【調査レポート】ESG、SDGsの観点におけるサプライチェーンマネジメントの取り組み状況

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『ESG時代のサプライチェーンマネジメントに関する自主調査』結果の公表

株式会社日本能率協会総合研究所は、株式会社日本能率協会コンサルティングと共同で、サプライチェーンマネジメント強化の取組みがどのような状態にあるかを把握するアンケート調査を実施しました。企業経営において重要なテーマとなっているESG、SDGsなどへの対応において、サプライチェーンを所管する調達・購買部門がどのような役割を果たしているかを明らかにします。

<調査結果のポイント>
1.SDGsを重視する趣旨が経営方針等に明記されている企業は7割に達するが、調達活動具体的な事項にまで落とし込んでいる企業は4割程度に留まる。
2.6割強の企業が、サプライヤーのコンプライアンス(CSR・取引指針遵守を含む)の取組み状況をアンケートやヒアリングにより把握している。
3.自社のサプライチェーンを十分に把握していると認識している企業であっても、BCPの観点からサプライチェーン全体に渡る必要な情報をしっかり把握できているとは言い切れない。
4.サプライヤーの経営実態等の確認は、取引開始時のみ確認している企業が多く、取引継続中の確認(モニタリング)まで実施している企業は少ない。

調査結果概要

※レポート全文はこちら
https://jmar-im.com/compliance/scm/

1.調達部門の状況

  • 独立した調達部門またはサプライチェーン管理部門(以下、調達/SC管理部門)の設置は、約7割(本社のみにある企業、本社と事業部の両方にある企業が、それぞれ3割強)。製造業の方が高い傾向にある。
  • 責任者は、約4割が役員クラス(ただし、専任役員は15%に留まる)。

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2.SDGsに関する取組み

  • SDGsを重視する趣旨が経営方針等に明記されている企業は7割に達するが、調達活動に関して具体的な事項まで落とし込んでいる企業は4割程度に留まる。
  • サプライヤー選定において、サプライヤーのSDGsの取組みを必須事項としている企業は1割程度であり、加点事項と合わせても4割程度に留まる。
  • SDGsへの取組みの広報は、基本方針類のホームページ掲載が中心である。広報を「特に実施していない」は製造業で3割、非製造業では5割あり、改善の余地がある。
  • 本社等のSDGs推進部門と、調達/SC管理部門の連携は、基本的な連携ができている企業と不十分な企業はそれぞれ3割強あり、二分されている(「そもそも本社にSDGs推進部門はない」も3割程度である)。

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3.コンプライアンスに関する取組み

  • コンプライアンスポリシーは、9割の企業が策定。
  • コンプライアンス教育も9割の企業で実施しており、7割以上では繰返し実施されている。
  • コンプライアンスを担保する取り組みとしては、内部監査が中心である。コンプライアンス委員会や組織間の機能分離も、4割程度が導入している。
  • 6割強の企業が、サプライヤーのコンプライアンス(CSR・取引指針遵守を含む)の取組み状況をアンケートやヒアリングにより把握している。一方、全く把握していない割合は3割程度にある。

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4.グリーン調達に関する取組み

  • グリーン調達方針を策定し、具体的な指標とその目標値までを定めている企業は3割弱に留まる。製造業の方が、積極的な取組みが進んでいる。

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5.BCPに関する取組み

  • 調達BCPは、5割弱の企業が策定済みである。
  • 上流工程のサプライチェーンの把握状況について、7割以上把握している企業は4割である。また、自社のサプライチェーンを十分に把握していると認識している企業であっても、BCPの観点から必要な情報をしっかり把握できているとは言い切れない。

 

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6.コロナ禍における対応

  • コロナ禍におけるリスクマネジメント上の課題として、サプライヤー訪問と新規サプライヤーの探索が挙げられる。

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7.サプライヤーマネジメントに関する取組み

  • サプライチェーン競争力強化に関する何らかの目標設定があるのは、製造業で8割弱に対して、非製造業では4割強に留まる。
  • サプライヤー評価は、直接材は7割の企業が実施しているが、間接材では5割となる。
  • サプライヤーの経営実態等の確認は、取引開始時のみ確認している企業が多く、取引継続中の確認(モニタリング)まで実施している企業は少ない。

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【調査概要】
調査対象:国内企業 5,850社
調査方法:WEBアンケート調査(全38問)
調査時期:2021年2~~3月
回答数 :161社(回答率:2.8%)
 

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