東日本電信電話株式会社 東京東支店(支店長 小野 義臣 以下、「NTT東日本 東京東支店」)は、災害発生時の外国人や聴覚障がい者の方の避難支援方法に課題を抱えていた文京区(区長 成澤廣修)に対して、株式会社テリロジーサービスウェア(代表取締役社長 甲賀 武)が提供するリアルタイムで映像通訳が可能なタブレット「みえる通訳」を区内全避難所へ配備することで、自治体における区民サービスの向上をサポートし、SDGsの目標である「11.住み続けられるまちづくりを」に寄与してまいります。
1.背景・目的
文京区は、区内におよそ1万人の外国人が住み、19の大学があることから留学生も多く在住しています。
そのような中、外国人参加の避難訓練において、非常時、外国人との緊急を要する避難所コミュニケーションに課題を感じ、対応方法を検討していました。
今回、外国人や聴覚障がい者の方との意思疎通を円滑に交わすリアルタイム映像通訳が可能な、「みえる通訳※1」避難所支援プランの導入により、避難所に避難した外国人被災者等が言葉や勝手が分からず「孤立」してしまうことの軽減や、防災用語(例:救援、給水、配給など)による混乱を軽減しタイムリーな意思疎通を推進します。文京区では自治体の防災対策の充実化に向け、避難所等への導入・配備を実施しました。
※1 「みえる通訳」:「株式会社テリロジーサービスウェア(東京都千代田区、以下「テリロジーサービスウェア」)が提供する映像通訳サービスです。専門の通訳オペレーターが、お客さまとFace To Faceでお互いの顔や表情を見ながら円滑に会話を交わすことが可能です。
URL) https://www.mieru-tsuyaku.jp/
目次
2.導入イメージ
災害発生時、文京区の避難所等で日本語でのコミュニケーションに難しさを抱える方に、避難所にあらかじめ用意されている、リアルタイムで映像通訳が可能なタブレットをご利用いただくことで、円滑なコミュニケーションをサポート致します。
【参考】「みえる通訳」避難所支援プランとは?
「みえる通訳」は、 外国人や聴覚障がい者の方の円滑なコミュニケーションを支えるため、スマートフォンやタブレットを利用し、テレビ電話形式でオペレーターがリアルタイムで通訳を行う映像通訳サービスです。
13か国語※2もの多言語による通訳のほか、日本語手話の通訳にも対応しており、利用したいサービスや言語をスマートフォン等の画面上で選択し、オペレーターを呼び出すというシンプルな仕様のため、デジタル機器の扱いに不慣れな方にも安心してご利用いただくことができます。避難所の入所受付や退所時、生活中などのコミュニケーションが発生する様々な場面で、「みえる通訳」のアプリからワンタッチで通訳オペレーターを呼び出すことができます。
さらに、災害発生時においては通信が混雑するケースや、通信インフラがダウンする可能性も想定されるのでシーンに応じた会話シートの指さし操作と音声再生により多言語でのコミュニケーションが可能な「たっち通訳※3」を併せて提供します。
「たっち通訳」では全ての操作をオフライン(インターネットに繋がっていない状態)で利用でき、避難所の入所受付から入所中の生活支援や退所手続きまでの主要なコミュニケーションをサポートすることが可能です。
※2 「13か国語」:英語・中国語(北京語)・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・ベトナム語・タイ語・ロシア語・フランス語・タガログ語・ヒンディー語・インドネシア語・ネパール語
※3「たっち通訳」は、12種類の会話シートを使い分けることにより、様々なシーンに対応しています。選択した会話文を長押しすると、テキストが読み上げられるため、外国語が話せない方も指さしでのコミュニケーションが可能です。
3.今後の展開について
NTT東日本東京東支店は、ICTに関する豊富なノウハウと地域社会におけるソリューション実績を融合して今後もお客さまや社会からの幅広いニーズへお応えすることで、地域課題の解決に努めてまいります。