シャボン玉石けん株式会社 2022年 年頭所感

0
486
シャボン玉石けん株式会社 2022年 年頭所感のメイン画像

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

2021年は、2020年来の新型コロナウイルス感染症により、日本のみならず世界中が混沌の中にありました。人と直接会う、遠方へ出かけるといったことは制限され、心身ともに内に籠もる一年でしたが、そうした中でも弊社商品を多くの方にご愛用いただきましたことに感謝申し上げます。2022年も皆様に安心・安全をお届けし、経済活動を前進させるため尽力していく所存です。

業界では、2021年は前年に衛生対策品の需要が急激に高まったことへの反動が見られました。しかし弊社では、ハンドソープの売上は落ち着いたものの、ハンドソープ以外の商品の売上が全体的に伸びる結果となりました。これは、生活者の皆様が日常的に高い意識で衛生を守りつつ、さらに安心安全なものを求められた結果、弊社の商品を選んでいただいたのだと思います。

衛生意識が高まる一方で、アルコール消毒や手洗いの頻度が増えたことによる手荒れが気になる方、アルコールが苦手な方や化学物質過敏症の方から、衛生対策品の使用に悩まれている声が多く聞かれるようになりました。そこで、弊社では、アルコール・抗菌剤不使用で「除菌」「ウイルス不活化」を叶えるだけではなく「掃除」も含めた3役をこなす画期的な新商品として、石けん系マルチクリーナー「ふきふきせっけんバブルガード」を発売いたしました。さらに全身用の洗浄剤として「全身ケアソープバブルガード」を新発売しました。本品は、清拭剤としての機能もあり、洗い流さずに使用できるため、介護や災害時、子どもの急な発熱など入浴が困難な場合にもお役立ていただけます。日本各地で大きな災害が多発する昨今、災害時の衛生対策の重要性が増しており、今後ますます力を入れていきたい分野と考えます。

2021年10月に環境省は、石けん成分をPRTR制度(化学物質排出把握管理促進法)の指定物質とする案を取り下げ、指定しないことを発表しました。コロナ禍で石けんによる手洗いが感染症対策として重視される一方で、その石けんの成分を有害なおそれのある化学物質としてPRTR制度の対象物質とすることが検討されていたことが残念でなりません。弊社では、これまで以上に石けんの安全性を広く皆様に伝えていかなければと決意を新たにいたしました。

生活排水の環境及び生物への影響に関する実証実験プロジェクトを福岡県宗像市にある、皇室献上ワカメが採取される豊かな海に囲まれた離島、地島(じのしま)で実施し、調査結果の分析を行っております。島全体で石けん生活をするという取り組みは非常に珍しく、実際の生活環境で使用した洗浄剤が環境中にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることで、下水処理が整備されていない地域などでも石けんを広めていければと期待しております。

また、コロナ禍で使い捨てマスクやゴム手袋、アルコール消毒液の空き容器をはじめ、家での食事が増えたことによるデリバリーやテイクアウトに使用する包装容器等、プラスチックゴミの増加が危惧されています。これに限らず、地球環境問題は日々深刻さを増していますが、私どもは消費財メーカーである以上、地球の資源やエネルギーを使い、廃棄物を出すことは、避けられません。しかし、次世代に豊かな自然をつないでいくこと、人々の健康を守ることが、私どもの企業理念であり、使命であると考えています。この大きな課題に取り組む手段の一つとして、弊社では「シャボン玉石けんサステナビリティ中期計画」を策定いたしました。Z世代と呼ばれる若い世代を中心に消費者も、環境に配慮した商品への購買意欲の高まりが見受けられ、今後この動きはさらに高まることが予想されます。そうした消費者ニーズや課題解決する商品づくりをしっかりと行ってまいります。

これから新たな一年が始まりますが、2022年も「健康な体ときれいな水を守る」という企業理念のもと、不確実性が高い時代の変化や課題に柔軟に対応し、無添加石けんの更なる認知・普及に努め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

今後とも皆様のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。本年が皆様にとって輝かしい一年となりますよう祈念しまして、新年の挨拶とさせていただきます。

シャボン玉石けん株式会社
代表取締役社長 森田隼人

シャボン玉石けん株式会社 2022年 年頭所感のサブ画像1

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください