キヤノンは、地球環境の保護保全活動の取り組みの一つとして、水資源の循環による水使用量の削減や生態系維持に取り組んでいます。このたび複写機やプリンターなどのインクカートリッジやトナーボトルなどの消耗品を製造する大分キヤノンマテリアルが、日本水大賞委員会(名誉総裁:秋篠宮皇嗣殿下)と国土交通省が主催する第24回日本水大賞において「日本水大賞 経済産業大臣賞」を受賞し、2022年6月14日に日本科学未来館(東京都江東区)で表彰式が行われました。
日本水大賞とは、21世紀の日本のみならず地球全体を視野に入れ、水循環の健全化や水災害に対する安全性向上に寄与する活動を表彰する制度です。今回の受賞は、大分キヤノンマテリアルの杵築事業所において、排水完全クローズドシステムにより水使用量を削減している点に加え、水の大切さをテーマにした工場見学および環境出前授業などの教育活動、海岸や河川の清掃活動などを実施している点が高く評価されました。
目次
■ 大分キヤノンマテリアルの排水完全クローズドシステムについて
工場で発生した産業排水は、一般的には処理した後に下水道あるいは公共用水域など外部へ放流しますが、大分キヤノンマテリアルの杵築事業所では、これらの水の全てを工場内で処理し、全量を再利用する排水完全クローズドシステムを採用しています。また、産業排水にとどまらず、食堂やトイレなどで発生した生活排水も全て再利用しています。本システムを導入したことで、雨水以外の排水は一滴も外部へ放流することなく、排水による水域の汚染防止に貢献しています。また、工場内で発生する水の全量を再利用することで、新たに使用する水(杵築市からの補給水)を減らすことができ、省資源にもつながっています。
■ キヤノングループの水使用量削減の取り組み
キヤノングループでは、生産に起因する水使用量の目標を定めて管理し、生産工程の改善や水使用の効率化、管理水準の向上により、一層の削減に努めています。水資源循環については、大分キヤノンマテリアルの取り組み以外にも、製造工程で多くの水が必要となるレンズや半導体製造を行う生産拠点において、生産工程で必要な水の一部を再利用しています。
- 【ご参考:大分キヤノンマテリアルの取り組み】
- 【ご参考:キヤノンのサステナビリティの取り組み】
「キヤノンサステナビリティレポート2022 キヤノン統合報告書」
https://global.canon/ja/csr/report/index.html
キヤノンサステナビリティ