SDGs 地域から私と世界を変える17章 ニューライフカレッジ霧島「隼人学」
今回は「建築の熱性能と私たちの暮らし」をテーマに講演が行われました。建物をしっかりと「断熱」することで冷暖房の消費エネルギーを少なくすることができ、CO2排出量の削減や温暖化速度の緩和につながるとの説明がありました。
さらに「健康と住宅性能」は密接な関係があり、「家の環境を見直せば病気のリスクが減る」「断熱性の高い家に暮らすと血圧値が改善される」「断熱性の低い家は、高い家に比べて肩こりで3.2倍、腰痛で2倍の有訴割合が認められる」等の興味深い例を挙げての講義が行われ、受講者はみな真剣に聴き入っていました。
ニューライフカレッジ゙霧島「隼人学」とは
ニューライフカレッジ霧島「隼人学」は志學館大学、霧島市教育委員会と鹿児島高専が協力して開催する生涯学習講座で、平成12年度から実施しています。毎年テーマを設定し、私たちの地域を南九州という広い視野と多角的な視点から発掘しつつ学び、地域でより豊かに生き発展させるために生かし、未来に繋いでいこうとする地域学となります。
令和3年度は、「地域から私と世界を変える17章(前編)」をテーマとして、地域の未来づくりが世界をよりよいものに変えることにも繋がっていることをSDGs(持続可能な開発目標)の17ある目標を手がかりに学んでいきます。
令和3年度 第7回ニューライフカレッジ゙霧島「隼人学」の内容
現在、国は「スマートウェルネス住宅推進モデル事業」を行っており、高齢者や障碍者、子育て世帯などが安心・健康に生活することが出来る「スマートウェルネス住宅」を実現するため、それぞれに関係する住宅や施設の安定確保・健康維持促進に係わる先導的な住宅造りを支援しています。
快適で健康的な生活を送るためには住宅性能が大きく影響しています。建築の熱性能が省エネルギーに繋がるのはもちろんですが、住宅性能が確立された住宅で生活を送る事が健康の維持・促進につながり、健康寿命を延ばすことになります。寒暖差の少ない住宅に住んでいるとヒートショックで亡くなるリスクを減らすことになり、また家の環境を整えることで住宅内での活動量が増加して、健康維持につながります。
受講者からは「毎日の生活の中でいかにCO2を出しているかがよくわかり、非常に勉強になった。」「食洗器の利用等により節水したり、エネルギー性能の高い家電製品を使うといった日常の行動が、地球温暖化の防止につながるという事を学べた。」「家の環境を考えることが健康にもつながるという視点が面白く、大変興味を持てた。」等の感想が寄せられました。講義終了後は質疑応答も活発に行われ、非常に有意義な講座となりました。
登壇者プロフィール
講 師:二宮秀與氏(鹿児島大学院理工学研究科建築学専攻教授)
1984年 鹿児島大学工学部建築学科 卒業
1986年 鹿児島大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
1994年 東京大学大学院工学系研究科博士後期課程建築学専攻 修了
研究分野:窓の熱性能の評価、建築環境シミュレーション用の気象データの整備
建物の省エネルギー
鹿児島高専について
所在地:鹿児島県霧島市隼人町真孝1460-1
校長:氷室 昭三
設立:昭和38年4月
URL:http://www.kagoshima-ct.ac.jp/
教育理念
・幅広い人間性を培い、豊かな未来を創造しうる開発型技術者を育成する。
・教育内容を学術の進展に対応させるため、また、実践的技術の発展のため、
地域貢献の基本方針
(1) 地域社会及び地域産業界が抱える課題の把握に努め、地域が必要とする取組みや地域に実りある結果を
もたらす活動を推進する。
(2) 産学官連携活動及び地域企業や機関等に対する技術開発支援等を集約的に推進するための組織を設置する。
(3) 教職員及び学生は、地域社会の一員として、地域住民や団体、自治体、他の教育機関等との相互協力に努
め、地域社会との共生を図る。
【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
鹿児島工業高等専門学校 総務課企画係
TEL:0995-42-9020
e-mail:[email protected]