完全NON-FIT型木材・製造業生産副産物ハイブリッド燃料による脱炭素電源開発事業の開始決定のお知らせ

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~グリーンエネルギーは使う時代から創る時代へ!地方創生型カーボンニュートラル新産業の創造~

このたび、当社は三重県松阪市において、完全NON-FIT型※1木材・製造業生産副産物ハイブリッド燃料による脱炭素電源開発事業を開始することを決定いたしましたので、お知らせいたします。
※1 FIT制度とは、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことであり、「太陽光」「風力」「水力」「地熱」「バイオマス」のいずれかによる再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。

グリーンエネルギーは使う時代から創る時代へ!脱炭素社会実現を切り拓く新事業
本事業は、バイオマスパワーテクノロジーズ株式会社(以下「BPT」)が、2021年7月に設立したパワーエイド三重合同会社(本社:三重県松阪市)が建設・運営する、完全NON-FIT型で組成する木材・製造業生産副産物ハイブリッド燃料による脱炭素電源を開発する事業(発電所名:パワーエイド三重シン・バイオマス™松阪発電所、以下「本発電所」)です。
パワーエイド三重シン・バイオマス™松阪発電所 イメージパース図:ウッドピア松阪内

 

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BPTの企業理念は、『バイオマスによる地方創生エネルギー事業~資源循環型社会の創造~Building the possibilities of Biomass Energy』であり、本理念をBPTグループ会社全社で共有し、バイオマスエネルギーを新しいエネルギー経済のかたちとして地域社会のなかに創り上げていくことに全力を注いでいます。2050カーボンニュートラルを見据え、SDGs×ESG時代に相応しいグリーン成長戦略の一翼を担うべく、新しい林業およびエネルギー事業の創造を通じて、サーキュラーエコノミーを推進し、地域経済の活性化と脱炭素社会構築に貢献するべく活動しています。
本事業は、事業者さまから回収した木質系生産副産物とプラスチック系資源(以下「RPF」)を発電所でハイブリッド燃料として使用し、事業者さまにグリーン電力として循環させる新たな仕組みであり、私たちはこれを【インターナルカーボンサーキュレーションシステム】と名付けております。このシステムは、SDGs・ESGの観点から、廃棄物の削減に貢献するソーシャルグッドな仕組みであり、従来型の廃棄物を廃棄物として処理する方法ではなく、有価物すなわち製造業由来の生産副産物として買取り、エネルギー資源として利用するものです。私たちはこれを令和時代における新しい燃料コンセプト、【シン・バイオマス™】商標登録出願中)として定義いたしました。その特徴は、大きく次の5つです。

1. 地元経済に根付いた地域裨益型小規模分散電源であること
本発電所は、三重県多気町に所在するホクト株式会社※2(以下「ホクト」)の三重きのこセンターから排出される廃菌床(使用済み培地)ならびに主に中部圏から排出されるリサイクル木材チップおよびRPFを発電燃料としている。発電された電力は、15年間にわたり燃料サプライヤーであるホクトに対して供給される予定であり、多気町の廃棄物処理業務の負担を低減しつつ、地域における資源・エネルギー循環経済の構築に貢献するものである。
※2 ホクト株式会社(本社:長野県長野市)は、きのこの研究開発・生産・販売まで携わる日本唯一の「きのこ総合企業グループ」です。パワーエイド三重とホクトは、2021年11月に稼働を開始した三重きのこセンターから排出される「使用済み培地」を活用した「サーキュラーエコノミー生産モデル」を確立するため、2021年7月以来、事業化検討および実証試験を進めてまいりました。具体的には、SDGs・ESGの観点から地球温暖化対策に寄与すると共に、使用済み培地をエネルギー化し、そのエネルギーを活用してきのこの生産をするサーキュラーエコノミー生産を実現することで、資源循環とエネルギー循環を両立し環境に配慮された持続可能なきのこ生産、および脱炭素社会におけるサステナブルなビジネスモデルとなることを目指しています。

2. 

