この新しいパートナーシップは、国連とブルキナファソが持続可能な開発目標(SDGs)を達成し、新型コロナウイルスによる社会経済への影響からの復興を加速させるための努力を支援するものです。例えば、ボボ・デュラソの青少年センターへ太陽光発電を設置することで、デジタル・トランスフォーメーションと開発促進の重要な担い手となる青少年を対象として、IT研修を円滑に実施する環境を整備することができます。また、本パートナーシップを通じて提供される太陽光発電システムには日本の優良技術が採用されますが、現地での施工・保守・管理は現地企業である「MIYOTA SARL」が担当します。これにより、現地での雇用と技術開発の機会を創出し、持続可能な経済発展の基盤づくりに貢献します。
GOOD ON ROOFSとUNDPの新しいパートナーシップは、日本政府の新しい「グリーン」「デジタル」成長戦略およびアフリカ連合委員会が立ち上げた「グリーン復興アクションプラン2021-2027」に合致しています。UNDPとGOOD ON ROOFSは、今年チュニジアで開催されるTICAD8を見据え、ブルキナファソにおける再生可能エネルギーへのアクセス向上による経済・社会のエンパワーメントを推進するとともに、電力供給のない生活を送る大陸の7億人に安価で持続可能なエネルギーアクセスを提供するために、さらなる連携を模索していきます。
一般社団法人GOOD ON ROOFSは、日本企業の再生可能エネルギーへのアクセス推進とアフリカの非電化地域への電化率向上を目的に設立され、革新的なファイナンスとビジネスのモデルを国内外のパートナーと共に創造・実現してきました。具体的には、日本企業とパワーパーチャスアグリメント(Power Purchase Agreement: PPA) を締結し、企業や工場の屋根に太陽光パネルを設置し、対価として企業へ賃料を払い、同企業は支払われた賃料の一部を寄付金として同法人へ還元し、同法人がアフリカの未電化地域における学校電化とランタンのチャージングシステムを推進するものです。この社会貢献事業には約350の国内企業・自治体からの賛同を得ており、アフリカの電化推進の事業予算は設立2年半で25万ドルに上っています。
UNDPは約170の国と地域で活動し、貧困撲滅、不平等と排除の削減、強靭性の構築を支援しています。国連の開発機関であるUNDPは、各国が「持続可能な開発目標」を達成できるよう支援する上で重要な役割を担っています。アフリカでは、大陸全体をカバーする強力な現地ネットワークを活用し、構造転換、平和と安定、天然資源ガバナンス、気候変動、安価で持続可能なエネルギー、女性と若者のエンパワーメントを推進しています。また、日本政府、世界銀行、アフリカ特別顧問室、アフリカ連合委員会とともに、アフリカ開発会議(TICAD)の共催者でもあります。TICADは過去25年間、3年ごとに開催されており、日本とアフリカのパートナーシップの促進を通じて、アフリカ大陸の経済・社会発展に寄与しています。