生殖補助医療の自動化機器を開発する株式会社アークス、プレシードラウンドで7千万円の資金調達を実施

医療機関と連携したデータ収集および製品開発を加速

生殖補助医療(ART)をAIやロボット技術を活用して自動化することを目指すスタートアップの株式会社アークス(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:棚瀬将康、以下「アークス」)は、株式会社ディープコア(本社:東京都文京区)および、株式会社みらい創造機構(本社:東京都渋谷区)を引受先としたJ-KISS型新株予約権の発行により、プレシードラウンドでの総額7千万円の資金調達を実施したことをお知らせいたします。調達した資金で、大学や医療機関と連携し、生殖補助医療の成功率向上を図る機器開発を推進して参ります。

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  • 生殖補助医療の状況と課題について

 生殖補助医療とは、体外受精や顕微授精など、高度に人の手を介在させた不妊治療のことです。出産年齢の高齢化が進む先進国で近年著しく増加しており、実際日本の子供の16人に一人が生殖補助医療で誕生しています。今後世界的にも生殖補助医療での出生数は増加していくと予測されています。生殖補助医療は、自然に妊娠することが難しい夫婦にとって、希望の光となる医療です。
 生殖補助医療は最近まで自由診療であったため、特に患者様の経済的負担が非常に大きかったですが、2022年4月からようやく生殖補助医療にも保険適用されることとなりました(一部適用外)。保険適用により患者様の経済的負担が軽減し、これまで経済的な事情から生殖補助医療を受けられなかった人でも、治療を受けられるようになることが期待されています。
 一方、生殖補助医療を行う医療機関においては、医療の質を維持・担保し、治療の成功率を向上させるのは簡単ではありません。それは、生殖補助医療においては、胚培養士と呼ばれる専門職が顕微授精などの高度な技術を用いて、卵子と精子を受精させ、胚を作る工程を担いますが、この胚培養士を育成、安定的に確保することが難しいためです。
 

  • アークスについて

 アークスは「誰もが安全で質の高い不妊治療を受けられる世の中」の実現を目指し、AIおよびロボット技術を活用した生殖補助医療の質及び成功率向上ための新しいプロダクト開発に取り組んでいます。

  • 資金調達の目的と今後の展望

 アークスは今回調達した資金を用いて、大学との共同研究、医療機関と協力したデータ収集、AIやロボティクスをコアとした自社内での技術開発を加速させ、胚培養士の高度な判断を支援するAI支援システムおよび、培養室作業を自動化するためのプロダクトの開発を進めます。

  • 投資家からのコメント

・DEEPCORE TOKYO 2号投資事業有限責任組合 (運営会社: 株式会社ディープコア), Senior Investment Director 左 英樹 氏
 在約14人に1人が、顕微授精を始めとする高度生殖補助医療("ART")を通じて出生する時代と言われており、2022年4月の不妊治療の保険適用により、今後さらにARTを通じた出生児が増えることが予想されます。一方で、顕微授精等のプロセスを実際に行う医師や胚培養士は、精子の判別・抽出や、卵子への授精作業など高度な知識や手技のレベルが求められるものの、医師や培養士自体の数が足りておらず適切に検査を運用することができていない等の課題が存在しています。同社が、今回調達した資金を活用し事業や研究開発を加速することで、誰もが安全で質の高い不妊治療を受けられる世の中を実現してくれると信じています。今後も同社の成長をサポートしていきます。

​・みらい創造二号投資事業有限責任組合 (運営会社: 株式会社みらい創造機構), Capitalist / Brand Manager 南 百合子 氏

 国内の出生数が昨年、初めて80万人を割り込むなど、少子化は深刻な社会問題となっており、岸田内閣が掲げる「異次元の少子化対策」が話題となっています。アークス社は不妊治療の質と成功率をテクノロジーの力で向上させ、少子化問題へ貢献するスタートアップです。大学や医療機関との研究成果をアークス社が社会実装していくのに際し、私たちはアカデミア連携や資金面、事業面から支援し、「誰もが安全で質の高い不妊治療を受けられる世の中」を共に実現させたいと考えております。

  • アークス代表取締役 棚瀬将康からのコメント

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 2022年3月のアークス創業以降、私がこれまで培ってきたAIやロボティクスの技術をベースに、現場の方々や患者様に貢献し、生殖医療の質を向上させられるようなことはないかということを軸に、大変多くの方々に支えていただきながら事業検討およびシーズ開発を行ってまいりました。
 今回、約半年以上の検討期間を経て、ディープテック領域やアカデミア領域に明るいディープコア様やみらい創造機構様が我々のチームに加わっていただけたことは大変心強く感じております。
 まずはしっかりとベースとなるコア技術を確立し、社会実装できるよう邁進します。今後ともアークスをどうぞよろしくお願いいたします。

<プロフィール>

 京都大学大学院修了。2014年トヨタ自動車株式会社に入社し、先進安全技術の開発に従事。2019年には株式会社アラヤに入社し、AIエンジニアとして大手企業様向けのAIシステムの開発および導入を推進。2020年には株式会社Jmeesへ入社し、クラスⅡ相当の医療用AI支援システムの開発をリード。2022年にアークスを創業し、代表取締役に就任。
 

  • 採用募集について

 アークスでは、事業を加速させるため、AIエンジニア、ロボットエンジニア、プロダクトマネージャーを積極的に採用募集しています。アークスのビジョンに共感し、自律性高く、スタートアップとしてはまさにこれから本格的に立ち上がろうとしているアークスと走り抜けてくれるメンバーを募集しています。以下よりお問い合わせください。

アークス採用募集ページ:

https://www.arcs-inc.jp/recruit

【会社概要:株式会社アークス】

生殖医療領域におけるロボットおよびAI技術を活用した製品開発
代表取締役:棚瀬将康
設   立:2022年3月14日
U R L:https://www.arcs-inc.jp

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