石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet」が、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」に採用

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石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet」が、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」に採用のメイン画像

優れた吸音性に加え、高い環境性能を実現

株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)の「LIMEX Pellet(ライメックペレット)」が、岐阜プラスチック工業株式会社(本社:岐阜県岐阜市、代表取締役社長:大松栄太、以下岐阜プラスチック工業)が製造するハニカムコア材*1「TECCELL(テクセル)」の素材に採用されました。吸音性に優れており、防音壁等に利用できます。

 TBMと岐阜プラスチック工業が共同開発したLIMEX製TECCELLは、軽さに加え、従来のPP(ポリプロピレン)製と同等以上の強度を備えています。また、炭酸カルシウム等の無機物を50%以上含んでいるため、従来品と比較し、石油由来プラスチックの使用量を約36%、焼却した場合のCO2を含む温室効果ガス排出量を約24%削減*2 することができます。

 岐阜プラスチック工業グループでは、以前より石油由来プラスチック製品から再生可能な植物由来のプラスチック製品へ移行を進めるなど、環境負荷低減に取り組んでいました。この度、TECCELLの環境負荷低減を検討する中で、LIMEXの環境性能を評価いただき採用に至りました。

 まずは、TECCELLブランドの中でも吸音性能に優れた「テクセルSAINT(セイント)」をTBMが運営する国内最大級のマテリアルリサイクルプラント(2022年秋頃竣工予定)で使用される破砕機の防音壁として使用することが決定しています。今後、TBMと岐阜プラスチック工業は、LIMEX製TECCELLを家具や物流資材等、様々な用途で活用することを検討して参ります。

*1 ハニカムコアとは、六角形のセルの集合体を指します。
*2 岐阜プラスチック工業の製造条件に基づいた、TBMによる概算(原材料調達~焼却処分)。保証値ではなく、製造条件等によって変動の可能性があります。
 

石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet」が、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」に採用のサブ画像1

■ LIMEX製 テクセルSAINTの特長

特長 1 石油由来プラスチック使用量とCO2排出量を削減

LIMEX製テクセルSAINTは、炭酸カルシウム等の無機物を50%以上含んでいるため、従来のPP製TECCELLと比較し、石油由来プラスチックの使用量と温室効果ガス排出量を大幅に削減することが可能です。

特長 2 優れた吸音防音性能を実現

LIMEX製テクセルSAINTは、ヘルムホルツ共鳴型吸音材*3 であり多孔質吸音材*4 との組み合わせによる相乗効果で、幅広い周波数帯での吸音性に優れています。そのため様々な機械騒音対策に効果的です。

特徴 3 優れた強度(剛性)と耐熱性が向上

テクセルSAINTは元々剛性に優れたハニカム構造体*5ですがLIMEX製テクセルSAINTは剛性が従来比約1.6倍まで向上しております。また耐熱性も向上するため、比較的高温化でも剛性が維持されます。

*3 ヘルムホルツ共鳴型吸音材とは、ハニカム構造体などの表面に微細な孔(穴)を設けこの孔から音波が入射すると、内部の空洞部の空気が圧縮と膨張を繰り返し、その摩擦損失によって吸音効果が発生する吸音材です。比較的中音域の吸音に適した構造です。
*4 多孔質吸音材とは、ウレタンフォームやグラスウールなど最もポピュラーな吸音材であり、多数の空隙や連続した気泡に音が入射すると空気が振動する際に抵抗が働き音のエネルギーが繊維間の摩擦によって熱エネルギーに変換され吸音効果が生じます。主に高音域での吸音に適した構造です。
*5 ハニカム構造体とは正六角形のセルの集合体であり、力学上最も優れたサンドイッチコア材です。単位重量当りの強度は、あらゆる構造体の中でも最高峰と言えます。

石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet」が、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」に採用のサブ画像2_片面に吸音用開孔片面に吸音用開孔

 

石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet」が、岐阜プラスチック工業のハニカムコア材「TECCELL」に採用のサブ画像3_防音ブース作例  ※集塵機用防音ブース防音ブース作例 ※集塵機用防音ブース

■ LIMEX(ライメックス)とは


 LIMEXは、炭酸カルシウム等の無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です※。主原料が石灰石であるため、プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源等、枯渇リスクの高い資源の保全に貢献することが可能です。その環境性能については、製品の原材料調達から生産、流通、使用、廃棄に至るまでの製品のライフサイクルにおける環境影響を科学的に分析するライフサイクルアセスメント(LCA)という手法を用いて算定し、素材開発に活用しています。
 すでに8,000以上の企業や自治体等にて採用されており、世界40ヵ国以上で特許を取得、COPやG20等の国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォーム「STePP」 に登録されています。
※一般社団法人日本規格協会が発行するJSA規格では「無機成分を主成分とする無機・有機複合マテリアル(JSA-S1008)」と定義されています。

<石灰石について>

 LIMEXの主原料である石灰石は地球上に豊富に存在し、資源輸入国である日本においても自給自足が可能な資源です。そのため原油価格の変動に左右される石油由来プラスチック等と比較して、安定した価格での原料調達が可能であり、供給面においても安定性を有しています。さらに、石灰石は石油由来プラスチックと比較して、原材料調達段階のCO2排出量を約50分の1に抑えることができ、焼却時のCO2排出量を約58%削減できます。

<リサイクルについて>

 LIMEXは、主要構成素材である無機物と熱可塑性樹脂を分離することなく再生利用することができるため、単一素材で設計された製品と同様、再資源化の可能性が担保されています。これまでに事業者や消費者、自治体と連携し、既存のリサイクル設備を活用したLIMEXのマテリアルリサイクルの取り組みを数多く実施しています。
※LIMEX Sheet製品は、古紙回収には混ぜないでください。事業系廃棄物として処分する場合は、産業廃棄物として処理してください。家庭系廃棄物として処分する場合は、可燃としてお住まいの自治体のルールに従いご対応ください。

 ■ 株式会社TBM


代表取締役CEO :山﨑 敦義
本社 :東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
設立 :2011 年
資本金 : 234億2,993万円(資本準備金含む)/ 2021年7月時点
事業内容 :環境配慮型の素材開発及び製品の製造、販売、資源循環を促進する事業等
URL :https://tb-m.com/
 

  •  2013年     経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択
  •  2014年     国内特許を取得し、現在、日中米欧を含む30か国以上で登録。その他100件以上の特許出願を実施
  •  2015年     宮城県白石市に第一プラントを建設(LIMEX生産容量:6,000トン/年)
  •  2015年     経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)」に採択
  •  2016年     米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
  •  2018年     COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
  •  2019年     軽井沢で開催された「G20イノベーション展」に出展。G20大阪サミット2019の会場での運営品としてLIMEX製品が採用
  •  2019年     中国・河南省、モンゴルでのLIMEX事業化に向けた基本合意を締結
  •  2019年     代表取締役 CEOの山﨑敦義が、「EY アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2019 ジャパン」Exceptional Growth 部門「大賞」を受賞
  •  2020年    使用済みプラスチック等の再生材料を50%以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」を発表
  •  2020年     100%再生可能エネルギーの電力を LIMEX の生産拠点に導入
  •  2020年     BtoC 向けの EC 事業「ZAIMA」を開始
  •  2020年     宮城県多賀城市に第二プラントを建設(LIMEX生産容量:23,000トン/年)
  •  2021年  韓国財閥のSKグループと135億円の資本業務提携を合意
  •  2021年  神奈川県横須賀市で国内最大級のリサイクルプラントのプロジェクトを始動

*本リリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本リリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

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