中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。

西アフリカのシエラレオネ共和国で教育支援を行う日本のNGO「アラジ」が、男子中高生への性教育プログラムを約2,000名へ提供した。女子教育の格差是正のため、男子への新たなアプローチが求められている。

西アフリカのシエラレオネ共和国で教育支援を行う日本のNGO「アラジ」は、女子の教育格差是正のため、男子中学生・高校生に女子の権利・健康・性について学ぶための、性教育プログラムを提供。今年度中に、100校2万名への開校を目指し活動する。

西アフリカに位置し、かつては「世界一寿命の短い国」として知られていた国、シエラレオネ共和国では、1991年に政府と反政府軍(革命統一戦線:RUF=The Revolutionary United Front)との間でダイヤモンド資源を巡る複雑な内戦が勃発し、2002年に終結しました。長期化した内戦の影響により、現在でも国民の7割が絶対的貧困下で生活する世界最貧国の一つです。

NPO法人アラジ(https://alazi.org)はシエラレオネにおいて、日本で唯一のシエラレオネ専門NGOとして、これまで約8年間にわたり、経済的困難を抱える最貧困家庭の子どもたち、延べ1,500名以上に公教育への復学機会を提供してきました。
 

  • 減らない若年妊娠と性暴力、そして中絶禁止法

 

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像1_サポートを届ける10代のシングルマザーの女の子「マリアツ(仮名)」14歳サポートを届ける10代のシングルマザーの女の子「マリアツ(仮名)」14歳

高額でアクセスの難しい避妊具や、性教育の知識不足、性暴力、そして建国当初より定められた中絶禁止法などを原因とした望まれない妊娠により、約2割の10代の女の子が、初等教育の機会や、その後の夢への進路を失っており、シエラレオネにおける男女の教育格差は大きな社会問題となっています。

10代の女の子の死亡原因の1位は「出産」です。10万人当たりの妊産婦死亡は1,120人(世界銀行,2017)で、10代で出産した場合、妊産婦死亡率は5割も高まります。また、妊産婦死亡の1割以上が、危険な方法による中絶、例えば麻薬を膣に入れたり、抗生剤やお酒を大量摂取したりすることによって、命を落としています。

また、「女の子が妊娠したら、勉強を続けてはならない」という大きな人権侵害でもある政府の禁止令が2020年まで施行されていたことにより、復学ができるようになった現在でも、女の子たちは社会的スティグマ(差別やいじめの対象)とされ、もう一度学校で学ぶことに対し、様々なトラウマを抱えています。

NPO法人アラジは、2021年よりシエラレオネ共和国ケネマ県において、10代のシングルマザーが再び学校で学ぶための奨学金給付支援を実施しています。
 

  • 男子中高生への性教育プログラムで、問題の根本解決を

NPO法人アラジで実施する奨学金給付支援は、女の子達が再び学校に通うことができるための支援である一方、根本的な解決策として、望まれない若年妊娠そのものを減らす事を目的とし、男性側が正しい性知識のもと、女性と接することができる意識改革の起点として、男子中高生への性教育プログラム「ハズバンドスクール」の提供を、2021年より開始しました。
 

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像2_男子中高生への性教育プログラムを実施するNPO法人アラジの現地スタッフ男子中高生への性教育プログラムを実施するNPO法人アラジの現地スタッフ

性教育プログラム実施にあたり、事前のアンケートにより知識と意識のレベルを把握した上で、女性の身体の仕組み、避妊具の正しい使用方法、女性の尊厳・権利、10の性的同意パターン、性加害を起こした場合の具体的な刑罰、性暴力を受けた場合の適切な連絡機関や、治療・アフターケア・訴訟のサイクル等について、専用のテキストを元に授業を行います。
 

  •  100校・2万人へ 男女平等な社会をつくるための第一歩を

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像3_性教育プログラムに参加するシエラレオネの男子中高生性教育プログラムに参加するシエラレオネの男子中高生

NPO法人アラジでは、この活動を拡大し、2022年度にケネマ県の約8割に相当にする中学校・高校の100校、約2万人の男子学生に対する「ハズバンドスクール」を開校します。
 
日本が経験をしてきたように、あらゆる場面で男女平等であるシエラレオネ社会を築いていくためには、これからの長い道のりが必要です。私たちNPO法人アラジでは、最貧困に陥る子ども達と家庭に対する支援を軸とした2050年までの活動目標を掲げて行動していきます。
 

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像4_啓発ポスターを持つ、シエラレオネの男子中高生啓発ポスターを持つ、シエラレオネの男子中高生

プログラム実施後の30名へのアンケート結果によると、コンドームの使用方法を知っている男子中高生は0%でしたが、「コンドームの使用方法を理解した」と答えた男子中高生が100%になりました。また、実施前には「10代のシングルマザーがもう一度学校にきて学ことに反対」とする男子中高生が56%だったのに対し、「女子教育は国の未来を変えることになる」等と回答する男子中高生が9割に上りました。
 

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像5_サポートで中学校に復学する10代のシングルマザーの女の子サポートで中学校に復学する10代のシングルマザーの女の子

今後も、シエラレオネにおいて、女性の尊厳が守られ、女子教育格差が是正されることにより、女性の社会進出が一般化され誰にとっても等しくチャンスを手にできる豊かな社会を築くための第一歩目として、シエラレオネの未来を担う中高生男子に対して「ハズバンドスクール」を届けていきます。
 

  • 1日15円~の寄付で、現状を変える、100名のマンスリーサポーターを募集。8月31日まで。

NPO法人アラジでは、10代のシングルマザーの抱える社会課題の解決に向け、さらに男子中高生への性教育プログラムの拡大を目指し、100名の新たな継続寄付者を募集するクラウドファンディング、「マンスリーファンディング」を2022年8月31日まで実施します。

 

中絶禁止のアフリカで女子教育格差をなくすため「男の子へ性教育」。日本のNGOが約2,000名に性教育プログラムを提供。のサブ画像6_マンスリーファンディング「寄付」キャンペーンを実施中。8月31日まで。マンスリーファンディング「寄付」キャンペーンを実施中。8月31日まで。

目標人数:新規月額寄付サポーター100名
目標金額:月10万円増
募集期間:2022/7/7~2022/8/31(23時まで)

このマンスリーファンディングの成功で、新たに20700名への子ども達へのアプローチを目指して活動していきます。
 

  • 団体概要

団 体 名:特定非営利活動法人Alazi Dream Project(NPO法人アラジ)
創 設:2014年3月7日
代 表 理 事:下里夢美
所 在:〒162-0041 東京都新宿区早稲田鶴巻町565番地 ビルデンスナイキ302
公 式 H P : https://alazi.org/
 

  •   取材依頼の問い合わせ先※当日中にご対応させていただきます。

メール:[email protected]
電 話 番 号 :070-8908-8450

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