製造業生産副産物を主燃料とする

ハイブリッド型の構成であること


使用する燃料は、製造業における生産由来副産物、きのこ等の廃菌床(使用済み培地)、清涼飲料水の茶滓・コーヒー粕、製材端材・建材用木枠や梱包材・木製パレット、ペーパースラッジ・不織布コットン、放置竹・災害木や剪定枝といった純然たるバイオマス燃料と、廃プラや廃ゴム・スポンジ製品などの非化石燃料を最適にブレンドしたハイブリッド型の燃料構成、すなわち【シン・バイオマス™】による燃料ポートフォリオである。

3. SDGs・ESGに相応しい地方創生エネルギー事業であること
これは、SDGsにおけるゴール12(つくる責任、使う責任)の環境負荷軽減・環境保全の観点からエネルギー燃料として活用するものであり、これにより、ゴール7(エネルギー)・11(住み続けられるまちづくりを)・13(気候変動)・15(森林資源)の達成に寄与するとともに、SDGs・ESGに相応しい地域創生エネルギー事業であることを意味する。

4. 地域内サーキュラーエコノミーの実践と全国展開が図れること


 今後、BPTは、ホクトをメインの事業パートナーとして、ホクトきのこセンターが立地する長野・静岡・富山・香川県等、他地域においても、本プロジェクト展開を構想・提案していく予定である。

5. 地域経済の活性化と脱炭素社会の構築に貢献すること


本事業は、PKS(パーム椰子殻)に代表される輸入材利用型大型バイオマス発電事業とは異なり、地産地消型の小規模分散発電事業であり、【シン・バイオマス™】のコンセプトは、地域循環型資源およびバイオマスエネルギー活用の新たな形として本質的に利用されるべきものである。
また、本事業はFIT制度、すなわち国民負担に依存しない完全NON-FIT型にて開発推進する事業である。

本事業の構築により、サステナブルエネルギーの推進を先導する、EX(Energy Transformation)・GX(Green Transformation)アクセラレーターとして、我が国の「2050カーボンニュートラル」実現に向けた地域脱炭素を推進するとともに、昨今のエネルギーを巡る需給状況の厳しさを踏まえ、エネルギーの安定供給という国家的社会的課題解決の一翼を担うことを目指してまいります。

この【インターナルカーボンサーキュレーションシステム】およびシン・バイオマス™構想に基づく完全NON-FIT型ハイブリッド発電事業の概要は次表のとおりです。

パワーエイド三重シン・バイオマス™松阪発電事業の概要

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インターナルカーボンサーキュレーションシステムの概念図

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※3 RE電源とは、「再生可能エネルギー(Renewable Energy)」を利用した電源のことであり、具体的には、石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは異なり、太陽光や風力、バイオマス、地熱、水力といった地球資源の一部など自然界に常に存在するエネルギーのことです。その大きな特徴は、「枯渇しない」「どこにでも存在する」「CO2を排出しない(増加させない)」の3点です。また、企業にとってステークホルダーとなる株主は、SDGsやESGを重視した投資行動をより一層強めており、長期的なリスクを持っていると判断された企業は敬遠されるようになってきています。このように、可能な限り多くの再生可能エネルギーによって、事業活動で消費するエネルギーを調達することが、これからの持続可能な社会をつくりあげていくうえで必要なステータスとなってきています。

※4 PPSとは、「特定規模電気事業者(Power Producer and Supplier)」の略で、50kW以上の特定規模の需要者に対して電気を供給できる事業者を指します。これまで日本の電気供給は、「一般電気事業者」と呼ばれる10社の大手電力会社による電力供給体制がとられてきました。これに対して、PPSは、2000年に行われた電力改革でスタートした電力の部分自由化を機に、電力事業に新規進出した事業者であり、経済産業省は2012年3月からPPSを「新電力」という名称に定義しました。その後、「大手地域電力会社」と「新電力会社」という名称が一般的に使われるようになっています。

以 上

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