女性管理職が65%を占めるH&Mジャパン、国際女性デーに合わせて「女性のエンパワーメント」に関する社長のインタビューを公開

ファッションとクオリティを最良の価格でサステナブルに提供するH&Mは、3月8日(水)の国際女性デーに合わせて、H&Mジャパンの代表取締役社長であるアネタ・ポクシンスカによる「女性のエンパワーメント」に関するインタビューを公開します。
 

女性管理職が65%を占めるH&Mジャパン、国際女性デーに合わせて「女性のエンパワーメント」に関する社長のインタビューを公開のサブ画像1_H&Mジャパン代表取締役社長のアネタ・ポクシンスカH&Mジャパン代表取締役社長のアネタ・ポクシンスカ

  • H&Mのインクルージョン&ダイバーシティに関する取り組み

H&Mが世界的に成長した要因の一つがインクルージョン&ダイバーシティ(包括性と多様性)であったと言っても過言ではないほど、インクルージョン&ダイバーシティの考え方はH&Mの企業文化に深く根付いています。「ファッションとクオリティを最良の価格でサステナブルに提供する」というビジネスのコンセプトも、ファッションをどんな人にも手の届くものにしたいというインクルージョン&ダイバーシティの考え方そのものであり、社員全員が共有する価値観の中にも「We believe in people(人を信じて任せる)」、「One Team(ひとつのチーム)」といった個性とチームの協調性の両方を尊重する考え方が含まれています。

創業当時からこの価値観を大切にしながら成長を遂げ、H&Mグループ全体としては、女性社員の割合が76%、女性管理職の割合は74%を占めています。世界で80近くに渡る国や地域でビジネスを展開している今なお、この価値観や企業文化はどこの国や地域においても根付いており、日本でのビジネスを行っているH&Mジャパンも同様です。H&Mジャパンにおいては女性社員の割合が77%、女性管理職の割合は65%となっています。

そして今回、H&Mでは「女性の活躍推進」や「ジェンダー平等」についての認識を広め、継続的に行動を起こし、前進させることのきっかけとなることを望み、国際女性デーに合わせてH&Mジャパン代表取締役社長であるアネタ・ポクシンスカによるインタビューを公開いたします。
 

  • H&Mジャパン代表取締役社長、アネタ・ポクシンスカによるインタビュー

H&Mでは、I&Dに関してどのようなビジョンを持っていますか?

インクルージョン&ダイバーシティ(包括性と多様性)とは、世界中のあらゆる人々にとってそれぞれ異なる意味を持ちますし、常に変化するものでもあることから、とても複雑なものだと思います。その中でH&Mとして私たちが時間をかけて築き上げたいのは、インクルージョン&ダイバーシティがいついかなる時も私たちの思考と行動の前提にあり、私たちが行うすべての行動と選択の土台となるような文化です。H&Mは、世界で80近くの市場に展開するグローバル企業であり、さまざまな文化や背景を持つ社員がいます。多様性は新しい視点をもたらし、ビジネスを成長させる重要な要素だと考えています。また、多様性がより良いビジネス成果をもたらすことも証明されています。これこそが、私たちの成功の最も大きな理由の1つだと思っています。グローバルにビジネスを展開するブランドとして、私たちはすべての人を受け入れ、すべての人と文化を尊重し、それを反映させるような環境を作る必要があると考えています。

H&Mでは、女性のエンパワーメントやインクルージョン&ダイバーシティはどのように日々体現されていますか?

H&Mでは、ジェンダー平等や多様性は特別なテーマと言うよりも、日々のルーティーンのように組み込まれています。これは、インクルージョン&ダイバーシティが自然に根付いているH&Mの企業文化や価値観によるものが大きいと思います。外部に発信するときや、社内でもこのテーマについて深く掘り下げて話すときには、「店長の何割が女性か」といった事実や数字を調べることもありますが、「女性をもっと雇いましょう」というような決断の仕方はしていません。また、女性やLGBTQと言った方々だけでなく、すべての人がそれぞれに個性を持っていて、そのすべての人が自分らしくいられるかどうかということをH&Mでは大切にしています。インクルージョンとダイバーシティは継続的に取り組むべきトピックです。私たちの唯一無二のカルチャーを通じて、誰もが自分らしく、さらに活躍できる職場を提供し、変化を導くブランド・企業として社会をインスパイアするような取り組みを続けていきたいと考えています。

H&Mの規模や影響力を使って「ジェンダー平等」について日本の社会をインスパイアするために、どんな役割を果たせると考えていますか?

私たちはどのような社会の問題や課題に対しても、役割を果たすことに全力を尽くしたいと考えています。日本においては、まだまだ社会全体のジェンダーギャップを埋める必要性があると思います。その上で私たちはグローバル企業としてH&Mの規模の大きさを活用しながら、社会の人々にもっとポジティブな影響を与えることができると信じていますし、社外の人々や組織を後押しし、鼓舞できるような取り組みをもっと加速させることができると思っています。もちろん私たちは完璧ではありませんし、まだまだ成長の余地がありますが、さまざまな形で変化をリードしていくこともできると信じています。

日本社会において「ジェンダー平等」を加速させるために必要なことは何だと思いますか?

日本の現状には文化的な要因もあると思いますが、私たちはどの国籍であれ皆それぞれが異なる信念を持って育っていることを忘れてはいけませんし、この「ジェンダー平等」というものは一日で解決できるものではないことを理解することも大切だと思います。
私の出身地であるポーランドの伝統的な町においても、ジェンダー平等はそこまで当たり前に浸透しているものではありませんでしたが、年月とともに変わってきています。実は私の夫は、新しい法律が制定された後、ポーランドで最初に育児休暇を取得した男性の一人でした。これは社会や人々が声をあげたことで起きた変革などではなく、単に政府による制度が導入され、人々が新しい制度に適応しはじめたことによるものです。外から入ってきた文化が物事を変えることもあれば、政府の法律や制度が育休などを求めやすくすることもあるのだと思います。

リーダーとして最も大切にしていることは何ですか?

リーダーとして、私は常に目的と勇気を持ってチームをリードしたいと思っています。これは私にとってビジネスを遂行する上でとても大切にしていることで、特に世界が絶えず変化している中で多くの課題や困難に直面しているビジネスにおいて非常に重要だと思います。また、長期的なビジョンを常に念頭に置くことも重要だと思います。それによってチームが日々の仕事を遂行するのに役立つだけでなく、チームが力を発揮することにも役立つと思います。また、困難に直面したときには、常に前向きでいること、そして好奇心を持つことも大切だと思っています。これらのことを意識しながらチームを率いることで、私たちは一体となり、目的に忠実でいられるのだと思います。

成功を目指す女性たちにアドバイスをお願いします。

ぜひ勇気をもって、自分の情熱を追求してくださいとお伝えしたいです。日本では、家事と仕事の両立を求められることが、女性が直面する大きな課題としてあるのだということを知りました。また、「自分が産休などに入ることで他の人の仕事が増え、誰かが迷惑を被る」という考え方にも驚きました。私は、産休などは単なる人材育成の一環であると捉えていて、「誰かが迷惑を被る」という考え方は持っていません。「他の人の仕事が増える」のではなく、「他の人に新しいチャンスが生まれる」と考えられたら良いと思います。

H&Mのインクルージョン&ダイバーシティに関する取り組みはこちらをご覧ください。
https://www2.hm.com/ja_jp/sustainability-at-hm/our-work/for-all.html

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