和歌山県紀南地方で「紀南が未来を変える〜わかやま海守り隊2022~」を開催しました!

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2022年10月8日(土)~9日(日)

海と日本プロジェクトin和歌山県実行委員会(テレビ和歌山内)は、次世代を担う子どもたちに「和歌山の海」の美しさを再発見してもらい、海を守ることの大切さを再認識してもらえるように、10月8日(土)~10月9日(日)の2日間、和歌山県田辺市・白浜町で体験型学習イベント「紀南が未来を変える~わかやま海守り隊2022~」を開催しました。参加者は和歌山県内の小学校5、6年生19名で、「海守り隊」として、和歌山県が抱える持続的な水産資源確保の問題について、近畿大学水産研究所で「和歌山県の水産業の現状や水産資源を守る一つの方法である養殖業の歴史や役割」を学び、とれとれ市場で「養殖魚のマダイが加工される工程」などを学んだ後、京都大学白浜水族館や天神崎で実際に自分たちの目で見て触れて、和歌山県田辺市・白浜町近海の生き物の観察を行いました。そして、このイベントを通して、感じたことや学んだことを各自、1枚のポストカードに仕上げました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

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  • イベント概要

・開催概要:和歌山県内の小学校5、6年生19名を「わかやま海守り隊」と任命。2日間のイベントを通して、子どもたちが和歌山の海を守り、海の大切さを未来に伝えるのに必要なことを学び、感じたことをポストカードで表現する体験型学習イベント。
・開催日程:2022年10月8日(土)~9日(日)
・開催場所:田辺市(秋津野ガルテン・天神崎)/白浜町(近畿大学水産研究所・とれとれ市場・京都大学白浜水族館)
・参加人数:和歌山県内の小学校5、6年生19名
・協力団体:近畿大学水産研究所白浜実験場/とれとれ市場(堅田漁業組合)/京都大学白浜水族館/一般社団法人海洋連盟/農業法人株式会社秋津野/天神崎の自然を大切にする会
 

  • 近畿大学水産研究所白浜実験場で養殖の大切さを学ぼう!

近畿大学水産研究所所長の升間主計さんから、和歌山県の水産業の現状や持続的な水産資源を確保するための一つの方法である養殖業の大切さを教えて頂きました。水産資源は環境バランスの良い海と適切な漁獲量を守っていれば、再生産が可能な資源ですが、近年は環境の悪化により魚の数が減り、漁獲量が生産量を上回るなどして、減少傾向にあることを子どもたちに伝えました。そして近畿大学では、不足した分を補うために増殖技術や最先端な養殖技術を研究し、天然の水産資源に依存しない完全養殖に力を入れていることを教えて頂きました。その他にも実際に、養殖現場を見学しました。隊員たちからは「マダイの大部分が養殖であることに驚いた。」などの感想が聞こえてきました。「なぜ、海を汚していけないのか」、「なぜ、養殖が研究されているのか」を知り、一人ひとりが何ができるかを考えるきっかけになったと思います。

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  • 養殖マダイの製品加工場で養殖の大切さを学習

堅田漁業協同組合が運営している「とれとれ市場」の加工場を見学し、魚のさばき方を見せてもらい、さばいた後の魚の重量は総重量の約3~4割しかないことを教えてもらいました。その後、堅田漁業協同組合の森本好春さんから和歌山県で養殖されているマダイのほとんどが同組合で生産されていることや養殖魚の必要性、養殖魚の餌の種類や特徴などを教えて頂きました。また、とれとれ市場では近畿大学の関係会社から稚魚を購入し生簀で育てて商品化していることも教えてもらいました。隊員たちからは「マダイの養殖生産量の全国ランキングに和歌山県が入っていることを知り、すごいと思った。」などの意見が上がっていました。日頃食べている魚の中には養殖も多いことなどを知ってもらい、いつでも同じ味の魚を必要な量用意するためには、養殖も大切だということに気づけたと思います。

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  • 京都大学白浜水族館で無脊椎動物を学ぶグループ別の解説ツアー学習!

和歌山県紀南地方に住んでいる無脊椎動物と魚の展示にこだわった京都大学白浜水族館の加藤哲哉さんから無脊椎動物について教えて頂きました。子どもたちは加藤講師から無脊椎動物を4つのグループ(刺胞動物・軟体動物・棘皮動物・節足動物)に分ける課題が出され、あれでもないこれでもないと考えていました。その他にも無脊椎動物の海での役割(水中に漂うプランクトンなどを集めて食べる・海底の砂や泥の中の栄養分を食べる・海底に生えている海藻を食べる、他の生き物を捕まえて食べるなど)の説明を受け、海をきれいに保つためにはどの役割が欠けてもいけないということを学習しました。その後、気になった生き物を観察し、思い思いにスケッチをしていました。隊員たちからは、「どんな生き物でも守らなければいけない。」「生き物が生活するには海を汚してはいけない。」などの意見が上がっており、自分事として海を守る大切さを改めて感じてくれたと思います。

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  • ナショナルトラスト運動の先駆けで知られる和歌山県田辺市天神崎でのフィールドワーク

ナショナルトラスト運動の先駆けとしてその名が知られる天神崎で、天神崎の自然を大切にする会の藤五和久さんから「天神崎は森・磯・海が三者一体となって一つの生態系を作っている。」との説明を受け、海だけでなく山も守ることの大切さを教えて頂きました。そして、同会の弓場武夫さんから触れると危険な生き物の説明を事前に受けた後、子どもたちは網やピンセットを使って、生き物採取や磯観察に夢中になっていました。その後、弓場講師から採取した生き物の特徴や生態について説明して頂きました。中には、タワシウニ、イボイワオウギガニなどの珍しい生き物も見つかりました。講師の2人は「みなさん磯に降り立ち、生き物と触れ合って楽しんでください。その経験が大人になった時に天神崎などの海を守る活動に参加するきっかけになってくれれば嬉しいです。」と隊員たちに訴えかけていました。隊員たちからは「紀南の海には沢山の生き物が生息していることに驚いた。」、「海を守るには山を守ることが大切だと分かった。」など意見が上がり、子どもたちは海も山も守ることの大切さを実感できたと思います。

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  • 和歌山の海を守る想いを込めたポストカードを作成、JR和歌山駅などに掲出予定

一般社団法人海洋連盟の妹尾博之さん・内田聡さんの指導のもと、2日間で学んだこと・感じたことを各自でポストカードに想いを込めて制作しました。今回、制作したポストカードをまとめた一枚のポスターを作成し、JR和歌山駅、白浜駅に掲出される他、わかやま新報、紀伊民報への掲載、来年度のうみぽすグランプリへの応募を予定しております。ポストカード作成後は、わかやま海守り隊の一員としてこれから自分たちが何をすることが大切なのかをチームで話し合い、発表しました。そこでは「海の仕事に携わっている人たちがいるから私たちの豊かな暮らしがあることが分かった。」、「一人ひとりが海を大切に思い、魚が苦しむことをせず、魚を無駄にしない。」、「一人ひとりが見つけたごみを拾い、街をキレイに保つことが海をきれいにする」などといった意見が出ていました。2日間で勉強したことや体験したことを、自分が和歌山の海を守っていくという想いに変えて、他の参加者と共有することで、海を守っていくことの大切さを改めて考える機会となりました。

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  • 参加した子ども・保護者からの声

・環境を守らないと海の魚なども死んでしまうから海を守るようにしたい。
・海を守るには山を守ることも大切と分かった。
・養殖の歴史を学べて良かった。
・マダイの養殖を見れて良かった。
・海は山の栄養をもらって魚たちを育てていることが分かった。もっと詳しく勉強したい。
・子どもにとって非常に素晴らしい経験をさせることが出来感謝です。(保護者)

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<団体概要>

団体名称:海と日本プロジェクトin和歌山県実行委員会
URL:https://wakayama.uminohi.jp/
活動内容:和歌山の豊かな海を未来に残すため、次世代を担う子どもや若者を中心に全ての県民に海の大切さ・大事さ・豊かさなどを再確認し多くの方が海への関心を高め、海の大切にする心を育てる運動を推し進めています。

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日本財団「海と日本プロジェクト」

さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

 

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