サーキュラーヴィレッジ・大崎町で循環型社会構築に向けた新たな研究プログラムがスタート。「サーキュラーヴィレッジラボ」所長に大岩根尚氏を任命

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一般社団法人大崎町SDGs推進協議会(所在地:鹿児島県大崎町 代表理事 千歳史郎 以下、大崎町SDGs推進協議会)は、サーキュラー・エコノミー(*1)を推進する「サーキュラーヴィレッジ・大崎町」にて、大崎町やこれからの社会に必要な科学的知見からの評価・研究・実践を行うためのプログラム「サーキュラーヴィレッジラボ」を開始いたします。本プログラムの監修・コーディネートを実施する初代所長には、元南極観測隊で、現在も気候変動やSDGs推進に関する活動に積極的に取り組む、大岩根 尚氏 (博士・環境学)を任命いたしました。今後「大崎リサイクルシステム」(*2)のアップデートと展開をおこなう上で、大崎町に不足する科学的な知見や循環型社会構築に向けた新しい社会システム・製品の開発能力を、本プログラムを通じて補完することで、企業・研究者との連携を強化してまいります。

《本プログラムの実施背景》
 20年以上に渡って住民や企業、そして行政が連携して構築してきた「大崎リサイクルシステム」。大崎町SDGs推進協議会では、この仕組みを、より循環型で地域住民にとって便利なものとするためには、大崎町内に流入・消費される製品を製造するメーカーや小売店、物流企業などとの連携が不可欠と考えます。
 2021年10月7日(木)には、大崎町SDGs推進協議会と連携し、大崎町を舞台により環境負荷の低い循環型社会システムの研究・開発に共に挑戦する企業・団体・自治体の募集を開始いたしました(*3)。
 企業等との取り組みが「本当に環境・社会・経済の全てにとって良い効果をもたらすか」という視点で、本プログラムを通じて町外の研究者とともに調査・研究をおこない、そこで得た知見やデータをもとに各プロジェクトを進めてまいります。2021年度は、特に大崎町の廃棄物処理の仕組みの環境への影響評価を中心に調査をしていく予定です。

(*1)従来の「大量生産・大量消費・大量廃棄」のリニアな経済(線形経済)に代わる、製品と資源の価値を可能な限り長く保全・維持し、廃棄物の発生を最小化した経済を指す(環境省資料より引用|http://www.env.go.jp/recycle/mat02r.pdf
(*2)住民・企業・行政の協働による、焼却炉に頼らない低コスト*な廃棄物処理システム(*低コスト:環境省策定一般廃棄物会計基準に基づき大崎町が算出)
(*3)2021年10月7日配信:サーキュラーヴィレッジ・大崎町で、循環型社会の構築を協働する企業・団体・自治体を全国から募集開始。本年度のテーマは「環境負荷の低い商品の生産・販売・流通方法の開発」と「大崎リサイクルシステムの展開」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000085406.html

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△本プログラムは、大崎町ヴィジョンマップの上記赤丸部分に該当します。

《所長プロフィール》
●大岩根 尚氏(おおいわね ひさし)

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1982年宮崎生まれ、硫黄島在住。
地質学・海洋地質学を専攻し、2010年に東京大学にて博士号(環境学)を取得。卒業後は国立極地研究所にて南極観測隊として、気候変動に関連する研究に従事。2013年10月、鹿児島に移住し、三島村の役場職員に転身。地球科学を活かした地域活性化に取り組む。2017年、同村の硫黄島に移住し合同会社むすひを起業。自然に触れながら地球と自分について考える自然ガイドやリトリート、全年齢層を対象にした気候変動やSDGs、キャリアなどの講演やワークショップ、 書籍「DRAWDOWN」の翻訳協力や実践サポートなど、「人と地球をむすびなおす」というコンセプトで活動。NPO薩摩リーダーシップフォーラムSELF理事、株式会社musuhi取締役、喜界島サンゴ礁科学研究所サイエンティフィックコーディネーターなど、鹿児島を中心とした様々な組織に関わり、地球規模の課題と地域とをつなぐ活動を進めている。

●就任にあたってのコメント

 初めて大崎町にお伺いしたとき、多くの住民や行政の方々が、分別の必要性や地球の持続性について考え、自分たちの言葉で語っていることに感動しました。それから2年以上のお付き合いになりますが、大崎町に来るたび、行政や住民の方々の思いの強さを感じています。

 私自身、所長という肩書きではありますが、研究者・行政・住民の方々が、調査の内容や意義を理解しあうための翻訳をするのが役割です。ラボとしては、最初にリサイクルの環境負荷についての調査を行いますが、成果が住民の方々の日常生活に受け入れられることも大切です。そのために、環境負荷だけでなく、社会的・経済的な側面からも調査を行い、改善の余地を探します。「大崎リサイクルシステム」を、環境、社会、経済にとってよりよい仕組みへとアップデートすることができれば、この取り組みは日本だけでなく世界中に広まり、循環型の世界に近づくはず。

 そんな未来を目指して、研究者の方々が出した成果を住民の方々に対してきちんと共有・提案し、暮らしに反映し、社会へのインパクトを生みたいと考えています。20年以上、リサイクルを続けてこられた大崎町だからこそ、より無駄がなく環境負荷が低く、経済的メリットにもなるモノの循環や使われ方をいち早く実践できるはず。大崎町での調査が世界の未来のためになると信じ、これから頑張ってゆきたいと思っています。ぜひ一緒に、よりよい未来を作りましょう!

《鹿児島県大崎町とは》

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⼤崎町は広⼤なシラス台地が広がる⾃然豊かな⼤隅半島に位置し、⾃治体として12年連続でリサイクル率日本一を達成し、「ジャパンSDGsアワード」内閣官房長官賞を受賞するなど、環境問題への取り組みは「⼤崎システム」として世界的に評価されています。また、温暖な気候と溢れる湧⽔で育む農畜産物は、⽣産量も国内最⼤級ながら、⾼い品質を求め常に挑戦し続けています。 
▷URL:https://www.town.kagoshima-osaki.lg.jp/

《一般社団法人大崎町SDGs推進協議会》

  • 所 在 地 :鹿児島県曽於郡大崎町菱田1441 ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅 管理棟2F
  • 代 表 者 :千歳史郎(代表理事)
  • 事業内容 :リサイクル率12年連続日本一を獲得した大崎町を舞台に、多様なパートナーと協働して研究開発・人材育成・情報発信などに取り組み、サーキュラー・エコノミーを推進する。
  • 設 立:2021年4月
  • U R L:http://osakini.org/

《本件に関するお問い合わせ》
一般社団法人大崎町SDGs推進協議会
広報担当:中垣、立花 TEL: 099-478-1487 MAIL: [email protected]
 

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