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SDGs目標14(海の豊かさを守ろう)にも貢献
株式会社シーフードレガシー(代表取締役社長:花岡和佳男、所在地:東京都中央区)は、株式会社マルヒラ川村水産様が経営理念として掲げる「サステナブル・シーフードの調達」を実現するため、同社の水産物調達方針の策定と実施の支援を開始いたします。
持続可能な水産物の調達方針の策定は、水産業が抱えるさまざまな問題解決をはかるために必要不可欠です。
今、世界の水産資源は危機的な状況にあります。3分の1以上は乱獲状態、漁獲枠に余裕があるのは1割未満と試算されています※1。IUU(違法、無報告、無規制:Illegal, Unreported, Unregulated)漁業問題も深刻です。IUU漁業は資源管理を行わず、水産資源の減少や生物多様性保全の阻害要因になっている他、漁業従事者が身体的な暴力を受けたり、低賃金で長時間働かされるといった現代奴隷の温床にもなっています。そのため、IUU漁業の撲滅はSDGs目標14のターゲットに明記されています。一方で、日本は多様な魚種や産地をサプライチェーン上で扱うことから、グローバルな課題にローカルに対応することの課題が大きいとされています。
こうしたさまざまな問題を解決していくためには、科学的根拠を重視しながら、資源管理、労働者への配慮を十分に行った水産物を地域のステークホルダーの協力のもと調達していくことが重要です。
株式会社マルヒラ川村水産様は、函館発の鮮魚の目利きとして知られ、ミシュラン星付きシェフなどの超一流レストランへの納品を行うほど好評を得ておられます。
「函館の水産資源を自分たちの孫世代に残していきたい」。そのために、品質や鮮度の良い魚を高い価格で率先して購入し、高品質を評価してくれる方に水産物を販売することで、魚を獲ってくれる漁師さんたちの生活を守っていきたいという強い思いを持っておられます。
そこで今回、その思いを確かなものにするため、持続可能な調達を実現するための調達方針を策定することになりました。
調達方針の策定後は、調達の実装に向けた調達推奨製品リストの作成や現在の調達水産物のリスク分析・評価、改善目標の設定、社内研修の実施、国内外のマーケット情報の提供とビジネスマッチング等を継続的に実施いたします。
今回のご支援を機に、北海道有数の卸業者、株式会社マルヒラ川村水産様と共に、サステナブル・シーフードを推進し地域に根ざした、SDGs目標14の達成に貢献してまいります。
※1 FAO「The State of World Fisheries and Aquaculture 2018」より
<コメント>
株式会社マルヒラ川村水産 商品管理部主任 三浦竜也様
水産資源を未来に残すための方法を、シーフードレガシー様のお力添えをいただきながら、実現に向け取り組んで参ります。
株式会社シーフードレガシー 企画営業部 高橋諒
2020年12月に改正漁業法が施行され、また水産流通の適正化を目指す新しい法律ができたことで、国内水産物の資源管理や密漁対策などのあり方が大きく変わりました。自社で使用している水産資源の持続可能性や、違法労働やIUU漁業の根絶などの社会的責任を配慮した上で調達を行うことは、水産物を取り扱う企業に求められる非常に重要な責務です。日本の豊かな水産資源と、地方沿岸地域で働く水産従事者を守り、未来に残すためにマルヒラ川村水産様の調達方針策定の支援を行っていきます。
持続可能な調達方針の策定にご関心のある方はこちら(https://seafoodlegacy.com/wp-content/uploads/2020/09/sfl_be_pamphlet_190828.pdf)をご覧ください。
<会社プロフィール>
■株式会社マルヒラ川村水産
URL:https://maruhira-kawamura.net/
地元函館の朝獲れ鮮魚を取り扱う卸売会社です。本物を見抜く目利き力と活〆・神経〆などの鮮度保持施術により、クオリティーを保ったまま日本を代表するトップシェフの下へ航空便での翌日配送をしております。また、北海道初となる首都圏への新幹線輸送による、ミシュラン星付きレストランを始め、ラグジュアリーホテルなどへ獲れたてをその日の夕方にお届けするという新サービスも始めております。
■株式会社シーフードレガシー
URL:https://seafoodlegacy.com/
シーフードレガシーは、社会・経済・環境におけるサステナビリティを念頭に、海と人をつなぐ象徴としての水産物(シーフード)を豊かな状態で未来世代に継ぐ(レガシー)ことを目指す、ソーシャル・ベンチャーです。世界を網羅する幅広いネットワークや専門知識を活かし、国内外の水産企業、NGO、政府等と協働して、日本の水産業に適した解決策を描きます。