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2022年8月4日(木)、5日(金) 【場所】山梨県、静岡県各所
海と日本プロジェクトinやまなし実行委員会は、山梨県在住の児童18名を対象としウナギと山梨の歴史を探りながら海についての理解を深める「江戸に匹敵⁉甲府・地前ウナギ調査隊」を8月4日(木)、5日(金)に開催いたしました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- イベント概要
・開催概要
山梨県在住の小学5,6年生18名を対象に豊かで健全な海を未来に引き継ぐアクションの輪を広げる取り組みとして、海なし県山梨とウナギをテーマに据え、山梨の歴史の側面・環境の側面・地理の側面から海との繋がりを学びました。そして、鰻を通して山梨の文化に触れ、未来へ向けて私たちにできることは何なのかを考える機会として開催しました。なお、ツアーには東京女子大学教授の高橋修氏にアドバイザーとして参画頂き、児童の学びのフォローを行いました。
・日程
2022年8月4日(木)、5日(金)
・開催場所
山梨県山梨市、甲府市 静岡県湖西市、浜松市、袋井市
・参加人数
県内在住小学5,6年生18名
・協力団体
今切の里海湖館「きらく市」、湖西・新居観光協会、静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場、体験学習施設「ウォット」、地域づくりサポートネット、浜名湖の水をきれいにする会、春華堂、湖西市、ホテル観世、勇華商事、原山神社、甲府市自治会連合会、海洋連盟、アドブレーン社
- ウナギのつかみ取りに挑戦!ウナギの生態を学ぶ!
まず伺ったのは静岡県湖西市の今切の里海湖館「きらく市」。ここでは、ウナギとはどんな生き物なのか触れることで知るためにつかみ取りに挑戦しました。講師の榊原信一さんからつかみ取りのコツやウナギの体の秘密を教えてもらい、参加者全員がウナギに触るのは初めてでしたが、ヌルヌルするウナギを捕まえようと必死に追っていました。また、捕まえたウナギはその場で捌き、串打ち、蒲焼きに。普段食べているウナギがどうやって食卓に並ぶのかその過程を学んでいました。ここでは、ウナギに直接触れてウナギはどんな生き物なのか知る機会となりました。
次に伺った浜松市の静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場では、「ウナギの一生」をテーマに生態についての講義を受けました。吉川昌之さんから透明な稚魚の時は海にいること、そして海流に乗って日本に来たウナギはその後川をのぼり体も黒くなることなどが解説されました。このほか、実はウナギは山梨にかつてのぼってきたことやダムの設置など環境の変化によって遡上が難しくなったという話しが出た時は、参加者も興味深そうな顔で話を聞いていました。
- 山梨県ではお目にかかれない海や浜名湖の生き物を探索!
体験学習施設ウォットでは、様々な種類のウナギを飼育していることから二ホンウナギやオオウナギの見学を行ったほか、ウナギの養殖方法を学びました。このほか、浜名湖やその近海に住む生き物を見学し、山梨県ではお目にかかれない生き物を実際に目で見て、触れてどんな生き物なのかを学びました。
浜名湖のシンボルでもある弁天島では、いかり瀬に行き、浜名湖に住む生き物を探索しました。そこで特にテーマとなったのは「アマモ」。アマモは群生する「アマモ場」は小さな魚の隠れ処になったり、魚やイカの産卵する場所になります。そのため、「海のゆりかご」とも呼ばれていますが、アマモ場が浜名湖でも激減していることが解説されると山梨県からアマモを守るために何ができるのか参加者で案出しがされました。このほか、実際にアマモ場を除き生物を探すとタツノオトシゴやカサゴといった魚が見つかり、歓声が上がりました。
- ウナギが元となったお菓子って?
うなぎパイでおなじみ春華堂のうなぎパイファクトリーでは、ウナギへの想いが名産品を生んだ経緯を解説。普段お菓子として食べているウナギがどのような形でうなぎパイに役立てられているかの解説がありました。ここでは、これまで学んだことや地元山梨の特産を生かした特別なパフェを考案。真剣な表情で取り組んでいました。(※オリジナルパフェは、10月うなぎパイファクトリー(浜松市)で期間限定販売予定)
- 海なし県山梨とウナギの関りを探る!
山梨県に移動し、伺ったのは山梨市の勇華商事。ここでは、ツアーアドバイザーとして同行頂いている東京女子大学の高橋修先生から山梨とウナギの関りについての講義を受けました。山梨のウナギ文化は、歌舞伎といった芸能と一緒に発展していったことや山梨ならではの会食文化「無尽」がきっかけとなったことなどが解説されると身近な文化が昔から続いていることなど山梨とウナギの知られざる文化について真剣に聞いていました。
その後、勇華商事で実際に山梨で養殖されているウナギを見学しました。養殖されたウナギの選別作業を体験したほか、実際に養殖場を見学するとウナギの養殖に適した室温40度を超える施設に驚いた表情をしていました。このほか、山梨のきれいな水で育まれるウナギの特徴が解説されたあと、実際に山梨のウナギを味わってその違いを楽しんでいました。
- 学びをまとめて発表!
甲府市の山日YBS本社では、2日間を一枚の絵にまとめるうみぽすを開催。海洋連盟の後藤学さんの指導の元、それぞれ印象に残ったテーマを一枚のポスターに落とし込み、それを班ごとに発表しました。
- 参加した子ども・保護者からの声
【参加者】
・ウナギと山梨の関わりを深く知ることができた。
・海を守るために山梨県から色んなことを考えていきたい。
・知らない人たちと色んな話や勉強ができて楽しかった。
・山梨に海はないけど海と繋がっていることを知ることができた。
・つかみ取りもやったことがなかったので、ものすごく面白かった。
・家に帰って家族にやったことや海と山梨は繋がっているんだよってことを教えてあげたい。
・このイベントを体験し、これからは自分でできる環境を悪くしない方法を考えていきたい。
・久しぶりに海に行ってまた海に行きたくなった。
・色んな発見ができたので友達にも教えてあげたい。
【保護者】
・充実した表情で体験したことや学んだことを教えてくれた。
・環境についてもしっかりと考えてもらえるようなきっかけになった。
・とてもいい体験ができたのでこれから先、生かしてもらいたい。
<団体概要>
団体名称:海と日本プロジェクトinやまなし実行委員会
URL:https://yamanashi.uminohi.jp/
活動内容:海洋保全啓発活動 他
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/