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ダイバーシティに関する配慮が進んでいる業界のトップ5に「美容サロン」/女性の「エシカルな美容サロン」利用意向は、前年から1.6倍に上昇
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の美容に関する調査研究機関『ホットペッパービューティーアカデミー』(https://hba.beauty.hotpepper.jp/)は、「SDGs」や「エシカル消費※1」など美容業界でも注目の高いサステナビリティをテーマに2021年より調査を実施しています。全国・女性2,000人、男性1,000人(過去1年以内の美容サロン※2利用者)に対し、「美容サロンのサステナビリティに関する利用者の意識調査」を実施した結果を発表します。
※1エシカル消費…地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動
※2美容サロン…ヘアサロン、ネイルサロン、エステサロン、リラクゼーションサロン、アイビューティーサロン
■サステナビリティに関連する言葉の認知
Q. あなたは以下の言葉を知っていますか。(複数回答)
■ダイバーシティに関する配慮が進んでいる業界
Q. 「ダイバーシティに関する配慮」が進んでいると思う業界・ジャンルをすべてお選びください。
(複数回答/TOP5)
■サロンでのエシカルな取り組みについて
Q. あなたが利用している美容サロンで、「エシカルな取り組み」をやってほしいと思いますか。
(単一回答)
※3ぜひ取り組んでほしい
※4取り組んでくれるとうれしい
※5あまり取り組みをしてほしいと思わない
※6取り組みをしてほしいと全く思わない
<研究員からのコメント>
この1年間、消費者のサステナビリティ関連用語の認知が進んだ背景には、企業のESG経営(「環境・社会・企業統治」を重視する経営)がますます高まってきたことで、消費者がTVやネットでSDGsなどの用語を目にする機会が着実に増えてきていることが影響しているのかもしれません。
また、今年初めて調査した「ダイバーシティに関する配慮が進んでいる業界」には、1位は男女ともファッション・アパレル業界がランクイン。この業界はLGBTQを支援する企業や、プラスサイズモデル、制服のジェンダーレス化などダイバーシティの取り組みがニュースになることも多いです。また、美容サロンも男女ともトップ5にランクイン。男性が美容を取り入れる最初の入り口が美容サロンとなることも多いため、性差のない美容の普及の一つの手段として美容サロンが期待されます。
『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子
■エシカル消費につながる美容サロンの利用意向
女性の1位は「スタッフの手荒れ防止など、肌にやさしい薬剤の使用」で、昨年から5.0ポイント増加し、2位「オーガニックな薬剤やシャンプー等の使用」と順位が逆転。3位「リサイクル可能な容器の使用」(26.0%)、4位「スタッフが長時間労働にならないような配慮」(24.2%)も昨年から5ポイント以上増加している。
Q. エシカル消費につながる美容サロンについて、あなたが利用してみたいと思う美容サロンの特徴をお選びください。
(複数回答/TOP5(女性))※2022年女性の降順でソート
※病気や事故などで頭髪に悩みを抱える子どもたちに、寄付された髪の毛で作った医療用ウィッグを無償で提供する活動
<研究員からのコメント>
エシカルな美容サロンの特徴では、女性の1位「スタッフの手荒れ防止など、肌にやさしい薬剤の使用」は前年より5ポイント増加しました。美容室では、シャンプーやカラー剤での手荒れが原因で美容師を辞めざるを得ないスタッフもいるほどです。特に若年層の消費者は、年齢の近いアシスタントに対して共感の気持ちが強いのかもしれません。同時に肌にやさしい薬剤は、結果として環境にもやさしくエシカル消費につながっているといえます。男性の1位は、「オーガニックな薬剤やシャンプー等の使用」、2位は「リサイクル可能な容器の使用」と、女性同様に商品や環境に対する関心が高くなっています。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)
■美容サロンにおける、エシカル消費につながる商品の購入意向
