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児童労働のない未来を目指して
「子ども・若者が自らの意志で人生や社会を築ける社会の実現」を目指し活動する認定NPO法人ACE(東京都台東区、代表 岩附由香)は、児童労働撤廃の実現をより確かなものとするために、コロナ禍を経た支援地(インド、ガーナ)の状況と、児童労働者数が増加に転じてしまった実態を幅広く啓発し、様々なアクターと活動をともにすることをねらいとしたプロジェクトを開始いたします。
新型コロナウィルスの世界的感染拡大により、教育の機会を奪われ、児童労働に戻り、子ども時代を失ってしまっている子どもたちが増加傾向にある今、世界の今と未来を担う子どもたちのために行動を起こすことが改めて強く求められています。持続可能な世界の実現のために私たちが大切にしないといけないことについて見つめ直し、希望あふれる未来に向けて手を取り合って前進する再スタートの機会にしたいと考えております。
当プロジェクトの活動資金を募ることを目的として、6月12日の児童労働反対世界デーに合わせ、2022年6月12日より2022年7月20日までの期間、READYFOR株式会社が運営するプラットフォームを活用しクラウドファンディングを実施いたします。
1.クラウドファンディング(CF)の概要
- CFプロジェクトの名称:子どもには労働ではなく教育を。ACE SDGsプロジェクト2022
- 目標金額:1000万円(成功時実施型(All or Nothing型))
- 実施期間:2022年6月12日 (日) 〜 2022年7月20日(水)
- 資金使途:持続可能な開発目標(SDGs)の8.7(児童労働の撤廃)に向けた活動全般
- CFサイトURL:https://readyfor.jp/projects/ACESDGs2022(2022年6月12日9:15~公開予定)
2.プロジェクトの概要
- 名称:子どもには労働ではなく教育を。ACE SDGsプロジェクト2022
- 目的:児童労働撤廃の実現、およびSDGs達成のため幅広く啓発し、支援を募る
- 実施期間:2022年6月12日 (日) 〜 2022年12月31日(土)
ACEの活動 これまでの経緯と今後の展望:
ACEは1997年12月の発足以来25年間、学ぶ機会を失い未来を奪われている子どもたちを一人でも多く救いたいとの想いで活動を続けてまいりました。児童労働はビジネスの中のサプライチェーンに存在する問題であるという観点から、企業や消費者も重要なステークホルダーとして共に問題解決に取り組む仲間として巻き込み、ビジネス構造の変化も促してきました。
しかしながら、ユニセフ(国連児童基金)とILO(国際労働機関)が2021年に発表した児童労働者数の世界推計によると、2020年時点での児童労働者は1億6000万人、推計をとりはじめた1990年以降初めて増加に転じてしまいました。また、新型コロナウィルスの影響で、今後さらに4600万人の子どもが児童労働に追い込まれてしまう可能性があることも指摘されています。
コロナの影響で教育の機会を奪われた子どもたちもいれば、オンラインで教育を受けられた子どもたちもいます。アフターコロナで学校が始まったものの、コロナ前よりも教育格差が生まれてしまっている状況は否めません。
児童労働撤廃の取り組みを加速させるために、働く子ども自身と、子どもを取り巻くさまざまなアクターに対して働きかけをおこない、関わる人たちの意識を合わせて「児童労働がない」方向に向けてそれぞれの持つ力を発揮できるように取り組んでいきます。
3.ACEの活動とSDGs
ACEが取り組む活動は、児童労働・強制労働撤廃のSDG8.7を含むSDG8「働きがいも経済成長も」のほか、下記の通り複数の分野の目標に関連しています。
2011年に国連の場で「ビジネスと人権に関する指導原則」の枠組みが全会一致で合意され、企業の責任は原料の生産過程まで及ぶことが確認されました。また2015年に英国で「現代奴隷法」が制定され、企業が自社のサプライチェーンに強制労働・児童労働や人身取引がないことを担保するために実施した取組みについて報告することが義務付けられたのを皮切りに、フランス、オーストラリア、オランダなど、同様の法制化が先進各国で進んでいます。
ACEはこれまでも、企業向けに児童労働のないビジネスモデルの提案や、研修やコンサルティングをおこない、政府に対しては政策提言をおこなってきましたが、サプライチェーンから児童労働をなくすことが喫緊の課題であるいま、目標を共有する様々なパートナーとの連携が従来以上に重要であると考えております。
4.プロジェクト期間中の活動スケジュール(2022年6月~12月)
- インド、ガーナ、日本の児童労働撤廃に関する活動
【ピース・インド プロジェクト】
・︎新型コロナウィルス感染の影響によって学習が遅れ、児童労働のリスクがある子どものための教育支援
・︎義務教育を受けていない子どもへの職業訓練支援と困窮家庭の親の収入向上支援
・︎児童労働のない村の仕組みづくりと地域の児童労働対策強化への働きかけ
・︎プロジェクト評価と今後の取り組みの検討
【スマイル・ガーナ プロジェクト、児童労働フリーゾーン】
・コミュニティレベルで住民が児童労働をなくし、教育環境を改善するための仕組みづくり
・支援地域の選定と拡大
・ガーナ政府との協働で作り上げた「児童労働フリーゾーン構築のためのガイドライン」の普及に向けた、
政府・行政・企業・NGOの連携促進
【日本の児童労働撤廃】
・日本の児童労働を予防するための啓発活動(中学生・高校生・おとな向け、3種類の啓発資料の普及と勉強
会の開催)
- 日本政府への働きかけ
・児童労働ネットワークを通じて日本政府が国内外の児童労働への取り組みを強化するための提言活動
・日本の政府機関によるAlliance8.7への参加の実現を実現するための提言活動
・「ビジネスと人権」に関する企業のサプライチェーンや政府の公共調達に関する提言活動
・︎子どもの権利を包括的に保障する「子ども基本法」成立とこども家庭庁設立を受けて、確実な施策の実現
に向けた提言活動
- 持続可能な事業の推進に向けた企業・経営者への働きかけと連携>
・カカオ、コットン、コバルトなど産出現場での児童労働が多い原料に関連するビジネスセクターとの対
話、研修機会の提供、協働促進
・「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」(JICA)における児童労働分科会の
共同運営、企業等ステークホルダーとの対話や協働の促進
・企業に対する「ビジネスと人権」に関する研修、ワークショップの実施
・「ビジネスと人権」に関する情報を提供する国内企業向け情報サイトの運営
- 啓発活動
・ACE設立25周年記念の啓発イベントを実施
・児童労働について学べるオリジナルワークショップ教材の増刷、普及
- 子どもの権利の普及
・︎広げよう!子どもの権利条約キャンペーンを通じた、子どもの権利の啓発・普及、子ども支援団体との
ネットワーキング
・︎子どもの権利条約フォーラムへの参加
・子どもの権利に関する教材の作成準備