戦争の犠牲となった子どもたちを敵味方なく支援する「セーブ・ザ・チルドレン」という組織を設立し、世界初の公式文書「ジュネーブ子どもの権利宣言」の草案を書いた女性、エグランタイン・ジェブ。そんなジェブの一生を美しい絵柄とわかりやすいストーリーでコミック化! ロシアのウクライナ侵攻など、戦争が日々の生活に影響を与えている今こそ読みたい1冊です。
まんがで読む伝記「コミック版世界の伝記」シリーズ最新刊は、子ども支援活動を行う民間・非営利の国際組織NGO(非政府組織)「セーブ・ザ・チルドレン」を創設し、子どもの権利に関する世界初の公式文書を起草した女性、エグランタイン・ジェブを描きます。
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書誌情報 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/7107054.html
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目次
エグランタイン・ジェブって誰?
エグランタイン・ジェブは、19世紀後半のイギリスに生まれた女性です。戦争の犠牲となった子どもたちを敵味方なく支援する「セーブ・ザ・チルドレン」という組織を、1919年に設立しました。「セーブ・ザ・チルドレン」は、現在も世界中の子どもたちを支援するNGOとして活動しています。ジェブは、子どもの権利に関する世界初の公式文書「ジュネーブ子供の権利宣言」を書き、その理念は現在の国連の「子どもの権利条約」にもつながっています。
100年ほど前の世界では、「子どもの権利」や「子どもの福祉」という考えはまだ確立されておらず、戦争や災害で真っ先に犠牲になるのは、弱い子どもたちでした。また、生まれた身分によって、受けられる教育もまったく違っていました。そんな社会のあり方に疑問を投げかけ、「子どもの権利」について初めて公的に提唱した人物がエグランタイン・ジェブなのです。
- 「子どもの権利」とSDGs
2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs=Sustainable Development Goals)」。将来の環境や資源を守り、すべての人が安心して暮らせるようにするための「だれひとり取り残さない」目標のことです。大きな17の目標があり、子どもの権利に関係する目標もたくさんあります。「貧困をなくす」「飢餓をゼロに」「健康と福祉」「質の高い教育」「ジェンダー平等」などがあります。子どもの権利を守ることは、SDGsの実現への大きな一歩なのです。
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そんなジェブの伝記のコミック化にあたり、以下の3チームが強力タッグ!
原作を担当したのは、『図説 英国メイドの日常』『図説 英国貴族の令嬢』(いずれも河出書房新社)などの著作を持ち、アニメ『英國戀物語エマ』や『黒執事』では、英国文化アドバイザー(時代考証)を務める村上リコ(むらかみ・りこ)。
漫画の執筆は、コミック版 世界の伝記シリーズで『松尾芭蕉』『グレース・ケリー』『アガサ・クリスティー』『エメリン・パンクハースト』(すべてポプラ社)などの実績を持つ少女漫画家の瑞樹奈穂(みずき・なほ)が担当。複雑な当時の時代背景と、悩みながらも自らの信念のために前進し続けたジェブの人生をわかりやすく感動的にまとめ上げました。
監修は「セーブ・ザ・チルドレン」の日本での活動団体である「公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」。セーブ・ザ・チルドレンは、「子どもの権利」の起草のみならず、100年以上にわたる活動からも「パイオニア」として、国連や各国政府からもその専門性を認められ、日本を含む30か国の独立した組織が連携し、約120か国で子ども支援活動を展開しています。
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読みやすいマンガページと、ていねいで充実した解説ページ
エグランタイン・ジェブは、日本ではほとんど名を知られていない女性ですが、悩み、傷つきながらも、世界中の子どもたちの幸せのために尽くしたジェブの生きざまは、きっと子どもたちにも新たな気付きとなるでしょう。
ロシアによるウクライナ侵攻や、終わらない民族紛争、続く災害、貧困問題など、さまざまな危険にさらされている子どもたちは、ジェブの時代から100年がすぎてもまだまだ世界中に大勢います。
このコミック版世界の伝記『エグランタイン・ジェブ』は、親子で、きょうだいで、友達と、学校で、と様々な場面で、「子どもの権利」について子どもたち自身が考えるきっかけとなる1冊となるのではないでしょうか。
また、エグランタイン・ジェブという女性の生き方を理解する助けとなる記事ページと、年表も充実。原作者である村上リコ氏が執筆した記事では、当時の社会情勢やボランティア活動、ジェブを支えた人物について解説。また、年表で生涯を簡潔にわかりやすく紹介しています。
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著者情報
漫画:瑞樹奈穂(みずき・なほ)
漫画家。月刊「LaLa」(白泉社)にてデビュー。『友達と恋人と私』で第17回アテナ新人大賞新人賞受賞。『雨にもまけず粗茶一服』(原作:松村栄子)を「ピアニッシモ」(ポプラ社)にて連載。コミック版 世界の伝記シリーズでは『松尾芭蕉』『グレース・ケリー』『アガサ・クリスティー』『エメリン・パンクハースト』(すべてポプラ社)を担当。現在は主にウェブコミックで活躍中。
原作:村上リコ(むらかみ・りこ)
文筆・翻訳家。主な著書に『図説 英国メイドの日常』『図説 英国貴族の令嬢』(いずれも河出書房新社)、翻訳書に『ミセス・クロウコムに学ぶ ヴィクトリア朝クッキング』( アニー・グレイ、アンドリュー・ハン著/ホビージャパン)、『図説 英国のインテリア史』(トレヴァー・ヨーク著/マール社)がある。『コミック版世界の伝記 エメリン・パンクハースト』(ポプラ社)のシナリオを担当。『英國戀物語エマ』『黒執事』など、アニメーションや小説の考証も手がける。
監修:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
1919年にエグランタイン・ジェブによって創設された、子ども支援活動を行う民間・非営利の国際組織「セーブ・ザ・チルドレン」の日本での活動団体。セーブ・ザ・チルドレンは、「子どもの権利」の起草のみならず、100年以上にわたる活動からも「パイオニア」として、国連や各国政府からもその専門性を認められている。日本を含む30か国の独立した組織が連携し、約120か国で子ども支援活動を展開している。
https://www.savechildren.or.jp/
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書誌情報
コミック版世界の伝記(54)
『エグランタイン・ジェブ』
漫画:瑞樹奈穂
原作:村上リコ
監修:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
発行・発売:株式会社ポプラ社
ISBN978-4-591-17750-1
判型:菊判(226mm × 161mm) ハードカバー
ページ数:126ページ
主な対象年齢・学年:小学校3年生~6年生
定価:1,320円(10%税込)
Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4591177505/
書誌情報 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/7107054.html