いつでも、食べ方いろいろ」#チーズはやっぱりフランスでしょ。を展開中です。詳細は、次号プレスリリース、【キャンペーン公式 SNSアカウント(@homeofcheese_jp)】で順に発表してまいります。詳細は後日発表!引き続き、ご注目ください。

【CNIEL について】

CNIEL (フランス全国酪農経済センター) は、国内の酪農家、および乳業メーカーが加盟する非営利団体であり、国内外で以下の活動を行っています。

1 酪農業界の経済動向、および乳製品が健康に与える影響に関するリサーチ
2 チーズを中心としたフランス乳業製品の良質なイメージの促進と消費拡大のための広報活動

【キャンペーン公式 SNSアカウント】
http://instagram.com/homeofcheese_jp
https://www.facebook.com/homeofcheeseJP/ 

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