美容サロンでのエシカル商品の購入意向者(「購入意向あり・計」)は、女性が72.3%、男性が63.8%。女性は2021年より「購入意向あり・計」が約14ポイント上昇。
Q. 美容サロンで「エシカルな商品」を販売しているとしたら、今後商品を購入したいと思いますか。
(単一回答)
■化粧品購入における、エシカル消費につながる商品の購入意向
化粧品使用者のエシカル商品購入意向(「エシカル意向あり・計」)は、女性が51.4%、男性は68.3%。化粧品購入における「エシカル意向あり・計」は、男性が女性を大きく上回る。
Q. 化粧品を購入する際、「エシカルな商品」かどうか意識して選びたいと思いますか。
(単一回答)
■美容サロンのダイバーシティに対する取り組みについて
自分が利用する美容サロンに、ダイバーシティな取り組みを「ぜひ取り組んでほしい」「取り組んでくれるとうれしい」とする割合の合計は男性が47.1%、女性が49.2%で、男女とも約半数を占める。
Q. あなたが利用している美容サロンで、「ダイバーシティに対する取り組み」をやってほしいと思いますか。(単一回答)
■エシカル・ダイバーシティに配慮した美容サロンへの印象
男性の1位は、「お客さまも大切にしてくれそう」、2位は「環境に対する意識が高い」。女性の1位は「メニューが高そう」で、2位の「お客さまも大切にしてくれそう」を僅差で上回る。男女ともトップ5からは、料金に対する不安もうかがえるが、「お客さま」「スタッフ」「環境」に対するポジティブな印象が浮かびあがる。
Q. 「エシカル消費につながる美容サロン」「ダイバーシティに配慮した美容サロン」に対してあなたはどのような印象をお持ちですか。(複数回答/TOP5)
<研究員からのコメント>
自分が利用するサロンでのダイバーシティに対する取り組みは、「取り組んでほしい・計」が男女とも約半数を占めました。実は美容サロンでの「多様性」には、「お客さまとの会話」も含まれます。ライフステージや価値観が多様化する中で、「彼氏/彼女いるの?」「ご結婚は?」といった会話に対しても違和感を抱くなど、配慮を求める方もいらっしゃるのではないでしょうか。美容サロンの場合、お客さまはサロンで1時間半程度、スタッフと近い距離で過ごします。だからこそ、多様な価値観を理解し、お客さまの個別性に配慮した接客や会話の積み重ねが大切になってきます。
(『ホットペッパービューティーアカデミー』研究員 田中 公子)
■調査概要
調査名 :美容サロンのサステナビリティに関する利用者の意識調査2022
調査手法:インターネットリサーチ
調査時期:2022年9月19日(月)~2022年9月20日(火)
調査対象:各美容サロン※のいずれか過去1年以内利用者
女性2,000人(20~50代、各年代500人)、男性1,000人(20~50代、各年代250人)
※美容サロン:ヘアサロン、ネイルサロン、エステサロン、リラクゼーションサロン、アイビューティーサロン
詳細はこちら:https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/trade/salon/42897/
■『ホットペッパービューティーアカデミー』とは
美容に関する調査研究機関。「美容の未来のために、学びと調査・研究を」をビジョンに 2014 年に開校しました。美容サロンのマネジメントやマーケティングを学ぶ「経営セミナー」、美容センサスなどの「調査研究」、訪問美容・女性活躍・SDGsなどの情報提供・イベント開催などをはじめとした「サステナビリティ活動」を柱に、全て無料で美容業界へ情報発信しています。これらの活動により、美容業界の成長に寄与する場の提供を目指しています。 https://hba.beauty.hotpepper.jp/
■『ホットペッパービューティーアカデミー』のサステナビリティの取り組み
ホットペッパービューティーアカデミーでは、サステナビリティに関し「訪問美容」「女性活躍」「若手活躍」「SDGs」のテーマで情報を発信し、美容業界の持続的な発展に寄与する場の提供を目指しています。2022年には、「美容業界で取り組むSDGs」として、「エシカル」「ダイバーシティ」のテーマに加えて「DX」に関する調査や活用事例も発表しています。「DX」の推進を図ることでSDGs目標達成に寄与することを目指します。https://hba.beauty.hotpepper.jp/think/
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