~神奈川の権利宣言「あおぞらプラン」を原点に、一層の人材育成を目指しています~
※インクルTechとは、インクルージョン(Inclusion)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、SDGsに関心が高まる今、ソーシャルな課題の中でも、多様性の包摂を実現するテクノロジーを意味しております。
■神奈川県知的障害施設団体連合会様の導入の背景・ご感想 (出縄守英 会長 より)
1.神奈川県知的障害施設団体連合会の取り組み
神奈川県は県域と3政令市があるため行政区が県域、横浜、川崎、相模原、と4つに分かれており、それらを「オール神奈川」で組織化したのが、当連合会です。
連合会として、施設長会の運営、研修事業、これらにかかわる情報提供をおこなっていますが、特に2016年神奈川県下で起きた「津久井やまゆり園事件」は、決して忘れてはいけない大きな痛ましい出来事です。以降7月26日を「やまゆりの日」と定め、この事件からの教訓をもって一層の人権研修に取り組んでいます。
とりわけ神奈川県では1994年から知的障害者の権利宣言を柱とする、職員権利擁護宣言、職員倫理綱領、職員行動計画、オンブズマン制度で構成される「あおぞらプラン」を制定し、推進事業に積極的に取り組んできたにもかかわらず、起きてしまった事件を機に、人権問題への啓もう・研修活動は、オール神奈川として改めて推し進めていかなくてはいけない、大きな課題だと強く認識しています。
2. 当連合会での研修と、その課題
毎年開催している当連合会主催の会員事業所向け研修会「神奈川県障害福祉職員実践報告会」では、毎回、基調講演や、各分科会の中で事例発表やグループワークなどをおこなってきましたが、コロナ禍において2年連続で実施に至りませんでした。今後、この運営をどうしていくかは課題の一つです。
一方で、昨年実施のできなかった「やまゆりの日」については、オンライン参加とリアル参加を同時におこなう、“ハイブリット”型での運営を本年度はおこなうことができました。コロナ下の対面研修では、会場の収容人数などの物理的な制約があり、一堂に会することができたのは最大で40名程度でした。対して(株)Lean on Me提供のプラットフォームを活用したオンデマンド配信により、新入職員研修(人権研修)を、53事業所、181名が受講できたのは、非常に画期的なことでした。
研修をオンラインで実施するという新たな試みに踏み込むことによって実現した貴重な機会となりました。
3.スペシャルラーニングの利用反響・感想
研修を3~5分程度の短さで飽きずに見られるのは、新しく画期的に思えます。当連合会でアナウンスした事業所多くが興味を持って視聴に至ったことは、かなりの反響だと受け止めています。
今後、スペシャルラーニングを通じて学んだことを、次に実践してみて、その際に気づいたことをどういかしていくか、また法人それぞれの研修システムにどう組み込んでいくか、等、研修の在り方において、これまでの一歩先を検討する貴重な機会になっています。
一つ一つの研修動画が短編構成で見やすく、本数も続々と増えていっています。また研修報告のシステムがあるという点も含め、スペシャルラーニングの内容、機能が、どんどん進化されている印象があります。どの職員が、何時間見たのかを把握できるのもいい点です。さらに、動画を見ただけでは本当に理解しているかどうか把握できない点を、レポート機能で確認できるのも、非常に使い勝手が良いと思います。
これまでも事業所の新人研修では講師を招聘して実施してきましたが、eラーニングでは、手軽に、何回も、自分の時間でできる点で、画期的なスタイルだと感じています。
4.スペシャルラーニングへの期待
障がい福祉の事業所における最大の課題は人材確保です。これに対して、事業所としてできるのは、職員が、キャリアパスなどの将来の見通しがたてられる環境を用意することだと考えています。“どれくらいの経験を積めば、何ができるようになり、待遇がどのように変わっていくのか”が明文化されていることで、安心して働いてもらうことが大切だと考えているのですが、こうしたキャリアパス設計において、段階的に必要となる知識やスキル習得のための研修の一部を、スペシャルラーニングに代替することも有効だと感じます。
また、障がい福祉に興味を持って入職する新任職員を教える立場にある、中堅職員はとても大事な役割を担っています。スーパーバイザーとして中堅層がしっかりしていないと、虐待事案に発展してしまうリスクもあります。こうした中堅職員が相談し合えるような「仲間づくり」について、これまでの対面研修は、参加者同士で親近感が湧き悩みごとを相談でき、それ以降のつながりを持てるきっかけになるという点で「オール神奈川」では、とても有効でした。スペシャルラーニングでもユーザー会による連携の仕組みはあるとのことですが、このような関係性が構築でき、悩みを共有できるような仲間づくりが、オンラインの中でできたら、より一層素晴らしく、今後のスペシャルラーニングの利用やその可能性を楽しみにしています。
※こちらのプレスリリースの内容は、PDFでもご覧いただけます
https://prtimes.jp/a/?f=d38466-20211223-3698df999524be5daa5e268eb9b2f0f9.pdf
■スペシャルラーニングについて
社会福祉法人の職員様や、障がいのある方を積極的に雇用する一般企業の社員様を対象に、障がい者を支援するうえで必要となる知識をインターネット動画で学ぶことができるオンライン研修サービスです。日常の支援でつまずいた時、自分がいま必要とする知識(コンテンツ)を自ら選択して学ぶ(視聴する)ことで、実際に適切な支援をおこなうことができるようにサポートします。現在45都道府県1,400以上の事業所で導入いただき、約40,000人近くのユーザー数となります。
◆スペシャルラーニングとはどのようなものか?
概要を把握いただく際にこちらの動画を活用ください。
社会福祉法人北摂杉の子会 理事長 松上利男様からのコメント(約3分の動画)
◆スペシャルラーニングとはどのようなコンテンツか?
詳細を把握いただく際にこちらの動画を活用ください。
「障がいのある方への挨拶について」(約1分のサンプル動画)
《スペシャルラーニングのテーマとコンテンツ例》
- 安全面(AEDの使い方・応急手当・防災マニュアル・移乗介助の仕方 など)
- 健康面(アセスメントシート・嘔吐処理・感染症予防・投薬管理 など)
- 権利面(基本的人権・障害者差別解消法・虐待の5類型・運営適正委員会 など)
- 提供価値面(支援者としての振る舞い・利用者さんとのコミュニケーション・支援者の役割 など)
- 組織面(障がい福祉サービスの特性・社会福祉法人の役割・障がい福祉に適した組織図 など)
- 権利擁護・虐待防止(社会福祉法人北摂杉の子会様とのコラボコンテンツ)
- 性的自立支援(一般社団法人ホワイトハンズ様とのコラボコンテンツ)
- 強度行動障がいのある方への支援(特定非営利活動法人自閉症eサービス様とのコラボコンテンツ)
■会社名: 株式会社Lean on Me
■所在地:
(高槻本社)〒569-0093 大阪府高槻市萩之庄5-1-1-502
(大阪本社)〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島1丁目9番20号 新中島ビル8階GH
(東京本社)〒100-0004東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビル12階
■TEL: 072-648-4438
■設立: 2014年4月1日
■資本金: 2億1,130万円(準備金を含む)
■代表者: 志村 駿介
■URL: https://leanonme.co.jp
■事業内容:
・障がい福祉専用eラーニング研修「Special Learning」
・知的障がい者テニス教室「Special Tennis」