半導体サプライチェーンの幅広いパートナーと連携し、「パワーモジュールプラットフォーム」も構築
最先端パワー半導体の開発を行う京大発ベンチャーの株式会社FLOSFIA(本社:京都市西京区、代表取締役社長:人羅俊実、以下「FLOSFIA」)は、小型・薄型・低電力損失で金型レスの新型パワーモジュール(注)の開発を完了しました。
急速に進む電動化のトレンドは、モビリティのみならず広範な市場で多様な少量・多品種製品群(以下、「ロングテール市場」)を生み出します。従来型パワーモジュールは製造で金型を必要とするためカスタマイズ性に乏しく、ロングテール市場への製品展開が困難でしたが、今回新たにFLOSFIAが開発した新型パワーモジュールは、金型レスを実現することで多様なニーズに機動的に対応していきます。
併せて、FLOSFIAはパワーデバイスメーカーを含む様々なパートナーとの連携する「パワーモジュールプラットフォーム」を構築し、カスタマイズ性を飛躍的に高めたパワーモジュールの開発を加速しロングテール市場のニーズに応えます。
(注)パワーデバイス素子など複数の部品を1パッケージ実装した複合部品。低電力損失の特徴で自動車や産業市場で採用が拡大中
図1:FLOSFIA独自 新型パワーモジュールと従来型パワーモジュール
図2:パワーモジュールプラットフォーム(イメージ図)
FLOSFIAパワーモジュール事業の独自性
FLOSFIAでは、以下3点の独自性を有機的に組み合わせて事業化を進めます。
① 超小型・薄型パワーモジュール:FLOSFIAは、プリント基板にパワーデバイスを内蔵する埋め込み型パワーモジュール(以下、「本モジュール」)を業界に先駆けて開発し、従来型パワーモジュール比で体積1/100以下と圧倒的な小型化・薄型化を実現します(図1参照)。本モジュールは金型が不要で高いカスタマイズ性を有し、ロングテール市場への製品展開に最適です。また、FLOSFIAはパワーデバイス製造で培ったノウハウを活かして、高い放熱性を有する独自の構造を開発しています。
② 幅広いパートナーとの連携:FLOSFIAは、パワーデバイス素子・受動部品・材料・基板・3Dプリンタ―などサプライチェーンの幅広いパートナーと連携し「パワーモジュールプラットフォーム(以下、本プラットフォーム)」を構築します(図2参照)。参画パートナーの技術を活用した柔軟な開発・製造体制で、ロングテール市場へ本モジュールの社会実装を加速します。また、日々先端技術が生み出される市場において、本プラットフォームはオープンイノベーションの醸成も促します。本プラットフォームへは、三菱重工業株式会社を筆頭に、既に複数のパートナー企業が参画しています。
③ パワーモジュール業界初の提案~発注一気通貫ウェブUI : 従来パワーモジュール開発にはメーカーと顧客間で数多くのやり取りが必要で、双方に取って大きな負担でした。FLOSFIAは新たな顧客体験の実現を目指し、パワーモジュール業界で始めてモジュールの提案受領と発注をWebで完結させるユーザーインターフェイス(以下、「ウェブUI」)を開発します。顧客がウェブUIに要求仕様インプットすると、電気的特性に加えてゲートドライバーなど周辺部品に最適化されたピン配置モジュールの提案を受けることができ、そのまま製品発注が可能です。さらに、電力損失や熱シミュレーションの機能拡張も予定しています。
FLOSFIAは2022年前半に本プラットフォームによるサンプル提供開始、2022年中の量産プロジェクト向けのサービス提供開始を予定しています。小ロット品のフルカスタム対応から市場参入し、ロングテール市場全般、そして特定アプリケーションへと事業拡大していきます。さらに、本プラットフォーム参画企業を拡大・強化することで、将来的には顧客がウェブUI発注後1週間でフルカスタマイズ製品が届くシャトルサービス実現を目指します。
【FLOSFIA について】
会 社 名:株式会社 FLOSFIA(フロスフィア)https://flosfia.com
所 在 地:京都市西京区御陵大原 1 番 29 号
代 表 者:代表取締役社長 人羅俊実
資本金等:42 億円(資本準備金含む)
事業内容:酸化ガリウムパワーデバイスの研究・製造・販売等
そ の 他:FLOSFIA は経済産業省が推進する「J-Startup」の認定企業です。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 FLOSFIA
コーポレートサポート部(担当:竹内)
TEL:075-963-5202
E-mail:[email protected]