TICAD8における日本政府のグローバルファンドに対する10.8億ドル拠出発表を歓迎

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三大感染症対策と保健システム強化に過去最高額の支援

グローバルファンド日本委員会(FGFJ)は、第8回アフリカ開発会議(以下、TICAD8)において岸田総理大臣により発表された、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(以下、グローバルファンド)への新規拠出コミットメントを歓迎致します。

この度の発表※1は、日本がグローバルファンドの第7次増資※2 に対し、次の3年間で最大10.8億ドルの拠出を誓約したものです。前回の第6次増資での日本政府による誓約額8億4000万ドルに比べ約30%増、過去最高額となりました。

岸田総理はTICAD8開会スピーチの中で、グリーン成長、投資の促進、債務健全化、人材育成、地域の安定化等とならび感染症問題を取り上げ、「新型コロナの拡大は、感染症対策の重要性を改めて浮き彫りにした」と述べ、グローバルファンドへの新たに拠出を発表したものです。グローバルファンドは、アフリカ各国が自ら行う三大感染症対策及び保健システム強化に、近年は年間約30億ドルを支援しており、アフリカ向け支援は支援総額の四分の三を占めています。

この日本の貢献は、アフリカをはじめとする低・中所得国において、新型コロナによって停滞した三大感染症対策を復旧させSDGsの目標に掲げられた感染症の終息に向けた軌道に戻し、また、全般的な保健医療システムを強化することで、将来の感染症の予防と備えを強化するためのものです。また、日本のテクノロジーや専門的知識を感染症対策の現場で活かし向上させる機会ともなります。さらに、低・中所得国で新たな感染症の発生や拡大を抑えることは、ひいては国境を超える感染症の脅威から日本を守ることにもつながります。

グローバルファンドのピーター・サンズ事務局長は、「日本の誓約は、三大感染症を 2030 年までに終息させ、各国が将来のパンデミックへの備えを強化し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに必要な強固かつ強靭な保健システムを構築しようとする、日本政府のゆるぎない決意を真に示す」と感謝の意を表しています※3。

グローバルファンド日本委員会ディレクターを務める(公財)日本国際交流センター理事長大河原昭夫は「グローバルファンドは、その設立過程からアフリカと深い関わりがあり、アフリカで開催されるTICAD8で日本が新たな拠出を発表したことは時宜を得たものです。また、9月の第7次増資会合に先駆けて8月の時点で日本が大幅な増額の拠出誓約を発表したことは、国際社会の気運を高め、グローバルファンド増資全体を成功に導く上で、重要な一石を投じたといえます」と述べています。

 

TICAD8における日本政府のグローバルファンドに対する10.8億ドル拠出発表を歓迎のサブ画像1_TICAD8(チュニジア開催)での岸田総理による開会発表 ※バーチャルTICAD8(チュニジア開催)での岸田総理による開会発表 ※バーチャル

※1:TICAD8開会式 岸田総理スピーチ (首相官邸ウェブサイト)
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0827ticad8kaikaishiki.html

※2 :増資について:グローバルファンドは、 3年に一度、三大感染症対策に必要な資金額を算定し国際社会に呼びかけて資金を調達する増資を実施します。第7次増資は、2024~26年の3年間の三大感染症対策と保健システム強化のための資金を、2023~25年にかけて調達するものです。2月23日には、アフリカ5か国(ルワンダ、ケニア、セネガル、コンゴ民主共和国、南アフリカ)の主催によりオンラインで増資準備会合が開かれ、来る9月19日には、第7次増資会合が米国ニューヨークで開かれ、各国政府や民間のドナーが誓約を行います。グローバルファンドは、180億ドルの資金で、2000万人の命を救い、4億5千万人の新規感染を回避すると目標を掲げています。詳細は第7次増資投資計画をご覧ください。
https://fgfj.jcie.or.jp/news/2022-02-23_7th_replenishment_investment_case/

※3:グローバルファンド(在ジュネーブ)によるプレスリリース(2022年8月27日付)
https://www.theglobalfund.org/en/news/2022/2022-08-27-global-fund-applauds-japans-major-commitment-to-help-end-aids-tuberculosis-and-malaria-and-strengthen-systems-for-health/

◆世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)について
グローバルファンドは、低・中所得国の三大感染症対策を支援する官民連携基金。G7を初めとする各国の政府や民間財団、企業など、国際社会から大規模な資金を調達し、約130の低・中所得国が自ら行う三疾病の予防、治療、感染者支援、保健システム強化に資金を提供している。2020年以降の新型コロナ対策では、ACTアクセラレーターの主管機関として、検査、治療、保健システム支援で主要な役割を担っている。2000年のG8九州・沖縄サミットで、議長国日本が感染症対策を主要課題として取り上げ、追加的資金調達と国際的なパートナーシップの必要性についてG8諸国が確認したことが、グローバルファンド設立の発端となりました。このことから、日本はグローバルファンドの「生みの親」のひとつと言われている。https://www.theglobalfund.org/en/  

◆グローバルファンド日本委員会(FGFJ)について
グローバルファンド日本委員会は、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)を支援する日本の民間イニシアティブ。グローバルファンドに対する理解を促進するとともに、感染症分野における日本の役割を喚起し、政策対話や共同研究、国際シンポジウム、視察プログラム、一般向けの意識啓発などを実施しています。(公財)日本国際交流センターのプログラムとして運営されています。
グローバルファンド日本委員会http://fgfj.jcie.or.jp/ (公財)日本国際交流センターhttps://www.jcie.or.jp/japan/

 

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